2018/09/17 (Mon)
6:20 頼母木小屋
↓ - 0:47
7:07 地紙北峰
7:07 地紙北峰
↓ - 0:53
8:00 門内岳
9:05 北股岳8:00 門内岳
↓ - 1:05
↓ - 0:30
9:35 梅花皮小屋
9:35 梅花皮小屋
↓ - 1:00
10:35 烏帽子岳
10:35 烏帽子岳
↓ - 2:25
13:00 御西小屋
13:00 御西小屋
↓ - 1:20
14:20 飯豊山
14:50 本山小屋14:20 飯豊山
↓ - 0:30
夕方あんなにすっきり雲が取れたというのにまた夜のうちに雨になってしまった。朝6時くらいには雨も上がる予報だったけれど、朝になったらまた予報が変わって1時間後ろに倒れていた。とはいえ7時までは待てないので、ようやく雨が落ち着いた頃合いを見計らって6:20頃に出発。
ひとりで出発したつもりだったが、いつの間にか秋田の藪漕ぎストに追いつかれてしまった。確か扇ノ地紙という梶川尾根の分岐点まで一緒だったのだと思う。「スパイク長靴で歩くと上から雨入らないんですか?」「いや長靴の上からレインウェアだから上からは水は入らない。でも晴れてると長靴にバッタが飛び込んできて、絶対出られなくなるからあれが困る」みたいな会話をしながら真っ白な中を2人してゴリゴリ登る。そうか、長靴で山を歩くとバッタが入るのか。
上下レインウェアを着て出発はしたものの、雨はもうほとんど降っていなかった。ただただガスが酷くて景色は見えない。結構な風が吹いていてシェルを着ていないと寒くてきつい。
小屋を後にして門内岳を登って降って、北股岳の登りに差し掛かった頃だったか、ふと左前方にふわりと青空が見えた。えっ、と思ってそのまま後ろを振り返ると、ついさっきまでなにもかも覆い尽くしてしまっていた白いガスは消え、歩いてきた稜線の草木がわずかに太陽の光を受けて私の目までその色を届けた。多分風速18m近くはありそうな強風に吹かれててダイナミックに形をかえていく雲の白と、微動だにしない大きな山の緑や黄色が相俟って凄まじいサイケ感。ゴッホが描くぐるぐるした空がまるで目の前にあるような感じで意識が飛びそうになる。雲のああいう感じは、写真でも動画でもやっぱりうまく伝わらないんだよなぁ。
そして北股岳に到着。素晴らしいお天気!飯豊の稜線をこの景色を見ずに歩くなんて悲しいことにならなくて本当に良かった!胸が熱くなる。
このままずっと晴れて晴れてラストの飯豊本山まで晴れ続けて終わるものだと思っていた。そう、この時は。
梅花皮岳まで登るとようやく飯豊本山が見えてきた(もしかするともっと手前から見えていたのかもしれないが、私はようやくここへきて認識できたw)。奥に左右に走っているのがおそらく飯豊山、御西岳、大日岳をつなぐ稜線だ。でもなんだか向こうの方は空が暗いね・・・・?
烏帽子岳からCT3時間もある長い登り。傾斜は大したこともなく、良いペースで辿り着いた御西小屋だったが・・・
まさかとは思ったけれどそのまさかだった。もしかしてこのまま飯豊本山ガスの中かよ!
