2020/09/22

20200919-22_尾白川水系 黄蓮谷右俣(後編)


Day3--2020/09/21 (Mon)  曇り
北海道某所からやってきたU氏は、こんなに歩いてきてもまだ街が見えるなんて流石本州だ!としきりに言っていた。言われてみると確かに。本州の人間からしてみれば、いくら歩いても街が見えるのは興覚めで、できればできるだけ街の見えないところまで行きたいと思うのだが、これは無いものねだりみたいなものか。夜は結構冷えて顔が冷たかったので、頭まですっぽりとシュラフカバーに潜って眠った。風も少しあったので、潜って眠っていてもカバーは結露しなかった。

ところで、K氏は2日目の沢のトラバースで滑落しそうになった時に実は足を捻っており、鎮痛剤を飲みながら歩いていた。私は私で、前をゆくU氏の足場が崩れ、割と大きな落石を左足首にくらっていた。この日の夜、眠っている間に足を動かさずにいたら、朝はびっこをひきながらしか歩けず「いやこれはやばいかもしれない、登れるのか?」と焦った。鎮痛剤を飲んで動き始めたらまぁ問題なく動けたので良かったけれど、後でK氏にこの話をしたら「自分も実は朝足首動かなさすぎてびっこひいてました・・・」とのことだった。3人中2人が足のトラブルとはこれ如何に。でも、怪我の直後といい翌朝といい、沢で足が冷やされていると大分痛みは和らぐような気がする。(因みに足はもう全然平気です。案外骨って折れないものだね。)
上段に集まって朝食、とっくに夜は明けている
ピーマンと玉ねぎが残っていて、カルパスと炒めてトマトペーストを入れたらナポリタンの具みたいなものができた。カレーメシのトッピングとして、チーズと一緒に乗せまくる(カレーメシもはや見えず)。この後さらにハヤシメシも食らう。結局1度に2食
例の5人パーティーが出発準備を始めるのを上から眺めつつ「彼等準備始めてからもうだいぶ経つけど全然出発しないねー」とかなんとか言っていた我々だが、いやお前ら出発準備もしてないのに何を宣うのか・・・

暫くすると彼等が登ってきてこう言った。「今日は停滞ですか・・・?」いや?いやいや行きますよ!全然天気悪くないし停滞なわけないじゃない?でもまぁ普通に考えて9時半過ぎてダラダラしてたら停滞かなって思うよな。寒いので、沢に日が差してからじゃないと嫌だよねぇって話していたらなんだかんだ遅くなってしまっただけなのだけれど。
すぐ先の滝に取りついた彼等だったが、何度見ても一向に進んでいない。その滝そんなに難しそうに見えないのになんでそんなに手古摺っているのだろう?と思って観察しているとロープを出し始めた。えええ!?そんなに?と思いながら見守ること暫し、突破してそのまた次の滝からも全く進む様子がない。昨日彼等に聞いたところによると、彼等と我々とで進んだ距離と時間にほとんど差がなく、おそらく似たようなレベルのようだったので、きっと我々もあの滝をそんなにスルスル登れないんだろうなぁと思った。我々の出発は10時・・・実際自分らもなかなかこの滝を突破できず、一本目を終えるのに20分くらいかかった。先が思いやられる。
ぬめっていて中々すんなりいけない
この日は「嫌ってほど滝が続く」との前情報だった。うん、いや、昨日も十分嫌ってほどの滝だったけど、もっとなんですかね?
私がトップで登っている(たまにはね)
午前中はかろうじて日が差した
この日、本当は一日中晴れ予報で、キラキラ輝く滝を全力で楽しむ気満々だったのだが、結構あっという間にガスってしまい、あまり景色らしい景色は楽しめなかったのが残念。ぐいぐい高度を上げていく系の立った滝の連続だったから、後ろを振り返るとこれまで歩いてきた沢とその向こうに北杜市!みたいな絶景が楽しめる筈だったと思うのだけれども。
ロープの時は私は基本的にトップは行かない(行けないw)。
ロープ出してるけどこれどこだろう?
午後になりガスが濃くなってくる。稜線が見えないどころか、そもそもこれから取り付く滝の終わりが見えないくらいの視界。どのルートをとればいいのかよくわからないまま取り付く、みたいなことを繰り返していく。途中、2400mの幕営適地も通過したけれど、何故か誰も写真を撮っていなかったので写真がない。4テン3張くらいできそうな広さだった。
なんだかうつむいてしょんぼりしているように見える私w辛そう(そこまででもないけど)
12時半頃、左の草付きの方を登るか右の一枚岩のようなところと岩場の境目のクラックのようなところを登るかで選択を迫られる場所にやってきた。U氏は左の草付きへ這いあがったが、後ろに控える私とK氏は「右のこの岩の上、結構フリクション効くんじゃないのか?」と言って右の岩場を進むことにした。このガスなので上部の様子はわからないまま取り付いてしまったが、少し進むとフリクションが効かなくなりだした。落ちたらまぁ命はなさそうな感じ。バイルを溝に引っ掛けたら結構効くんじゃないかな?とK氏に言われ、斜面の途中でバイルを取り出し打ち込んでみるも、岩がボロボロと崩れるばかりで一向にうまくひっかからない。信用しきれないフリクションに命を預けながら騙し騙し進んでいると、私の目の前にハーケンが現れ、スリングがついていた。

