2025/10/10

20251010-12_Ultra Trail Chiang Mai 180k(レース前編)

スタート前編はこちら

累積標高があまりない割に制限時間は長い。
マップの北半分は180kの選手しか通過しないエリアになる。つまり3~8のエイドはこの19人のためだけに設営されているのだ。夜中の眠くて寒い時間帯、いつ次がやってくるかもわからない中でずっとエイドを運営してくれている人達がいるということは本当にありがたいことだ。
皆と朝食何時にするとか出発何時にするとかそういう話を一切しなかったけれど、外が明るくなってきたなと思って外に出たらご飯棟に皆が集まっていたので合流。
朝食はトーストとジャムと珈琲しかなく、うわーレースの朝ごはんにこれじゃ足りないなと思ってトーストを4枚用意していたら「今キッチンでご飯作ってくれてるところだよ!」と仲間に言われるw 用意されていたのはお粥(写真左)、土鍋で出てきたものを取り分けていただく。
右上に写っているのは温泉卵(2個)、これは昨夜バーで別途注文したもので、私は2個にしてもらったが、他の人は4個とか5個とか言っていてびっくりした。皆そんなに卵食べるの・・・?w
レースのスタートは10時。出発は9時半でいい?と言われたが少し慌ただしい気もしたので9:15にしてもらった。宿から会場までは2キロほど、昨日預けたドロップバッグにすこし変更を加えたかったが、会場に着くと既にドロップバッグはドロップバッグポイントへ移動されており中身の変更は出来なかった。やむなし。
テーピングしすぎな人w
スタート前も食べ物が用意されていてギリギリまでエネルギーチャージができる。
とはいえ私はもうお腹いっぱいなので食べない。仲間はまだ何か食べているwww

Start/ Muang Khong SAO Office 10:00
CP1/ Huay Ngu Lerning Centre (10.9km) 11:47 
180kのエントリーリストには23人の参加者が掲載されていたが結局スタートしたのは19人だったよう。揃って記念撮影をしてからスタートしたが、写真を撮っている間に10時を過ぎてしまい結局10:02くらいにスタートした。ゆるいなw
今回の作戦としては、兎に角序盤突っ込まないこと。脚が元気で走れたとしてもキロ6分半以上のペースで走らない。そして100マイル以上のレースは2度目なので、前回の教訓を踏まえてお腹に刺激のある食べ物を控えるようにすること(前回は130kmあたりでカップヌードルカレー味を食べてお腹を下し、気分が悪くなった為)。特にここはThailand、少しでも気を抜けば食べ物なんて全部刺激物である。油断ならない。

スタート直後は会場すぐ横の幼稚園の園児たちがお見送りしてくれてなごむ。幅のあるロードがスタート後暫く続くうえ出走人数が少ないこともあって、前回のTGTのように序盤シングルトラックでプッシュされて走らざるを得ないということもなく、ジョグペースで進む。肌を刺す日差しが痛すぎてすぐにアームカバーを装着。
牛やらバッファローやらがうろつく
(夜中も森の中からカウベルが鳴っていたり、トレイルで牛が寝ていたり。)
自作のタイム表と標高図、結局レース直前になってCut Off Timeがかなり変更されて最大45分くらい変わってしまったので、自分のタイム表もほぼ意味を為さなくなってしまった・・・w(海外レースあるある)
軍隊的な人かと思いきや、Forest Guardみたいな人達らしい
全編通じてほぼ林道と、林道に毛が生えたような道、たまに道路といった構成で、登山っぽいコースが得意な自分にしてみれば結構苦手な感じだった。事前にGPXファイルは見ていて林道が多そうだなとは思っていたが、海外の林道というのがどんな道を指すのかというのも分からなかったし、ひょっとしたら幅の広い登山道みたいなのも林道として地形図に掲載されているのかも??などと想像しながら現地に向かったが、蓋を開けてみたら綺麗に林道だらけだった。そして何と言っても暑さにやられた。日中の日が高い時間帯の日なたを走るのは自殺行為に近く、暑さに割と強い私でも潰れそうだと思ったので、基本的に日なたはできるだけ歩いて日陰だけジョグ、みたいなことを繰り返す作戦にした。とはいえ日傘は持たなくて正解だったと思う。あまりにも日なたが多すぎて、そんなにずっと日傘をさし続けるのも大変だっただろう。ささずに持ち歩くならそれはただのおもりにしかならない。
序盤は4-5人のパックになっていて、エイドの度に数人集まってはまた離れて、というのを繰り返していた。
CP1 どんなものが食べられるのかな!?とワクワクで到着したがちょっと食べ物が少なくて焦る。今後この感じだったらエネルギー足りなくならないかな・・・
因みに写り込んでいる選手は現地では有名なYouTuberらしい
ブリーフィングで「徒渉は前半に2回ある」と言われていたが、結果的に10回以上の徒渉w
ここはまだ浅い方。深い徒渉は膝くらいまであった。ちょっとクールダウン。

