2021/04/11

20210410-11_白馬乗鞍岳&蓮華温泉~木地屋BC

白馬には、今年に入ってから確か今回を含めて3回ほど行ったと思うが、すべてお天気に恵まれた。ほぼ貸し切りの雪上の温泉に、有り余る程のお酒と美味しい食べ物、紺色の宇宙から無数の白い光がドーム状に迫り来る夜半。最高だった。
4月下旬に期限の切れる甲府行高速バスの回数券が1回分残っていた。そろそろ自転車に乗りたい季節だなと思ってK氏を誘い、甲府起点のツーリングに行くことにしたのだが、あれこれ調べているうちに目的地が白馬鑓温泉へ変わり、アクティビティはスキーになった。その後目的地は更にかわって蓮華温泉に。二転三転した結果ここへ着地したという感じ。めくるめくスケジュール変更。(因みに白馬鑓温泉へは2015年4月に一度スキーで行っていて、蓮華温泉へは2017年5月に平岩駅から林道を走ったり歩いたりして行ったことがあった。)


Day1--2021/4/10 (Sat)
金曜日、当初の目的通り回数券を使って高速バスで甲府へ向かった。S氏とK氏の車に拾われ白馬入り、その後時間差でN女史合流。飲み過ぎないようにしようと心に決めて始めた晩酌だったが予定よりは飲み過ぎて、担ぎ上げるはずのお酒が減ってしまったので朝に買い足し、一日目は白馬乗鞍岳を目指して4人でハイクアップ。栂池公園スキー場のゴンドラリフトイブとロープウェイを乗り継いで標高1850mから山頂2436mまで。変なところから取り付いたせいでやたら足元が悪く若干苦戦した。
お天気は快晴
人はそこそこ居たけれど、滑る斜面がたくさんあるので滑る時は人もまばら。
手前K氏のザックは持った感じ軽く22kgは越えていたと思う・・・
私は多分17kgとかそれくらいか?はかっていないのでよくわからないが
K氏と私は泊まり装備を背負っていたので、天狗原まで登ったところで日中使わない荷物をデポ。私はライペンのグランクロワールに更にPatagoniaのディセンジョニスト40Lを入れてきていたので(ザックインザックにしては40Lはデカすぎ)荷物を入れ替えて再スタート。

登ってきた斜面のすぐ脇をまっすぐ降りてくる人達も多かったが、我々は山頂付近をうろうろした結果少し奥の方の斜面を降りることに決めた。滑走準備のため板を脱ぐと、板の脇にテレマークワイヤーが落ちていた。あれ、これは私のワイヤーか・・・壊れたのか、直せるのか、、、あれれ、、、ここまで登ってきて滑れないで一人で下山するとか嫌なんだが、、、と一瞬冷や汗をかく。ビンディングの仕組みをよく見てあーだこーだしていたら壊れた訳ではなくてただ外れただけだった。しかし無理矢理脱いだ訳でもないのに何故外れたのだろう。今後のためにも不具合発生時対応については予め最低限のことは理解しておかなくてはいけないなと少し反省。
シールをはがす
ここ1日2日で若干の降雪があったためグズグズな雪の上に新雪が乗り滑りづらい。板が急に止まったりしてつんのめる・・・。斜面上部は結構テレマークターンができて、今年の練習の成果が出たか!!と喜んだのも束の間、下の方はコンディションが悪くてただただアルペンターンで転ばないように降りてくるのみ(それでも転んだw)。
シュプールの乱れw
天狗原あたりの高さで荷物デポ地までトラバースできればよかったのだが、途中に藪のようなものがあったのでとりあえず皆と一緒にロープウェイ山頂駅付近まで降りてから登り返すことに。解散した時点でもう13時を過ぎていたので、ろくに会話もせず結構なハイペースで登り返した。雲も増えて視界が悪くなってきたが温泉に着くまで頑張らないと・・・。
雲が増えてまったく上が見えなくなった、と思ったらまた見えるようになったり。
泊まり装備を再び担ぐとずしりと重く、とてもじゃないがテレマークターンをする余裕はなく、急いでもいるのでのんびり滑っている場合でもない。露天風呂が17時までとあったのでなんとしても16時過ぎには辿り着きたい。高度を下げたら視界が開けるかと思いきや、下の方が寧ろガスっていてよく見えない。少し離れるとお互いの姿もガスで見えなくなるのだが、多くの人が通過しているのでルートは明瞭で、ルートマーカーも豊富だった。
K氏も荷物が重すぎて何度か転んでいたw外付けのネギが千切れる
途中トラバースが多く面倒だったがなんとか16:30過ぎに到着。時間がないので幕を張るのは後にしよう。とりあえず荷物を置いて必要なものだけ持って受付を済ませる。まだ温泉入って大丈夫ですよーという受付の方のお言葉を頂き、そのまま温泉へ。小屋泊まりの人がかなりいたようで、小屋の前には沢山の板が立てかけてあったが、テントは5-6張しかなかった。

