2019/12/12

20191208-14_しまなみトライアングル&石鎚山系縦走 山編3

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山編1
山編2

Day5--12月12日(木)
満月がまだ空に残る刻に起床。稜線に向かって登っている間はガスガスだったが、月も出ていたし良い天気になるといいな思っていた。稜線までは北面で雪があり、少し凍り気味だったためスパイクをつけることにした。稜線手前くらいまであがるとすぐに雪はなくなり、もわもわと広がる雲の中から朝日が顔を出した。太陽よ、頑張ってこの雲を消してくれたまえええ!
6:30 丸山荘発
↓ - 1:30
8:00 ちち山分れ
↓ - 0:55
8:55 獅子舞の鼻
↓ - 0:35
9:30 七番越
↓ - 1:10
10:40 綱繰山
↓ - 2:35
13:15 下山
↓ - 0:35
13:50 マイントピア別子

祈りは届かず・・・
ガス 
そしてガス
昨日のルートに増して更に笹の深いルートが続く。ちち山山頂はおそらく景色が良いのだろうけれど、このガスでは登頂する意味も感じないので淡々と巻道を歩くことにした。朝露のついた笹薮がうるさく、靴というよりズボンが濡れてきたので途中でレインスパッツをつけて進む。ちち山分れで稜線を後にするので、10分くらい雲が切れるのを待ってみたがまったくその兆しがないので諦めて先へ進む。
四等三角点。四等と思えないほど立派、というか四等ってわざわざ書いてある三角点を今まで見た記憶がない
たまに苔むしている
銅山越え、なんて地名があるくらいだから銅山なんだろうなとか呑気に思っていたら、ここ別子銅山か(今更w)。地理に疎いので、別子銅山が四国にあるっていう認識すらありませんでした・・・。地面に転がっている石がやたらと緑色をしていて角ばっていたり、沢筋に堆積している石も緑色だったりして、自分にとっては珍しい光景が広がる。調べてみるとこれは透緑閃石(アクチノライト)というやつか?違うかな?
平面的なものが重なってできているような不思議な緑の石がごろごろ
銅山越え到着。
「別子銅山は、1690年に発見されて1972年に閉山するまでの280年間に鉱石を30メガトン(銅量にして700キロトン)生産した。この銅の生産量は、栃木県の足尾銅山に次いで日本で2番目に多い。」(東京大学総合研究資料館「動く大地とその生物」岩石の項より抜粋)

すごくないですか???(語彙・・・
過酷な銅山越えで亡くなった方々の無縁仏を祠ったものだとか。閉山がそんなに昔じゃないというところが感慨深い。そこらの山のそこらのトロッコなんかも、自分が生まれてからしばらくは走っていたのかと驚くことがあるけれど、今のこの世界というのも極く最近になって一気に出来上がってきたものだよなぁと思うと、この先数十年の間に何がどう変わっていくのか恐ろしくもあり楽しみでもある。
マイントピアから銅山越えまではハイキングで来る人も多いようで、トレイルがかなり明瞭。
しかし、第三通洞の分岐(この写真ではない)あたりは道が色々ありすぎてわかりづらい。
遠登志(おとし)方面へ進む。山と高原地図に載っていない踏み跡が多数。
ダンジョン感!
東洋のマチュピチュという別名がついている別子銅山。この山行のゴール地点であるマイントピア別子からは観光用のトロッコみたいなものが出ているらしく、それに乗るとこの写真よりも更にマチュピチュ感の色濃い建物が見られるようだ。今回は割愛。
道路に出たところから振り返って
そして道路をしばらく歩いてバス停まで。とりあえず山といえばダム
ダムといえば発電所
マイントピアで売っていたビールを、安売りの太巻きと一緒に流し込みながらバスで数十分。バスでそのまま伊予西条まで行くこともできたが、電車と乗り継いだ方が早くて交通費も安いことがわかったので途中で乗り換えることにした。私はほろ酔い、けれども日はまだ高い。小学生の下校時間と重なった。二日前、宿から伊予西条駅に向かって歩いていた私とすれ違った小学生達のことが頭をよぎり、きっと同じ学校の子供らだろうなと思う。初めて来た土地で、その土地に住む子供らを横目に、私は二日前と違うルートを無駄にぐるぐる歩いて宿まで帰る。宿に戻って、おかえりなさいと言われてもなんの違和感もなかった。きっとどの土地に住んでも、私はこういう感じで生きていくんだろうなぁとぼんやり思った。

部屋に戻り、山道具のアンパッキングと翌日からのチャリ用パッキングを進めながらテレビをつけてお風呂が沸くのを待つ。同じ宿に泊まっているのは2日前と同じ土木関連職の方のようで、平日17:00になんて帰って来る筈もなく、毎回私が一番風呂だ。(どうやら土木系の会社が一週間とか二週間とかの単位で部屋を押さえているらしかった。)宿泊客は更にもう一人増えていたようだが、いずれにしても17:00に入る人はいないのでゆっくりと入らせていただく。

山の帰りだったか帰宅してからだったか忘れたが、延々調べて見つけたお店を目指し歩くこと10分ほどで海沿いのお店へ。お客さんが少なくて一抹の不安がよぎる。
しかし!!!!
980円くらいだったか
もっとうまい頼み方もあったと思うがとりあえずで頼んだ刺し盛り3点盛り。うまーーい!おそらく、刺身定食プラス数点の単品って頼み方が賢いと思う。または、何かしらの定食を頼んだ人だけが頼めるミニ刺し盛りみたいなものを頼むのが良さそう。ビールと刺身で体が冷えたので熱燗。生牡蠣が大好きなのだが、生はなかったので蒸し牡蠣をオーダー。これまたうまい。蒸しているのにでかい。そして旨味がぎゅっと閉じ込められている。美味しすぎて一人でニヤニヤしまくっていてやばい。
700円くらいだったか。ひとつにひとつずつレモンが入っているのも嬉しい。
レモンなんて、ここではそこいらじゅうになってるから惜しくもないのだろう・・・
〆の海鮮丼を待つのに頼んだ、つなぎの塩辛が大量すぎて面食らう。
食べきれない分は持ち帰らせてもらった。なんの躊躇いもなく普通にパックとビニール袋を出してくれたので
結構持ち帰るお客さんも多いのかもしれない・・・
はい〆の海鮮丼きた!
刺し盛りで出てきたネタと完全に被ってしまったけれども、それでも美味しい!隠れてしまっているけれどレモンの下は鰹とホタテ貝柱、シソの下は穴子だ!お味噌汁はアオサだ!文句のつけどころがない!!

何故かお酒を飲んでいる人はほぼ居なくて、私以外は96%が定食を食べて帰ってしまっていた。店員さんに聞いてみると、お昼はよく行列ができるらしく、夜もこの時期だけ何故かお客さんが少ないが普段は賑わっているとのことだった。ゆっくり召し上がって頂けてよかった!と素敵なお言葉を頂いて塩辛ぶら下げて帰宅し、二日前の濁り酒とテレビで結局2時まで眠らずのんびりしていた。

中編へつづく

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