CP2/ Ban Huay Ya Sai (22.3km) 13:59
ここは何かあるぞ(食べ物)
紙に包まれたおにぎり。具は揚げた魚のほぐし身のようなもの
CP1には携行性の高い食べ物がバナナくらいしか無く、この先大丈夫かなと焦ったのだが、CP2にきたらおにぎりがあったのでほっと一安心。この先何か所かおにぎりが出現し、味が好みのおにぎりに関しては余計に持って行ったりしていた。やっぱり米があると腹持ちがよくていい。

14:45頃にマップ北側へ入る分岐に到着。ここから先暫くは180kのためだけのコースだ。たった19人のためにここを夜通し運営してくれるなんて頭が下がる。

CP3/ Wat Kong Lom (33.4km) 16:08
CP2~CP3は完全に道路で、横をバンバン車が通る脇を黙々と走り続ける感じ。レースの総距離を考えたら別に歩いていても良かったのかもしれないが、流石に平らな道路は走らなきゃだめかななどと余計な使命感でジョグを続けてしまった。この区間も当然ほぼ日陰などは無く、たまに建物の影を渡り歩いたりなどしてしのぐ。ここを通過する時間帯が午後の一番日の高い時間帯だったのは運が悪かった気がする。
セブンイレブン発見!しかしこのレースのルール的に、途中で買い食いしていいんだったっけか??と考えて結局スルー。アイスとか食べたかった。
ようやくCP3!ここで食べたコーヒーゼリーみたいなものがとても美味しかった
CP3はGPXに示された位置よりも若干先にあった(中々出てこなくて焦った)。パックはロード区間で少しほぐれてきて、ここでは私の後から2人だけ合流してほかの人は見えなくなってしまった。
エイドのお姉さんにお手洗いを案内してもらい、ここで多分初めての用を足したのだったと思う。私は今回もまた生理2日目、出血は落ち着いていたものの、用を足した圧でタンポンが若干下に降りてきた(男性には言っている意味がよくわからないと思いますが)。うーん、タンポン交換しておけばよかったか。違和感に気付いたのはお手洗いを出てしばらく走ってからだったので引き返す訳にもいかずそのまま進むことに。気持ち悪いな・・・

CP4/ Doi Dum Viewpoint (48.2km) 19:32
CP3~CP4は1000mアップの登り。1000mも登るのだから流石にこの区間は登山ぽい感じになるのかなと期待を寄せたが、林道をひたすら1000m登るという苦行であった。しかも序盤はまだまだ日が高くて暑い。気温は体感的には37度くらいあったんじゃないだろうか。本当に暑かった。
日照り・・・
伝わるだろうか、この激坂の角度・・・(写真だとなかなか難しい)
まぁしかしただただ歩いていてもつまらないのであちこち眺めながら歩いていると、天然のコウモリランらしきものを発見して大興奮。天然物なんて見たの初めてだよ!
インテリアとしてしか見たことがなかったのでびっくり
次第に日も沈んで涼しくなってきた。森の中の林道のひんやりした中を黙々と登っていくと、本当に最後の最後まで道路のまま山頂に着いた(絶望w)。
字は読めないけど、標高書いてある感じだしまぁ山頂だよねw お疲れ様でした。
こういう手書き風の文字だとGoogleレンズでも判読ができない・・・
ここでまた何人か追いついてきて一緒になる(序盤から近くにいるYouTuberふたたび)
チキンライスみたいなやつとフライドチキンとウィンナーのお弁当(完食)。
冷えてたけどまぁお腹すいていたので美味しくいただいた
山頂はそこそこ風が抜けて肌寒く、エイドのスタッフは焚火をして暖をとっていた。チキンライスセットを食べてもまだお腹に余裕はあったけれど、ここであまり食べすぎたりしても胃腸にとってダメージになるかもしれないと思ってやめておいた。

