2025/12/31

20251231-20260104_熊野古道越年山行(1日目)

熊野古道にずっと憧れていた、という訳でもなかった。そもそも何で急に熊野古道に行こうと思ったのだったっけ?と思い返してみると、おそらく11月頃に読んだ角幡唯介さんのエッセイに那智の滝の話が出てきたのがきっかけだったのではないかなと思う。那智の滝を登ろうとして以前とあるクライマーが逮捕されたことがあったけれど、エッセイの中では「その事の是非は別として、クライマーであればあの滝を見たら登りたいと思うのは極く自然なことだ」というようなことが書かれていた。私はこの逮捕の話をリアルタイムで知っていたけれど、これまで那智の滝に行ったことはなかった。今年の越年山行は体力的に雪山ではないなぁと薄々感じていたこともあり、雪のない熊野古道を長めに歩いてみることにした。自分の思うルートをひと通り歩こうとすると思いの外時間がかかるようで、計画段階では本当に4泊5日で歩ききれるのかという不安もあったが、何度も下界に降りるためエスケープがいくらでもできそうだったので無謀な山行にはならないだろうと思った。

数年前の11月、大峯奥駈道を歩いた時は吉野~熊野本宮だったのだが、今回は本宮より南の那智を絡めたかった。まずは小辺路、橋本から黒河道を辿って高野三山。そこから熊野本宮を経由して那智大社、沿岸へ出てから速玉大社を目指し熊野三山というルートにした。ヤマレコのらくルートCT0.8想定で、1日10-12時間行動でも丸々5日かかって最後お風呂に入る時間もなさそうだった。計画段階で既に破綻気味である。それを踏まえて装備は念入りに考えてそれなりの軽量化と寒さ対策のバランスを自分なりに考えたつもり。それがビシッと嵌ったのは実に気持ちが良かったのは言うまでもない(装備や食糧計画についても今回記録に残しました)。

憧れていた訳でもなかった熊野古道は想像以上にとても良かった。山岳という意味で言えば大峯奥駈道の方がキツかったし如何にも修験道といった感じで登山者として試されている感じがあったのだが、小辺路中辺路はしみじみと、じわじわとした良さがあった。感傷的な言葉になってしまうけれど、そこに生きた人々の暮らしや息遣い、思いみたいなものが迫りくるような道だった。山を越えては集落に出て、また山に入ると道中に茶屋の跡がいくつもある。峠越えキツかったなぁ一息つこうや、なんて言いながら古の人々も休んでいたのだろうなぁと思って平場を眺めているとまるで当時の人達がそこに一緒に居るような気さえしてくるのだった。走れるような道は沢山あったけれど、ここは走るべき道じゃない。土や石をじっくり踏みしめ、100年後も誰かがまたここを歩くのだろうかと思いを馳せながら衣食住を背負って歩く、幸せな5日間だった。

Day1--2025/12/31 (Wed) 行動時間約8時間半 橋本駅~大滝集落
仕事納めが30日だったので、同日22時半頃都内発の夜行バスでなんばパークスまで移動。翌31日の朝に南海難波から橋本まで1時間程電車に揺られてからスタート。難波で年越し蕎麦を食べていこうと思っていたのに、下調べしてあった店がお休みで蕎麦にありつけず。大晦日に蕎麦屋が休むってどういうつもりなのか。仕方がないので改札前のマクドナルドでマックグリドル。
店員の若いお兄さんに登山ですかと話しかけられたりなど。
神奈川の橋本は知っていたけれど、こちらにも橋本という駅があるのは今回初めて知った
橋本から出発して高野山へ向かうルートとして黒河道(くろこみち)というルートは割と一般的なようだったので今回はここを歩くことにした。ルート上には結構頻繁に道標があり分かりやすい。のぼり旗が立っているところもあった。
人の家や畑の脇道を入ったりしていくので、ここ本当に歩いてて大丈夫なのか?と心配するようなところも多かったが、まぁ道標もあるので問題は無いのだろう。
すんなりショートカットして歩こうとすると高野三山が巡れないので、とりあえず三山全部山頂を踏むルートを組んだ。でも案外どの山頂も地味で山頂標みたいな立派なものがある訳でもなく激渋だったw
高野山金剛峯寺界隈に着くと、ここで年越しをしようという宿泊客らしき人が沢山いた。大晦日の高野山のそわそわ感だけ体感して私は通過。後から考えるとここの元旦以降の様子も見てみたかったなぁと思う。きっと混むのだろうけど・・・