「K君!ここにハーケンがある」
後ろにいるK氏にそう伝えると、ハーケンについたスリングをとりあえず握った。手がかりが出てきて安心したのも束の間、いやハーケンあるってことはそういうところってことよな、と理解し冷や汗が出てくる。スリングを掴んで体を引き上げ、今度はそのハーケンに足をかけて更に登ると上に再びハーケンが出てきた。まぁここ登るなら確保しますよね。した方がいいですよね・・・

ガスの奥に、この岩場の終わりがようやく見えたと思ったら結構遠く、しかも次のハーケンがどこに打たれているのかはよく見えなかった。いやぁ、これ今あっちとこっちで全員登っちゃってるし、U氏が詰んでいたら結構やばいね、とかなんとか言いながら、岩場の向こうのU氏に向かってK氏が声を掛ける。幸いU氏は草付き側を突破し上に回り込めたので、しばらくしてロープが垂れてきた。命拾いした。
ゴボウで大丈夫です!とK氏が言ったのでゴボウで登ることに。個人的にはゴボウじゃなくて普通に確保してほしい!!と思ったりもしたけれどとりあえず大丈夫だった。今回アッセンダーは持たなくて大丈夫と言われて持参しなかったので、U氏のタイブロックを借りて登る。
13時半くらいになってようやくこの岩場を突破。稜線はまだか(まだだ)。
とっくに水の涸れた谷をぐいぐい登り続けること2時間半。荷物は初日と比べて軽くなっている筈なのに全然軽くなっていっている気がしないのは、自らの疲労ゆえだろうなどと言い合いながら、登りの強いU氏の背中をK氏と私が追ってゆく。私はといえば天候のせいもあって2500m足らずのところからとっくに高度障害が出始めていて息も絶え絶えであった。できれば山頂直下に詰め上がりたいからということで、分岐らしい分岐は可能な限り右へ右へとルートを取った。なにやら左の方から声がしていたので登山客かなぁと思っていたのだが、後で聞いたところによると例の5人パーティーが左の方に詰め上がろうとしてハイマツ漕ぎを強いられていたらしかった。
これまで登ってきた沢の行程を想い起こしながら荒い呼吸でフィナーレに向かうこの感じ、嫌いじゃないんですよみたいなことをK氏が言っていて、私は静かに、しかし猛烈に共感した。
登山道に出るところでU氏が先頭をかわってくれた
ようやく登山道!といっても鋸岳側だし時間も時間だし誰もいない(15時半)。
お疲れさまでしたーーー!
わざわざ北海道からきているU氏の初めての甲斐駒ヶ岳登頂ということで、U氏に先に山頂を踏んでもらう。私はといえばもう山頂は5回も6回も来ているので・・・。
最後の急登でちょいちょいお日様が見え隠れしていたので、ひょっとして山頂でワンチャンあるんじゃ・・・?と思っていたが真っ白で何も見えず残念。。。と思いきや、雲がちょっと薄くない・・・?薄くなってきてない・・・・?
あ、稜線見える・・・・・・見える!
まさかここまで晴れると思わなかったのだけれど、山頂に来るとガスが切れたり、夕方になったらガスが消えたり、よくあることと言えばまぁよくあることだ。歩みが遅くて登頂が遅くなってしまったのも予定外とかじゃなくて予定調和なんですよ。ええ。
山頂には結局誰もやって来ず、3人占めだった。ハーネスやら何やらの装備解除とカロリー補給と撮影会で1時間も山頂に長居してしまい、16時半を過ぎてようやく黒戸尾根方面へ向かう。元々は尾白川本谷を下降する予定だったが、2日目の終わりくらいにはもうほぼその計画は諦めて黒戸尾根下山になるだろうねと話していた。
七条小屋の時点で17時半くらいだったが、テン場も小屋も予約制のため泊まることはできない。水を買って途中でフォーキャストビバークを決め込むか、それとも水を追加せずにこのまま下まで下山して尾白川のキャンプ場で泊まるかについて話し合う。幸い全員体力的に問題がなかったので、この日のうちに一気に下山することにした。そこそこ長いしナイトハイクになるし疲れもそれなりに溜まっているだろうからということで、これ以上怪我をしないように気を付けながら進む。

