2014/09/05

20140903-07_唐松岳-栂海新道4泊5日(3日目:白馬岳〜雪倉岳避難小屋)

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バツバツバツバツと雨がテント当たって物凄い音が響く。そろそろ起きる時間だなと思ってはみるものの、この雨の中出発しようという気などまったく起こらない。さてどうするか。とりあえずしばらく様子を見ることにして二度寝をする。再び目覚めると今度はCTとにらめっこ。ここで今日停滞したら5日間で日本海まで抜けるのは厳しそうだ。行くか・・・
出発、7:45(時刻不相応に暗い・・・)
幕営地と白馬岳の間に、宿泊小屋である白馬山荘がある。テン場は閑散としていたが、山荘にはさすがに人が宿泊していたようだった。幕営地から白馬山荘まではCTでたかだか20分ほどなのだが、山荘に辿り着くだけでぐったり。久しぶりだなぁ北アルプスの大雨感。。。これを今日8時間とか続けるのはきっと無理だろうなぁ・・・。ぼんやりとそんなことを思いながらとりあえず白馬岳の山頂を目指す。地図には「360度の大展望」とある。。。
大展望・・・
山頂に向かうまでの間、山頂アタックを終えて山荘に戻る人と何人かすれ違った。彼らは私の荷物の大きさを見て、(この雨の中)一体どこまでいくのと聞いてきたが、こちらもどこまで行けるのかわからず、不安そうに「朝日小屋まで、、、」と先細りの声で答えるのが精一杯。というのを何度か繰り返す。。。すでにつらい。
カメラも曇ってきたし、視界悪いし。
視界が悪いのでちょいちょいルートを間違えたりしつつ進む。雨はいよいよ酷く、前も後ろも何がなんだかよく見えないし聞こえない。
と、すぐ後ろでガサガサッと物音がして慌てて振り返ると男性ソロハイカーに追いつかれていた。こんなに近付くまで気付かなかったなんて雨足どれだけ強かったんだろう。そして私どれほど鈍感なのだろう。。。私があまりに漫画みたいにウワッと驚いたので、相手も逆に驚いていた模様。
もうなんだか歪んでる
その場では二言三言くらいしか交わさなかったと思うが、少し先の雪倉避難小屋でしばらく話し込むことになった。どちらが先に到着したのだったか忘れてしまったが(小屋の中の写真が無人なので、私が先に着いたのだったか??)2人とも装備がずぶ濡れだったので、屋根のあるところで体勢を立て直そうとするのは当然の流れだった。
この小屋はそもそも本当に緊急避難用らしく、ここに泊まるのを前提にルートを組むと、計画を取りやめるよう指導されるらしい。そもそも、ここは泊まったところで翌日どこにも抜けられない場所にあるのだ。
小屋はとてもきれい
これから彼が向かう先は、私と同じ栂海新道だという。私よりも日数は1日短く、私よりも北から入山していたので総距離も短い。今日の目標地点は私と同じく朝日小屋で、翌日の目標地点もまったく同じ栂海山荘だった。

雨に打たれていると、雨を受けるのが体だけなので大した雨に感じなくても、傘をさすと傘の面積分だけ音がするからより大雨に感じられるようになるものだ。小屋に入ると小屋の屋根の広さで雨を受けるから必要以上に土砂降りに聞こえてきて、もうますます外へ出る気がなくなってきた。時刻はまだ午前11:00。。。

ここから朝日小屋までのCTは4時間半ほど。結局ここで1時間くらい天気の回復を待ったが、一向に雨足は弱まらなかった。私はこの時点で、服が濡れて精神的に疲れた状態で稜線を歩くことの危険性を鑑み、さらに朝日小屋に到達しないかもしれないという可能性を思い、この小屋に停滞することに決めた。翌日の行動時間が異常に長くなってしまうことはわかりきっていたがそうせざるを得なかった。彼はというと、小屋の奥でベースレイヤーを乾いたものに着替え、その日のうちに朝日小屋目指し出発をした。僕は行くことにします、朝日に着いたら今夜はさすがに小屋泊かなぁ、もしもまた栂海山荘で会えたら乾杯しましょう、そう私に伝えた。少し危険を伴うと思ったからなのか、はたまた彼の普段の行動パターンなのかはわからないが、僕はAといいます、と名前を名乗ったのでこちらも名前を言って見送った。