高野山エリアを抜けて先へ。まだ今日の目的地は遠い。
目指すは大滝集落
幕営適地の下調べで見付けた大滝集落の東屋というところを初日の宿泊地とした。ネットには「近くに民家もあるけれど歓迎してくれているらしいので幕営しても問題ない」という記述があったのでここを初日の幕営地としたのだが、想像したよりずっと民家が近くてびっくり。ひとまず熊鈴が無駄に鳴らないよう気を付けた。
トイレも完備。近くに井戸があるらしかったが見つけられなかったので、トイレの水道水を飲料用として使うことにした。

ところで数日間に及ぶ縦走だというのに初日の夜に私の食欲が暴発し、持参した食べ物をかなり食べてしまった。実はこれ、大峯奥駈の時にもやらかしている。生理周期的な問題もあるにはあるのだが、兎に角お腹がすいて仕方がない。しかも食べたことのないお菓子をあれこれ買い込んできているので、これはどんな味だろう?とか言ってどんどん手を出して食べ物が消えていく。道中何度か下界に降りるとはいえ、このまま食い散らかしていると縦走が成立しなくなる!危ない!気を取り直して味噌汁で胃を落ち着けて眠ることに。食料不足で敗退とか絶対嫌だ。
抹茶味のきのこの山が滅茶苦茶美味しくて一気食いしてしまったw そして4晩でちびちび食べる予定だったおつまみカルパスも半分以上初日に食べ切る始末・・・
今回の夕飯は4日間ともラーメン、但し毎日味は変え、乾燥ワカメなどの具を入れて。この日はキムチラーメンだったのでキムチトッピングも。
そしてジョンソンヴィル6本。4日あるので2本の日が2日、1本の日が2日の計算。
1本の日はお餅を追加。力うどんならぬ力ラーメンを食べていた。
スリット入りの切り餅は手で4つに割れるので、すぐに火が通ってとても使い勝手がいい
民家の近さよw
以下備忘録・食料編

朝:約400kcal、カレーメシ×3、リゾッタ×1
夜:約700~800kcal、ラーメン×4、ジョンソンヴィル×6、乾燥わかめ、切り餅×2
行動食:1日約1000kcal計算、1日あたりアルファ米1袋+タフグミ1袋+α(日による)
つまみ等:徳用カルパス、予備行動食兼ウィスキーのアテできのこの山(初日食べ切り)
アルコール:Early Times330ml、お屠蘇330ml
その他:青汁(リッチグリーン)、アミノバイタル顆粒2200mg、インスタントコーヒーブラック、マルチビタミン→これらをそれぞれ日数分、コンポタ顆粒×2、無印のフリーズドライきのこ汁×2

途中で追加購入したもの
でん六のおかきみたいなおつまみ(約200kcal)、巨大魚肉ソーセージ(約200kcal)、カフェオレ缶、コンポタ缶、日本酒200ml、お滝もち(あんこ入りの細長いお餅、カロリー不明)

全部食べ切った。下界に何度か降りられるという心理的余裕もあったから食べ過ぎたのかもしれないけれど、予備がまったくなかったのはよろしくない。
アルファ米は激安店で1袋100円しないようなものをストックしてあるのですべて期限切れw
タフグミも以前安かったものを2ケースまとめ買いしたものなので勿論期限切れww
その他、行動食の類は大抵家にストックがあるのでその中から選んで適当に持ってくる感じ。今回一番美味しかったのは抹茶味のエースコインときのこの山(カルパスの右にある黄色い袋)。
2日目へ続く