CP5/ Pai SongNgae Lerning Centre (63.9km) *Drop Bag 22:54
CP4~CP5の間で一度右の足首をぐねった。それほど酷い捻り方はしなかったが、これを繰り返すと致命傷になりかねないので慎重にいく。右足を捻ったから右足を気にしていたが何故かCP5直前頃になって左足首に痛みが出始める。痛みが出たことがないような所に痛みが出たりするのが100マイルなんだよなぁ・・・とぼんやり思いながら、その痛みが何に起因するのかそしてどういう着地の癖がこの痛みを悪化させるのかというようなことを考えて細かく修正しながら進む。特に右足を庇って左足に痛みが出てきたという感じでもない。
幅の広い道とはいえ地面がどろぐちゃのところも多く、足元にはかなり気を遣っていたと思う。しかしどう考えても田んぼのぬかるみにしか見えないようなところなのに足を置いても全然沈まないのが不思議だった。何で沈まないんだろうなとぼんやり考えていたら、牛の足跡に自分が足を置いているからそれ以上沈まないのだということに気付いた。自分より重い存在が、しかも大きな足跡をつけていってくれているから、沈まないのだ。これは助かる。
ようやくCP5、Drop Bagポイント。
ドロップバッグを2つに分けた時、私は靴を最初のドロップバッグに入れていたので自ずとこのタイミングで靴を履き替えることになった。何故後半ではなく前半に靴を入れたかというと、序盤に徒渉があって靴が濡れている筈だし早い内に履き替えておいた方が良いだろうと想像したからだ。しかし結果的にはここに到着するまでに靴は完全に乾いていたから、別に履き替えなくても良さそうだった・・・まぁ気分転換ということで。
SalomonからHOKAへ
スパイス系を避け、辛くないお粥みたいなインスタントのものを食べる。
毎回エイドにあったトムヤムヌードルはレース中は我慢し、ゴールしてから食べたw
ここのはドロップバッグのある大きなエイドということもあって撮影クルーが来ていた。皆滞在時間も長いので後から後から人が集まってきて5-6人になっていたと思う。あんためっちゃ速いなみたいなことをここで何人かに言われたので、いやーきっとそのうち失速するよと答えた。実際その不安しかないのである。
人によってはここで全身着替えている人もいた。私は靴を替えただけで他の衣類は着替えなかったが、ここへきて肛門の右脇にデキモノが出来ていることに気付いた。はじめはデキモノかなと思って触っていたらヒリヒリと痛い。これは股擦れというか尻擦れ!?酷い尻擦れでミミズ腫れのように膨らんでいてデキモノかと勘違いしたようだ。でも左右の尻が擦れたのなら何故右だけが擦れていて左は擦れていないのか。謎は深まるばかりだ。謎解きをしていても仕方がないのでとりあえず何か塗ることにする。ということで擦れには一択、プロテクトJ1を塗り塗り。まだレースは3分の1しか終わっていないというのに塗るだけで痛くてヒリヒリ沁みる。パンツの中に手を突っ込んで軟膏を塗りながら思う、私はこの先大丈夫なのか。
クルーによる撮影。まだまだ元気。
笑っているけど実は尻が痛い。
彼はドロップバッグにビールを入れてて、ここで飲んでた(強い)
序盤まったく見かけもしなかったトゥイーティーTシャツの人(写真右)はCP5に着く少し前で急に追いついてきて、この先ゴールまでずっと一緒だった。途中離れたりしつつも長いこと一緒で、相手が私にペースを合わせていたのか、向こうが1人で行きたくなかったのか、私が1人だと心細いだろうと思ったのか、そのあたりはよく分からないけれど、英語が多少わかる人だったので眠い時間帯の話し相手になってくれたのは有難かった。終盤私が文句やら溜息やらばかりだったのは申し訳なかったが・・・