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濡れていた持ち物や服を小屋中に干して乾かしながらぼんやり過ごした。Aさんは大丈夫だっただろうか。持参していた文庫本を読んでは寝落ちし、また起きて読んでは寝落ちし、たまにものを食べたりしてまた眠り、を繰り返しているうちに雨音は静まり、外は明るくなってきた。本を読み終わって外に出ると、雲がものすごい勢いで強風に吹かれて飛んでいくのが見えた。丁度嵐が去っていく最中だった。
ダイナミックに展開していく空
これまでの大雨が嘘のよう。来し方を振り返り。 
すぐ近くの丘に登って小屋を撮影。こんな素敵なところを今独り占めしているなんて贅沢!
丘の上に登って強風に煽られながら私は一人でワッハッハと笑ったり歌を歌ったりしてしばらく過ごした(変態)。でもこの景色、笑わずにはいられない。流石に寒くて一旦小屋に戻ったりしつつ、この強風で靴が乾かないかなぁと思って靴を外に出したりしつつのんびり。
独り占めサンセット
なんという美しさ。これだから山はやめられない。まぁやめる気もないけれど。日が沈むと同時に眠ることにした。この調子なら明日は確実に晴れそうだ。早く出発しないと目標地点に辿り着かないから、絶対に寝坊はできない。

2014/09/04

20140903-07_唐松岳-栂海新道4泊5日(2日目:唐松小屋〜不帰キレット〜白馬岳)

1日目はこちら
5:30 唐松小屋発
↓ - 0:15
5:45 唐松岳山頂
↓ - 0:45
6:25 不帰二峰南峰
↓ - 0:15
6:40 不帰二峰北峰
↓ - 0:42
7:22 不帰一峰
↓ - 1:58
9:20 天狗ノ頭
↓ - 0:10
9:30 天狗山荘
↓ - 0:30(休憩)
10:00 天狗山荘出発
↓ - 1:00
11:00 鑓ヶ岳
↓ - 2:00
13:00 白馬岳頂上宿舎(幕営地点)


初日早くに寝たのできちんと朝も早起きができた。この日は途中から天気が崩れる予報だったのでできるだけさっさと難所は越えておきたいところ。雲は多め。
唐松岳山頂からの眺め
唐松岳の山頂から先はしばらく破線ルート。CTで約3時間程度が不帰キレットのエリアとなる。それほど怖くはない。
雲海が広がる
振り返って(だと思う)。トラバースポイント。全然人と会わない
天気も問題なし。
岩場の左側をトラバースするようにペンキマークがつけられているのでここを通る。足場はしっかりしている
ペンキマークは豊富。ここも上の方に黄色いペンキマークが見える
こういところが何気に怖いw足をすべらせたら真っさかさま。 
人発見〜
もうどこを撮った写真なのか記憶がなくてごめんなさい。
ハイマツ帯をトラバース
見た目ほど怖くもない普通の登り。鎖がなくても普通に登れる
ここまでくれば一安心。
ここからはゆるゆるとした稜線歩き。天気もどうにか目的地に着くまで持ちこたえてくれそうでほっとする。ほっとしたのも束の間、結局到着前に少し降られたんだけども。。。
尾根の右側に見えるトレイル。走り出しそうになる稜線!
途中で集団とすれ違う。キレットどうでしたかっ!と尋ねられ、そうでもないですよと正直に答えると相手の数名がエッと動揺の表情。ガイドと思われる人がすかさず「人によって感じ方はまちまちです!」とフォローを入れる。余程ここに来るまでの間に(安全のために)脅してきたのだろう。続けて、どれくらいかかりましたかと聞かれたので、唐松を朝5時半に出たから4時間弱ですかね、と伝えると「早いね・・・」との答え。別れてから地図のCTを見てみると5時間ちょっとあった。なんだか早いことの自慢をしたみたいになってしまったなぁと思ってモヤっとしつつ歩みを進める。。。
まったり歩いていくと天狗山荘が見えてきた。ここの水は涸れなさそう。水をプラティパスに補給して、自分もここでごくごく補給して、行動食しこたま食べて出発。ここで2人くらいソロの人に出くわしたので少しだけ話をする。
この辺りから若干の雨模様となる。夏場のレインウェア上下は蒸れて辛い。しかも幕営地に近付いてからの雨は本当に嫌だ。ウェアが乾いた状態でテントに入らないと、荷物が全体的に湿るからなぁ。

そしてもやもやしながら歩いていると向かい側から年配のソロ男性が歩いてきたのでしばし談笑。何を話したか忘れたが、話をしているうちに雲が切れて景色が見えたためお互いに記念撮影。
おじさんと別れて30分ほどくだる間に雷鳥が現れ、そして再びガスに見舞われ、幕営地に着いた頃にはこの有様となる。まだ13時前だったがこの日の目標地点はここだったのでとりあえずここで幕を張ることに。人少ない・・・
この後とんでもない嵐に見舞われる・・・被災テント多数w
アルファ米とフリーズドライの麻婆茄子で夕食。
3日目へ続く

2014/09/03

20140903-07_唐松岳-栂海新道4泊5日(1日目:八方スキー場〜唐松小屋)

太陽と雨、山に海。見上げる空は果てしなく青く、迫り来る太陽の光はどこまでも白く。光がじんわり地をあたため雲をつくり水滴となり、豊かな雨となって山を潤す。そして沢となり、谷を走り海へ注ぐ。まるでそれを追い駆けたような旅だった。