登るところは本当にここで合ってるんだろうかと言うK氏に、私二度目だし多分大丈夫なはずだと返事をしながら斜面を登ること約10分、ようやく1つ目の仙気ノ湯に到着した。その更に上に薬師湯がある。我々が仙気ノ湯に着くと丁度、薬師湯を出て仙気ノ湯へ降りてきた女性2人組がいたので、我々は先に薬師湯を頂くことにした。脱衣所がないので、混んだであろう夕方早い時間帯はハードルが高かっただろうな。人が少なくてラッキー!水着に着替えてドボン。
緑色のお湯
適温過ぎて最高!そして湯舟が結構深い。ふあああああ、景色は見えないがとりあえず乾杯である。ここ絶景なんだよねぇ、見えたらいいね、と言っていると薄ぼんやりと太陽が出てきた。空の上の方が青くなってきたし、これはいつもの、夕方に雲が落ち着く系のアレか。
レジ袋w
女性2人組が出て行ったようなので仙気ノ湯へ移動してみることに。K氏はサンダル持参だったのでサンダルで移動していったが、私は今回サンダルを持ってきていなかったので、スキーブーツのインナーを抜いて素足にプラブーツ(水着でw)という相当おかしな格好で歩いた。足が痛かった。

仙気ノ湯に浸かっていると男性2人組がやってきて、その瞬間で一気にガスが晴れて向こうの山々がお目見えした。こいつら晴れ男かよ!しかも先日至仏山のアプローチをママチャリと電動自転車で行ってきたとかで、しかも街中で借りられる自転車を山まで車で運んでいったなどという面白い話を聞いたりなどしているとあっという間に1時間半くらい経ち日が暮れてきた。
(私ではありません)
薬師湯の方に戻って着替えて撤収準備。お腹すいたね・・・
途中から一緒だった2人組。テントもお隣だった。
今回私はクロスオーバードーム、K氏はフロアレスの2人用ツェルトみたいな感じだったので、宴会はツェルトを広めに張ってその中で行うことにした。お邪魔します。
とりあえず飲みながらメインの鍋の準備。つまみに茹でピーナッツと馬刺し。
ネギ、チンゲン菜、ニラを切って(緑ばっかりw)味の決め手は・・・天下一品こってり!
S氏からの差し入れ。ありがとうございます!
かるく湯煎した袋からお馴染みのこってりスープが固形状になってドゥルンと出てきた。2人とも天一好きだけれど、私はテイクアウトしたことがなかったのでドキドキですよ・・・。肉は鶏腿肉を入れて、はじめは麺を入れずに具とスープを楽しむ。う、、、うめぇ、、、鶏肉もぷりぷり。
〆に麺、トッピング用のチャーシュー。
そして最後は麺。お湯で茹でてからスープに投入するタイプの生麺が多い中、これはスープの中でそのまま茹でてくださいとのことで調理が圧倒的にラク!スープに麺の小麦が溶け込んで更にドロドロになり麺に絡みつく。温めたスープなのにまだ尚固体のようだ。
夢中で食べてしまって、あろうことか酒があまり進まない。明日の行動予定の話などをしながら少し飲んだらもうお腹がいっぱいで飲めなくなってしまった。缶類各自3本ほどとワイン1.5L、日本酒900mlを担いでいたが、日本酒はほぼ手つかず、ワインも少し残した状態で22時過ぎに解散した。自分のテントへ移動しようとすると今日は新月だったようで、見ようとしなくても目に入ってくるくらい星の光が低く迫っていた。星が出ていても見ないまま眠ってしまって起きなかったり、はたまた天気が悪くて星が出なかったり、山に行っても毎回星が見られるという訳でもないのだが、今回は綺麗すぎて圧倒され、暫く立ち尽くしてしまった。