CP6/ Ban Hua Pai (76km) 1:59
まだ一晩目。眠気はなかったような気がするが、日中の暑さで大分やられていたのである程度の疲労感はあった。そしてCP5を最初に出発した私に追いついてきたのはトゥイーティーとYouTuberだけで他の人は次のCPに到達してもまったく追いついてこなかった。夜間の失速か、はたまた仮眠だろうか。そして自分が撮った写真は1枚もなかったw(暗いしね)
一旦山頂まで登り終えているので下り基調のセクションだった筈だが、そんなに下ったような記憶もなく、CP6も少し登った先にあったような気がする。
こんな時間に到着するもんで、エイド担当の人達も半分眠っているような感じだった。というかここのエイドに居たのがほぼ子供みたいな年齢の人達だったので申し訳ないような気持ちに・・・(大人のこんな遊びに付き合わせてごめんよ・・・)
なんかもう子供では?という感じの子たちに世話になる
ここのおにぎりがめちゃくちゃ美味しかったので1つは食べてもう1つは持っていくことに。
なんか鶏肉が入ったやつ。
寝転がりながらも撮影を忘れないYouTuber。かなりお疲れの様子。
発泡スチロールのケースの中にあるのがおにぎり。

CP7/ Sangvalwit School (85.5km) 4:19
夜は続く。
ブログに書きたいことを忘れないようにと思って、CP6くらいまでは少しずつスマホのメモに残していたのだが、このあたりからトゥイーティーと一緒だったこともあってメモがなく記憶も薄い。なんやかんや喋りながら進んでいたのだったと思うが。そうこう言っているうちに明け方になってきた。ちょっと眠い。でもなんだかカフェインを摂りすぎているような気がしてきた。エイドに毎回、250mlくらいのサイズのペットボトルのミルクコーヒーみたいなものがあるのでついつい飲んでしまうのだが、この疲れ始めて気温も低い時間帯に冷えた珈琲をブチ込むのは胃腸にとってあまり良いことではなさそうである。コーヒー止めておこうかな、まだちょっと眠いぐらいだしもうじき朝だしとか思っていたが、なんだか急に思い出したように眠くなってきてあくびがとまらなくなってきた。トゥイーティーは少し横になろうとしてエイドの人に交渉していたが、置いてあったベッド状のものはエイドスタッフの仮眠用だったようで、そこは使わないでくれみたいなことを言われていた(多分)。結局仮眠はとれず一緒にCP7を後にした。コーヒーは飲まなかったのだったと思う。もうじき夜明けだ。
ここのエイドは明るくて広かった
ねっちょりした雷おこしみたいなお菓子。美味しい駄菓子といった感じ。
ひとつ手前のエイドでテイクアウトしたおにぎりはこのエイドで消費した

CP8/ Ban Nam Bo Mai (98.3km) 7:43
朝がやってきて雲海が現れた。日が昇ればそれなりに目が覚めるのは不思議なものだ。Finally we overcame the night section!! とかなんとか言ってみたけれどトゥイーティーも英語があやふやなので伝わっているのかよくわからない。なんかニコニコ笑ってくれはする。そしてレースはようやく半分を越えた。ペースダウンするかもしれないけれどもしかしたら思ったよりも早く、40時間くらいでゴールできて、完璧にコントロールしたゴールができるかもしれないなんて夢みたいなことを考えて、その妄想に感動して泣きそうになったりなどしていた。気が早い。
コウモリランふたたび!ここのは凄すぎて思わずまた写真を撮ってしまった。
トゥイーティーにもなんか言いたかったが、これをなんと説明すればいいのかわからなかったので何も言えずw(これは日本だと結構インテリアとして飾られていて人気があって、日本じゃその辺には生えてなくて~みたいな説明になるのか?しかもその説明をされても相手は面白くないだろうなとか思ったりして・・・そもそもそのややこしい説明を彼は理解するのだろうか等々・・・)
でこぼこで歩き辛い。無駄に捻挫をしないように慎重に歩みを進める
ここのおにぎりはガパオ!ちょっと味薄め。
食べづらいからこれ使いなよ!といってトゥイーティーが2本持ってきていたカトラリーを1つ私にくれた。(私もカトラリー持ってたけどw)
直接見ていたら特に何も思わなかったが、客観的に写真でトゥイーティーを見るとあまりにも小顔長身美脚すぎてビビる