夏休みギリギリまで行き先が決まらず、山か沢かさえ決めるのに何週間もかかり、最終的に行き先が決まったと思ったらまた天気予報が悪化し、あっちもこっちも高速バスをおさえた状態で迎えた夏休み前日。17時の天気予報を職場で確認して最終的に行き先を決定したのだったっけ。この予報ならば南側へ行くよりは北だろう。それなら出発は今日だ。
私が栂海新道のことを知ったのは、出発するほんのすこし前だった。友人が、前から行きたいと思っているところがいくつかある、といって教えてくれたルートのうちのひとつが栂海新道だった。山と高原地図を見ても、エリアがはみ出し過ぎているために表(おもて)面には載っていない。しかし裏返すとほぼ半分が栂海新道の地図になっていた。今までどうして気付かなかったのだろう。

「日本海めざして進む本格縦走路。近年、夏シーズン中心に入山するパーティが増加。健脚者向(親不知まで約15時間)」これが栂海新道の脇に書かれた注意書き。エスケープルートもほとんど無い。真北にのびる登山道を辿ると、ゴールには日本海の文字がある。登山地図ってのはほとんど緑色をしているのに、このルートのゴールは水色なのだ。あらゆる想像をして一気に胸が高鳴った。メジャールートだけれど、多分そうそう行ける場所じゃない。行きたいと思った。

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都内から八方スキー場までの直行深夜バスもあったのだが、予約をしたのが遅すぎてバスは満席。早朝着の長野行きバスに乗り、長野駅のネットカフェで時間を潰し、朝8時過ぎのバスを乗り継いでスキー場へ。初日は余裕のある行程とわかっていたこともあり、のんびり支度をしていたら、ロープウェイの降り口を出発するのが11:00頃になってしまった。そして安定のガス。
荷物が15kgを超えるとextra feeがかかる(うろ覚え)
ロープウェイに乗る前はまだよかったが、登りきったらこのガス。
そして、あとで聞いた話だけれど、白馬界隈は一番高山植物の種類が多いのだとか。なんだか見たことのない花がたくさん咲いていた。普段それほど花に興味を示さない私でも、こんなに写真を撮ってしまうほど。見る花見る花が目新しいものばかり。
ロープウェイで来られる場所ということもあり、唐松岳ピストンの登山客や普通にこの辺りを散策しているだけの人もたくさんいたのだが、そんな中、巨大なザックを背負って歩いている人なんて極く僅か。そのためか何度か声をかけられたが、「どこまで行くの?」と聞かれて「日本海です」と答えた時の相手の驚いた表情といったら。皆一瞬理解ができなくて固まっていた。まぁ、そうなるよな。勿論栂海新道のことを知っている方もいらっしゃったけれども。
某毒草
花びらの形がかなり独特
ブログを書くまでにあまりにも日が経ちすぎてしまってあまり覚えていないけれど、淡々と登っていたと思う。某毒草が生えていた辺りで少しだけ雲に切れ間がでて、空が見え隠れしていた。
雲の動きが速い。写真だととても地味なんだけれども、実際の景色はかなり良かった。
丸山ケルン 12:50頃
もうあと少しでテン場なので、丸山ケルンのあたりで出くわした母娘二人組としばし談笑。娘が50代とかだったかな。
最後のトラバースを抜けると向こうに唐松頂上山荘の姿が。
これでもか、っていうくらいのんびり歩いていたけれども、CT通りの3時間半弱でこの日の幕営地である唐松岳頂上山荘まで到着。時間は14時半。もう少し進めそうな時刻ではあるけれど、この先が今回一番の難所である不帰キレットのため、この時刻から突っ込むことはしない。たまにはのんびりと山時間を謳歌。
山荘から少し下ったあたりにテン場がある
幕だけ張って一旦山頂へお散歩することに。手ぶらでとことこ上がる。少しだけ展望。
人は多いのにテントは少ない。小屋泊が多いようで、小屋はなかなかの賑わい。忙しいはずなのに小屋番の人はテン泊の私にも親切で優しく、きっとここは評判がいいだろうなぁと思いながらビールを1本いただく。たかだか3時間程度の登りならば担いでくればよかったとも思ったが、まぁそもそも初日にこんなに盛大に飲もうと思ってなかったから仕方ないか。この晴天下でのんびり飲むなら、持参したラムじゃなくってやっぱりビールだよな。
最高の景色で一杯!
おじさんたちも日光浴w
今回のお供は年季の入った焚火缶(小)。というかそもそも鍋のバリエーションがほとんど無いので・・・
外が明るくて暖かいうちにご飯を作って食べられるのっていい。晴れていないとできないことだし。だから少しくらい寒くてもやせ我慢して外で食べるようにしている。。。
明太子パスタ!(2人前)
明日は晴れ間が長持ちしますように。
2日目へ続く