秋はトレランのシーズン。
何度も出走しているハセツネのここ最近のエントリーフィーの高騰がえげつないので、少し距離を置きたい気分になり(単にクリック合戦に負けたというのも理由のひとつではあるけれど)、かねてより気になっていた甲州アルプスオートルートチャレンジに参戦してきた。強烈なドラマがあった訳ではない気がするので、ブログはいつもより軽めにw
結構ギリギリになるまで宿もアクセスも決まらなかったのだが、直前に急遽宿も足も一気に決まって事なきを得た。もし会場の駐車場にテントを張ることになったとしてそこに2泊とか、しかも初めてだからどんな駐車場かよくわからないしそもそも他にテント張ってる人なんているんだろうか?と不安に思っていたところから、レースを1週間後に控えた頃にいきなりの急展開。レース前日は大雨だったので、宿があって本当に助かった。前日は当然のように宴会となったが、できるだけアルコールを控えて早く寝るよう心掛けた。皆は飲んでいたけれど、私以外の皆、たいそう強い方々だったし、オートルート出走は私ともう1人だけだったので・・・
4時スタートは初。早朝というかほぼ夜。 |
走っている間、ほぼずっと富士山が見え続けていてとても綺麗だった!紅葉も素晴らしい |
序盤で源次郎岳を登っていると、二日酔いで気持ち悪いなどと言いながらもすたすた進むY氏に捕らえられる。二日酔いでその軽やかな足取りですか・・・(本人的には相当つらかった模様)。しかも私より10歳以上年上なんですが・・・。
激登りを終えて源次郎岳 |
標高をあげてきたこともあり結構寒かった。CPではリタイヤを決めたらしき人がエマージェンシーシートに包まって震えていた。指切りグローブから飛び出した私の指先も冷えきっている。
とはいえ動き出せば体は暖かい。日も高くなりむしろ暑いくらいだ。滅茶苦茶良い天気。
小金沢山に向かう稜線にあがるところかな?8時半過ぎ |
富士山どーん |
同じパックに居た人が前からわざわざ駆け寄り、大丈夫ですかと声を掛けてくださった。本人もレース中なのにそんな私ごときのために立ち止まるなんて勿体無い!と焦りながらよくよくその人を見上げたら「救護」と書かれたビブを着ていらっしゃった。救護担当の方ならお言葉に甘えよう、ということで一緒に休んでからゆっくり先へ進むことにした。痛みが強くなるようなら言ってください!と言われて様子を見たが、痛みは強くも弱くもならなかったのでその旨伝えた。痛み止めは持ってますか?はい持ってます!じゃあいざとなったらそれを飲んでなんとかなりますかね?みたいなやり取りをしてその救護の方とは別れた。痛みを感じていたのは肋骨だった。パックにいた女性はすっかり先に行ってしまって見えなくなった。今自分が何位なのかもさっぱりわからなかったが、またここで順位が落ちたなと思った。
29km地点湯ノ沢峠CPに来ると、友人が応援に来ていた。あばらをやったかもしれないという旨を伝えて別れ、次のエイドである42km竜門峡CPへ駒を進める。牛奥ノ雁ヶ腹擦山の稜線は曲り沢や小金沢など、沢登りや釣りで詰め上がった後に歩いたことがある場所を繋いだようなところだったので「おお、あの時の詰め上がりのポイントだ!」なんて思いながら進んでいた。こういう、記憶をなぞるようなルートがトレランのコースになっているのは感慨深いものがある。次に目指すは竜門峡エイド。
42km竜門峡エイド。ミニサイズのカップヌードルが美味しい |
何度か利用したことのある温泉施設(特別養護老人ホームがお風呂を解放している施設)を過ぎて竜門峡エイドに着くと、高校生くらいの女の子たちが誘導ポイントで出迎えてくれた。13:00頃。ああーようやく完全に半分は越えたぞーーという気持ちで、到着後真っ先にカップヌードルをいただく。美味しい。ひとつめを食べ終えて、もうひとつ食べたいなという気もしたが、のんびりしすぎてもいけないので麺は諦めた。正直ここでそこまで食べなくてもシャリバテしない程度には食べてきている。麺に続き、地元で作られたらしきよもぎ饅頭もぺろり。あとここのエイドでは「チップスターにチョコレートを乗せて一緒に食べると美味い」ということに気付いてしまって、それをバクバク食べていた。なんと背徳的な味か!ROYCE'のポテトチップチョコレートの下位互換といった感じw なんやかんやでここにも10分ちょっと留まり、ようやくここでロキソニンを投入し、羊羹をいくつか握りしめてエイドを後にする。因みに、各エイドで提供される食べ物を自作のタイム表に落とし込んであったというのに、何故か竜門峡でシャインマスカットが食べられると勘違いしていた。まるで偽ピークに騙されたような気持ち、誰も私のことを騙してなんかいない、ただの思い込み。。。