2025/10/09

20251010-12_Ultra Trail Chiang Mai 180k(スタート前編)

ちょっと考えてみて欲しい。
あなたがもし1人暮らしで、2週間家を空けることが決まったらどんな準備をするだろうか。
冷蔵庫の中身の整理、排水溝の掃除、最後のゴミ捨てがいつになるかの確認、通販やサブスクなどの到着日の調整。そんなところだろうか。

そしてその2週間で海外に2か所行き、その両方の国でトレランのレースに出ることになったとしたらどうだろうか。1つ目のレースが終わってから次のレースまでの間に洗濯と疲労回復、次の場所への移動が必要だ。爪もムダ毛も伸びているだろう。必要な装備はいつもと少しずつ変わってくる。
更に、1つ目のレースが渡航の前々日にキャンセルになってしまったとしたらどうだろうか。航空券の手配のやり直し、コスト計算、パッキングのやり直し、有給申請の変更が必要かどうかの検討、そもそも1ヶ所目の目的地に渡航するか否かの判断。

私は今回この状況下に置かれた。一体何を試されていたのか。渡航タイミングに合わせて私なりにピーキングしていたのにレースのタイミングは1週間後ろに倒れてメンタルも結構やられた。それでもどうにかこうにか立て直してスタートラインに立つことができ、きっちりゴールできたのは我ながらよくやったと思う。レース終盤はまったく走れずズルズルとゴールした感じにはなってしまったけれど、当日を迎えるまでに試練をいくつも乗り越えていたことを考慮すれば上出来と思いたい。

‐‐‐

10/4に予定していたベトナムでのレースは、台風の被害が甚大で会場に行くまでの国道が崩落したため開催中止になった。連絡を受けた日にすぐキャンセルをしていれば4500円のキャンセル料で済んだようだったが、明日の続報を待てと言われて待っていたら一銭も戻ってこなくなってしまった。どうせお金が戻らないのなら旅行と割り切ってベトナムに行くという選択肢もあったかもしれないけれど、翌週にタイで180kmを走る予定が控えている状態でベトナム旅行を楽しめるほどのメンタルは残念ながら持ち合わせていない。結局試行錯誤と情報収集の末、往路航空券の日時変更ができるようだったので14000円ほど課金して渡航日を後ろにずらし、無駄にベトナムに飛んでからタイに渡ることにした。ベトナムの滞在時間は3時間弱、最早着陸する意味はなかったが、ベトナムに一旦わたることでベトナム~タイ間の航空券は活かすことができた。勿論、はじめからタイの往復を買った方が全然安かったのだけれど致し方ない。
自作の行程表。2日~7日の予定がばっさりなくして8日からスタート
そこまで食事やアルコールを節制していた訳ではないけれど、それでもレース前は少しでも体重を減らしておきたく調整していた。疲労を抜くためにカフェイン抜きもしていた。それがいきなり1週間も節制期間が延びた訳で、気持ちが崩れてうっかり暴飲暴食をしてしまった。なにやってんだろう、と思いつつもこの1日だけで暴食は終わり、しかも血糖値スパイクで深い深い眠りにつくことができ疲労は一気に抜けて、翌日からは切り替えて立て直しができたのは良かった。レースのタイミングがずれたのは、以前UTMFに出た時以来で、その時は大雨のせいでスタート時間が3時間くらい遅れた上に160kmから49kmくらいまで距離短縮された。どうしたら良いかわからないもやもやしたもの、どこにもぶつけようのない思いというのは、自分でどうにか消化しないといけない。みんな条件は同じで、自分だけが酷い目に遭っている訳じゃない。自然相手ではどうにもならない。その後現地の様子を動画で見たら被害状況は想像を絶する酷さで、自分のことしか考えていなかった我が身を恥じてまた少しだけ落ち込んだ。現場はレースどころではない、生活が脅かされるレベルなのだ。