きっと大したことのないルートなんだと思う。それでいてきっと景色は良いのだろう。ここまで歩いて来た長い稜線を左手に眺めながら御西から本山までのアップダウンの少ないのっぺりした道を感慨深く歩く筈だった。しかしまぁご覧の通り何も見えなかった。山頂に近づいて大きな石がゴロゴロしているあたりはガスっているとルートがとりづらくて、何度もルートを外しながら必死こいて進む。かろうじて雨は降ってこないとはいえ、ミストサウナみたいな湿度で今にも雨になりそうだった。
なんの罰ゲームですかね・・・
4日目の夜は予定していた朳差小屋ではなくて1つ先の頼母木小屋まで進めたし、この日は間に合えば切合小屋まで降りてしまった方が最終日気が楽だなぁと思ってここまで進んできていたのだが、この後絶対雨になるだろうから夕方まで歩き続けるのも嫌だし、明日は晴れ予報でようやく大気が安定しそうだし、こんなガスガスの山頂で飯豊を終えるのは悔しいしということでこの日は本山小屋で行動を終えることに決めた。最終日にしてようやく山中テント泊(あとの一回はダム脇w)。
今まで10年ほど山をやってきたけれど、なんだかんだそこまでの強風下でのテント設営や撤収というのはあまり経験がなかったかもしれない。夜間に幕の不具合を修正するのが面倒臭いのはよく知っていたので、ガッチリとガイラインを張って不安のないようにテントを建ててから水場まで100mほど降って水の補給に出た。戻ってくるまでの間に少し雨が降ってきてしまったけれどなんとか全体的には間に合ったという感じだ。途中で出会ったご夫婦は切合小屋からピストンで飯豊本山を登りに来たと言っていたけれど、おそらく雨に遭ってしまったことだろう。水が途中で足りなくならないようにたっぷり汲んでテントに戻ってきてから一度も外に出ることはなかった。それにしても何でこんなに天気の悪い日に限ってテント泊しているんだろうとテントの中で考えたりもしたけれど、よくよく考えたら大石ダム脇の夜以外は毎夜雨だったから、いつテントを張っていたとしても結局同じことだったなと思い直した。テントは一晩中風で揺れていて、テントの内側の天井につけたネットに掛けて干していた靴下は何度も何度も下に落ちてきたし、眠りの深い私でさえも夜間に何度も目を覚ますほどの風雨が続いていた。さぁ、泣いても笑っても明日で最後だ。
6日目へ
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門内小屋に到着。小屋番さんは不在でがらんとしていた。昨夜は誰か泊まったのだろうか? |
強風で風疲れしていたのでこちらで少し休ませていただく。珍しく雑記帳にメモなど残してみる。 |
あれよあれよと雲が切れて |
門内小屋までよく見えるほどに。こんなに穏やかそうに見えて、まだ物凄い強風が吹きまくっている。 |
こちらは前方 |
後ろを振り返って |
梅花皮小屋と北股岳。小屋を通りすぎ梅花皮岳の登りにさしかかる手前で後ろを振り返って。 |
秋の空 |
奥の稜線に雲がかかっている |
まさかとは思ったけれどそのまさかだった。もしかしてこのまま飯豊本山ガスの中かよ!
きっと大したことのないルートなんだと思う。それでいてきっと景色は良いのだろう。ここまで歩いて来た長い稜線を左手に眺めながら御西から本山までのアップダウンの少ないのっぺりした道を感慨深く歩く筈だった。しかしまぁご覧の通り何も見えなかった。山頂に近づいて大きな石がゴロゴロしているあたりはガスっているとルートがとりづらくて、何度もルートを外しながら必死こいて進む。かろうじて雨は降ってこないとはいえ、ミストサウナみたいな湿度で今にも雨になりそうだった。
登頂! |
今まで10年ほど山をやってきたけれど、なんだかんだそこまでの強風下でのテント設営や撤収というのはあまり経験がなかったかもしれない。夜間に幕の不具合を修正するのが面倒臭いのはよく知っていたので、ガッチリとガイラインを張って不安のないようにテントを建ててから水場まで100mほど降って水の補給に出た。戻ってくるまでの間に少し雨が降ってきてしまったけれどなんとか全体的には間に合ったという感じだ。途中で出会ったご夫婦は切合小屋からピストンで飯豊本山を登りに来たと言っていたけれど、おそらく雨に遭ってしまったことだろう。水が途中で足りなくならないようにたっぷり汲んでテントに戻ってきてから一度も外に出ることはなかった。それにしても何でこんなに天気の悪い日に限ってテント泊しているんだろうとテントの中で考えたりもしたけれど、よくよく考えたら大石ダム脇の夜以外は毎夜雨だったから、いつテントを張っていたとしても結局同じことだったなと思い直した。テントは一晩中風で揺れていて、テントの内側の天井につけたネットに掛けて干していた靴下は何度も何度も下に落ちてきたし、眠りの深い私でさえも夜間に何度も目を覚ますほどの風雨が続いていた。さぁ、泣いても笑っても明日で最後だ。
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