Day2--2021/4/11 (Sun)
夜はマイナス10度以下に冷え込んだらしく、私はダウン上下とダウンシューズ、3シーズン用シュラフ&シュラフカバーに入ってハクキンカイロまで使ったというのに、K氏はシュラフカバーと化繊インサレーション上下と湯たんぽだけで眠っていたらしい。強すぎる。

6:30くらいにのそのそと起き出して、昨夜1玉だけ残した麺を投入し朝天一をすする。更に各自のカップ麺(BIGサイズ)を食べ、グレープフルーツの本搾りを朝のフレッシュジュースの如くに飲み干してから朝風呂へ。夜残したワインは夜中のうちにK氏が飲み干していた。頼りになるw
夜スープをあまり飲まずに残しておいたので、朝のスープは潤沢
小屋に水道があることを知らず、夜は雪から水を作ったのだが、朝は水道の水を頂いた。
まるで試乗会!スノーボードは1枚しかなく、スキーかスプリットボードの2択。
温泉のある斜面はこんな感じ
朝風呂がてら残っていたビール500mlと日本酒900mlをこなすが中々捗らない。そのうちに昨日とは別の男性2人組がやってきたので話しながら入っていると、昨日我々が受付をしている時にかかってきていた電話の主だったようで、夜暗くなってから小屋に着き、昨日は温泉に入れなかったという。16時半過ぎにまだ雪倉岳の山頂にいたようで、相当大変だったらしい。いやはや色々な人がいる、そしてタフな変態が多い・・・

内側からも外側からも温まって、途中雪の上にダイブしたりお湯に戻ったりを繰り返し、今年の夏の予定やら何やら話しながらちびちびやっていたらかなり時間が経っていた。あとからやってきた2人も先に上がってしまったので我々もお酒が飲み終わったと同時に温泉を出ることにしたが、酔っているせいか気が大きくなって、強い日差しの下、無防備に肌を曝していたため温まったというより火照っていた(大丈夫か)。
奥が雪倉岳。良い斜面!
当初の予定では天狗原まで登り返して栂池の方へ戻ろうとしていたのだが、初日に温泉まで滑りながら、ここを登り返すの嫌だなと思ってしまったので、大人しく木地屋の方へ向かう林道コースを選択することにした。しかし距離は木地屋方面の方が長く、実際どちらがラクだったのかはよくわからない。初日の夕方に引き続き、今日も朝のんびりしすぎたせいで時間に追われている(黙々と歩いていて休憩以外あまり喋らなかった気がする)w 天気は土曜日以上に良くて気温も高く、暑い。朝散々食べたから行動食は要らないな・・と言っていたけれど結局行動食も食べていた。どうしてこんなにお腹がすくのか。
登りを終えてぐったり
木地屋側に降りるなら迎えに行くとS氏が言ってくれていたので早めに木地屋に降りる旨の連絡を入れたかったのだが、蓮華温泉でも電波は入らず、除雪済みの舗装路に出てからも一向に電波は入らなかった(どうやら除雪済み舗装路に出るより手前に電波の入るところが1か所あるらしいと後で知った)。
やっと除雪済の舗装路に着いた!
行きに比べて荷物が軽くなったとはいえザックのせいで重心が後ろにあるため、ただダラダラと林道を流しているだけでも前腿がパンパンになってしまい苦労した。荷物なしで滑っているよりも上半身を大分前に倒して板の真ん中に乗らないと前腿が死ぬ。カカトが固定されていたら全然ラクなのを知っているので、固定できたらいいなぁと思ったりもするが、いや矢張りテレマーカーたるものATに身売りしてはならない・・・。
結局16時に舗装路に出てから更に1時間ほど歩いたところで電波が入り連絡がつき、更に30分強歩いてようやく平岩駅に到着した。私は最後の道路歩きもスキーブーツだったので無茶苦茶足が痛くなった。

++++

これまで泊まり装備を背負ってスキーで山に行くことはあっても滑りというより歩きメインばかりだったので、今回のように滑りを伴う泊まりのスキーは初めてだったが、色々勉強になったし軽量化大事だなと思った。次は泊まり装備を背負っていてもテレマークターンができるくらいの重さにとどめたい、とはいえ宴会装備も防寒も手薄なのは嫌だしなぁ。悩ましいものだ。

因みに、温泉で肩と二の腕がめちゃめちゃ日焼けして真っ赤になり、今ようやく落ち着いて今度は痒くなってきた。こんなに焼けたのいつぶりだろうな・・・普段日に当たっていない場所は焼けると痛いので温泉は注意しないと後がつらい。次回の教訓に。

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