ベトナムはとある事情でチーム戦だったので、ベトナム行く?行かない?どうする?みたいなやりとりがあったことはせめてもの心の支えになった。仲間が居て本当に良かった。
ベトナム戦がなくなった週末は山に行くかどうか迷ったが、近場の山の天気が良くなかったこともあり、雨で風邪をひくのも困るなと思って近所を走るにとどめた。2回分の海外レースの準備という初めての経験で難航していたパッキングだったが、レースが1回に減ったことで順調に進むようになったのは皮肉なものだ。

2025/10/8 ‐9(Wed-Thu)
Priority Passお使いの方はお馴染み、成田空港T2で食べられるステーキセットを朝7時半開店と同時にいただく。
更に朝からビールで乾杯
初日はまず成田9:30発ハノイ13:05着のベトジェットエアでハノイへ、その後自力で乗り継いでバンコクを経由し、翌日チェンマイまで。ハノイでの乗り継ぎは公式なトランジットではなく自力トランジットなので、ハノイ便が遅れて乗り継げなくなる可能性もあるためヒヤヒヤしていた。無事に着陸してホッとしたのも束の間、着陸して2秒くらいで機体が離陸した。まじかよw 着陸失敗だったのか何なのか、機内アナウンスの英語がベトナム語訛りで聞き取れず判らなかったが、結局30分近く遅れて着陸。。。因みにベトジェットエアの座席が縦方向に狭すぎてリクライニングもできず、エコノミー症候群になるかと思った・・・
ハノイ着陸前の下界の様子。台風の被害が酷く、1週間経っても街は水浸しだった。
飛行機で隣に座っていたベトナム人女性と話したところによると、レベル12というとても大きな規模の台風だったらしい。
遅れて着陸したと思ったら今度は預け入れ荷物が出てくるまでに何十分もかかり、バンコク行フライトの預け入れ制限時間3分前にデスクに着くというドタバタ。結果的にバンコク行は1時間近く遅れたのでラウンジで飲食する余裕もできたのは良かった。早朝のバンコク‐チェンマイ便までは空港内で夜明かしの予定だったが、国内線のためまともなラウンジもなく、そもそもゲートより中に入れなかった。泣く泣くゲート外で夜明かしをすることになったが、軽く横になれたので結構よく眠れたのは良かった。いや結構よく眠れたとか書いているけど実際のところ爆睡だった・・・
ハノイのトランジットでフォーにありつく。美味しかった!
今回のチェンマイのレースは6月に走ったDeep Japan (Uonuma) の副賞で、エントリーフィーと2日分の宿泊、更にはタイ国内の移動費も無料だった。しかもどの距離を選んでもよかった。180kmに興味はあるけれど初めての距離、しかも前の週のベトナムのレースが75kmなので連戦になる。連戦したことのない私が、初めての距離をしかも海外で連戦にして大丈夫なのか(何かとコンボすぎる)。しかし累積標高は7000m未満だしなんとかなるか?いやどうだろうか。私は優柔不断で貧乏性だ、どうせタダならエントリーフィーの高い長距離いっとくか?いやそんな動機でいいのか。