11月とは思えない暖かさ |
ここから2時間ほどした17:10頃、最後のマロニエエイドに到着。森の中の暗さはギリギリといった感じだったがどうにかエイドまで持ちこたえたところでヘッデン装着。前日は「暗くなる前にゴールできるよ!」などと言われてまんざらでもなかったが、手前のエイドで既にすっかり暗くなってしまった。ヘッデンで走らなければならない時間はそこまで長くないとはいえ、明るいライトにしておいてよかった。ライトが明るいと、気分まで明るくなるものだ。ここのエイドでは午後の紅茶のミルクティーが初登場していて、これを3杯くらい頂いた。寒くないので温かい飲み物はあまり欲さず、常温のミルクティーは飲みやすくてとても美味しかった。行動食がずっと甘いせいか、甘い筈の午後の紅茶が全然甘く感じなかったのは不思議だった。むしろ紅茶の渋みを感じたくらいだ。
この後ゴール間際にもう1ヶ所ドリンクのエイドが設置されていたので、とりあえずコーラを頂いた。やっぱりコーラなんだね、コーラ大人気だ!なんて笑いながらコーラを注いでくれるボランティアの方としばし談笑。その後も地元のおじさんみたいな方が「よく頑張ったぁぁぁ!日本一きついレースを完走したあんたは偉いぃぃ!」などと過剰なくらいの声援を送って下さるのを聞きながらゴールを目指す。ていうかあのおじさん、4時台から居たよね・・・?おじさんも丸一日応援し続けていたのだろうか、それはそれで凄いわ。ハードコア応援(ソロ)。
最後の最後、公園に入って橋のようなものを越えたあと、ここまで過剰なくらいに丁寧につけられたマーキングや矢印がなくなった。一直線にゴールゲートめがけて階段を降りていったら「ここじゃないんですよー!あっちをぐるっと回ってゴールなんです!!戻って!!」と言われてまさかの登り返し。まじかよ。走って登り返せるくらい脚はまだまだ元気だったのは良かったけれど、結局後から来た人に先にゴールされたりなんかするのを眺めながらぐるっと回ってようやくゴールゲート。お疲れ様でした。
ゴール後はお代わり自由の具沢山の豚汁!美味しそうに見えない写真で申し訳ない・・・ 宿に戻り次第宴会もあるので控えめに(といってもたっぷり2杯頂いて大満足) |
・エネルギー:アミノバイタル顆粒2200mg×5-6本、ジェル類2-3本(昨年のハセツネの残りなどを流用、新規買い足しは無し)
たくさん持とうとする私を制してくれた仲間たちに感謝!ほとんどエイドの食べ物でいけたので、胃さえ問題なければ何も持たなくても行けると思う。エイドの食べ物を持ち運べるようジップロックも持参したが使わず。ひとくち羊羹や塩タブレットのような小分けのもののみいくつか持った程度。エイドでほとんど食べ切ってから出発していたが、エイド滞在時間を削るならジップロック作戦の方がいいかもしれない。
・水分:Innerfactの500mlフラスク×2 常に1Lは持って移動。全部飲みきったセクションはなかったので、次のエイドが近い場合や気温に応じて少し減らしてもよさそう。
<服装、装備>
・ヘッドギア:HerenessのFOCUS CAP(チームのロゴ入りオリジナルデザイン)
・上半身:Finetrackのノースリーブドライレイヤー+Patagonia半袖T(どこかのレース会場で買ったもの)、C3-fitのアームカバー(いつも使っていたORのものが現在行方不明のため)、チャリ用グローブ
・下半身:知り合いがカモシカの刺繍を入れて販売してくれているバギーズショーツみたいな感じの短パン(3000円くらいの)、CW-Xのボディバランスアップスパッツ・ショート(BCY101)、ドライマックスのソックス、cepのカーフサポーターみたいなやつ(厚手の方)
・ライト:レッドレンザーH8R
・ザック:The North FaceのTR10
・シューズ:SCOTT Supertrac Iltra RC
・その他(必携装備等):エマージェンシーキット、雨具(モンベルのストームクルーザー上下、一度も着ず)、ココヘリ端末、Finetrackのフラッドラッシュ長袖T(長袖必携のため持参したがこれも着ず)、レッドレンザー予備電池、モバイルバッテリー(Ankerの10000mAh必携装備ではなかったが持参。しかしケーブルを忘れたためただの荷物になってしまった)、ONのゼロジャケット(ウィンドシェル、一度も着ず)、ヘリテイジのULトレイルポール、ワークマンのメリノグローブ、ティッシュ&ビニール袋、モンベル熊鈴(小)、Don’t Panic調光偏光サングラス、Fold-a-cup(マイカップ必携のため)、手拭い(顔から汗が垂れるほど暑くならず、結局持ち運んだだけで一度も使わず)