「悔いがないよう、自分が一番出たいものを選択したらいい」
「100が余裕だったら、180出ておけばよかったなと思うかもしれない」
相談した先輩からこう言われてほぼ心は決まった。180に決めるための後押しをして欲しかっただけだったのかも知れない。
カテゴリーは16、40、75、100、180の5つ
大会側が選手のために用意している往路の有料シャトルバスの運行は10日で、私もそれに乗せようとしていたようだったが、私のスタートは10日10時なのでそのバスではスタートに間に合わない。事前のやり取りで「9日に現地入りするならこの人達と車に乗ってくれ」という指示を受けたのでそれに従うことにした。180の選手が少ないからバンではなく普通車に数名乗る感じなのかな?くらいに思っていたのだが、蓋を開けてみたら運営側が手配したレンタカーではあるものの運転手は選手、多分招待選手とかそんな感じのグループにスウェーデン人男性と私がねじ込まれた感じだった。選手による運転で移動ってどういうことよ・・・(しかもこの時まだ彼らが招待選手らしき面々だということもわかっていないので余計に謎だらけ)。
朝チェンマイに着いてから皆と合流するまでに時間があったので美味しいカオソーイ屋さんを探して散歩。10kgの荷物を背負い片道50分弱でこちらのお店へ
チキンのカオソーイ、60バーツ(300円くらい)!美味しくてスープまで完飲。
レース前は辛い物は控えようと思っていたがこれは流石に誘惑に勝てなかった。
チキンは骨付きのものがドーンと乗っている。わざわざ行った甲斐があった!
車はこの状態ですよw
初対面で密着3時間www日本だったら乗車人数オーバーで捕まるやつ
女2人と男4人で普通車にギチギチに乗り込んでいざ出発。スウェーデン人男性とインスタで46万人もフォロワーのいる女子の2人は英語が通じたので、この2人と会話しながら現地まで。スウェーデン人と私以外の4人がまだご飯を食べていないとかでカレー屋に寄ったりして自由な感じで密着ドライブ。12時空港集合13時出発といっていたのがメンバーの人の飛行機遅れで14時発くらいになり、都市部の渋滞に巻き込まれ、後ろに落ちていくんじゃないかと心配になるような急坂を進み、現地着は17時過ぎ。ここまで長かった・・・・・
全部タイ語で押し切られそうになるブリーフィング。英語はやんないのかと誰かが言ってくれてこの後英語のブリーフィングもしてくれた。タイ語は無理だって・・・w
受付を済ませドロップバッグを預けたら宿へ移動。受付では国立公園の入園料として外国人は500バーツを支払えと言われた。想定外の現金消費に焦る。
ドロップバッグは60km地点と131km地点の2ヶ所ということだったので、同じバッグが次の地点へ移動していくのかと思い込んでいたのだが、それぞれにバッグを用意しろと現地で言われててんやわんや。(勿論、片方の地点にしか預けないという選択肢もある。)予備シューズは131km地点に置きたかったが序盤に徒渉があるというし60kmで履き替えた方がいいだろうかとか、あれこれ考えながらバッグを二分割にして預け入れ完了。果たしてあれで大丈夫だったのだろうか・・・

スウェーデン人男性とは宿が違ったのでここで別れた。大会側からは「10日と11日の宿は手配するけど9日の宿は自分で手配しろ」と言われていたので9日の宿は自分で手配したが(180kmに出ると10と11はレース中なので宿に一泊もできないことになるんだけど、、、などと思いつつ)、10と11日の宿はどこなのか聞き出して9日も同じ宿をとったのは正解だった。9日の分は自分で払えとか、レース会場から宿までの車は無いとか散々言われていた割に宿代はかからなかったし、スウェーデン人以外の皆が同じ宿だったので、会場と宿の往復もほぼ彼らの車で移動できたのも助かった。最初宿に行くときだけは1人で移動したが、それも途中で運営側らしき人のバイクに拾われて運んでもらった。宿まで2キロ以上あったのでなんだかんだで助かった。
ホテル敷地内のバーで一緒にご飯。この時まだ誰が走る人で誰がスタッフなのかもわかっておらず、ここで聞いてようやく「全員が180kmを明日走る」ということを知るw
因みに写真でひとり立っている彼は180kmで優勝。26時間・・・(速)。
レース前夜だったけれど少しばかりのアルコールも摂取してほろ酔いでわいわい。私は年齢もっと若いと思われていたらしく、歳を言ったら驚かれた。普段どんなレース出てるのかとかそんな話から始まり、明日の水どのくらい持つ?みたいなことも話しながら数時間(長いww)。必携装備のチェックでウォーターストレージ2L分と書かれており、元々そんな量の指定はなかったので焦ったのだが、皆が「暑いから実際問題1Lでは足りないしもっと持った方がいい」と言うので、少しだけ余計に持つことに決めた。国籍や言語は違えどレース前にする会話は同じ、山とかトレランとかそういう共通言語があれば話はできる。面白いな・・・
皆でシェアしよう!っていうから私はヌードルみたいのを頼んで、他の人も別々のを頼んだのだろうと思っていたら全員ヌードルから始まってこの後ピザ2枚にフライドチキンみたいなやつとかなんやかんや出てきてレース前夜のフードファイト開始。私が言うのもなんだが皆よく食う・・・。最後は犬に食べさせて終了、いや犬・・・塩気だめだろ・・
現金がやばいと伝えて飲み食いし始めて、ゴール後チェンマイに戻ってからならお金返せるって言ってたのに結局ご飯は奢ってもらってしまった。ありがとう・・・
シャワーはうまくお湯が出ず(部屋によるみたいでゴール後使った部屋のシャワーはお湯が出た)。下にある黒いバケツに溜め置きしてあるぬるい水で汗を流す
ベッド多いけど1人部屋w
8日の夕方に生理がきたが、9日の日中ににカオソーイ求めて長距離歩いて血流が良くなったことが功を奏したのか夜までには結構出血は落ち着き、痛みも引いてきたのは良かった。ご飯を終えて部屋に戻り、シャワーを浴びてパッキングをしていよいよ就寝。

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スタート時のラインナップ、カフェインのMedalistとKODAパウダーは消費せず。
左下のスプレーは虫よけ用のハッカオイルとシーブリーズのMIX、その隣は硫黄塩。
今回暑さで発汗量が多く、たびたび脹脛が攣りそうになっていたので硫黄塩が活躍した
<エネルギーと水分>

・エネルギー:レギュレーションは無し、エイド間の距離は8~15kmほど、ドロップバッグが2回あることを踏まえてスタート時1000kcalほど持参。バリのレースの時はエイドの食糧の携行性が高く、エナジーバーのようなものが多々あったのでそれを期待したが、今回は携行性の低いものばかりですこし心もとなかった。

・水分:インナーファクトのフラスク500ml×2+ナルゲンボトル350ml×1 皆のすすめで350増やしたが、結果的には350に手を出すことはなく、途中で中身は空にして進んだ。

シェル系、最早どちらもロゴが消えてボロボロw
距離が長く仮眠する可能性もある上、仮眠スペースがどのように確保されているかも分からなかった為、エマージェンシーシートを使って眠ることもあり得ると想定してシートではなくマミー型のものを選択。

<服装、装備>

・ヘッドギア:HerenessのFOCUS CAP(チームのロゴ入りオリジナルデザイン)

・上半身:Finetrackのノースリーブドライレイヤー+Patagonia半袖T(前半はチームのロゴ入りのもの、WP12でどこかのレース会場で買ったものに着替え)、ORのアームスリーブ(日差しがきつすぎて日中もほぼ装着していた)、チャリ用指切りグローブ(テクニカルな下りなどが無く転倒の危険がないことから、結局装着せずに終わった)

・下半身:知り合いがカモシカの刺繍を入れて販売してくれているバギーズショーツみたいな感じの短パン(3000円くらいの)、CW-Xのボディバランスアップスパッツ・ショート(BCY101)、ドライマックスのソックス
・ライト:レッドレンザーH8R(メイン)+充電式のAmazonで数百円だったヘッドランプ(予備)

・ザック:The North FaceのTR10

・シューズ:前半Salomonのsense ride4→WP5以降はHOKAのTorrent4

・その他(必携装備等):エマージェンシーキット、レインジャケット(ORのヘリウム2ジャケット、一度も着ず)、ウィンドシェル(Patagoniaのフーディニジャケット)、レッグウォーマー(モンベルのジオラインLWレッグウォーマー、寒さ対策で持参したが使わず)、ヘッドライト予備電池(レッドレンザー用)、モバイルバッテリー(Ankerの10000mAh)+ケーブル、ヘリテイジのULトレイルポール、ティッシュ&ビニール袋、生理用品、Fold-a-cup(マイカップ必携のため)、手拭い、スノーピーク極カップ+100均カトラリー(推奨装備だったが一度も使わず)、サングラス(サングラス無しは考えられないくらいかなり長い時間装着)、COROSのVertix2S(これまでのPace2から新調、電池の持ちがよく43時間半使用後もまだ25%もバッテリーが残っていた)、クレジットカード・パスポート・現金一式、100均の反射板、エマージェンシーシート(100均のマミー型のもの)


レース前編へ続く