5人組に追いつくと、水がたくさんあるからよかったら差し上げますとのことだったので遠慮なく3Lほど頂き、幕も張らずにビバークすることにした。下まで行くぞーと気合を入れて七条小屋を出発したのだが、まぁそこまで急ぐわけでもない。夕飯はU氏が海外から買ってきたフリーズドライのカトマンズカレーなるものと、最後まで運び続けた卵2個をブチ込んだ麻婆春雨と鴨のスモーク。お酒はもう私の100mlか150mlほどしかないウィスキーだけしかなくなっていたが、3人で少しずつ分け合って飲んですぐに眠った。明日はU氏の飛行機の関係で10時には車に戻らなくてはならないので朝はそれなりに早い。

幕を張らずに横になると、木々の間から星がこぼれた。

Day4--2020/09/22 (Tue)  晴れ
朝は軽めにお味噌汁だけ飲んで出発し、樹林帯を抜けて9時半前くらいに下山。計画通り。この後天下一品を食べて甲府で13時半くらいに解散し、4日間の旅が終わった。

K氏がキラキラした動画にまとめてくれたので見てね。↓(序盤の私のへっぴり腰が酷いけど終始こんなだったわけではないです・・・w)

長く山の中に入っていると段々日常が逆転してくるよねーという話をしていたけれど今回もちょっとそれに近いものがあった。山が日常みたいになりかけた時に稜線に出て、夢みたいな時間は七条小屋のあたりでしゃぼんのようにぱちんと消えた。下山してからも暫くその夢のような時間の余韻は続いていて、写真を見たり動画を見たりすると、確かにあれは現実だったんだと思いはするものの、どこか微妙に信じられず、ふわふわしたままもう何日も過ぎてしまった。

こんなひりひりするうようなことばっかりやってると身が持たないけど、たまにやるとやっぱりいいよね!とK氏が言っていたのが忘れられない。いやほんとそれ。でも、身が持たないなんて言っても、締めるところ締めてそれなりに確保もしたし、これまでに私が経験してきた泣きそうなくらい危ない山行と比べたら安全マージンは取っている方だったと思う。矢張り確保大事。とはいえ、ある程度の勇気や思い切りも必要だし、それがないようだと全然進めなくなってしまうのだけれど、本当に失敗が許されないところでは確実さを優先すべきだし、その絶妙なバランスを探りつつ個人としてもパーティーとしても進化しながら沢を詰め上がっていくのは楽しくてとても幸せだ。どんどん色々なことがぴたっと嵌っていく。だからこそ、詰め上がりが美しく輝かしく喜びに満ち溢れたものになるのだろう。

初めて組んだ3人で、私が一番実力に欠けていたとは思うが、それでも怖い目にたくさん遭いながらなんとかこれまで生き延びてきた者として、それなりに機能できたかなぁと思っている。バランスの良い楽しいパーティーだったな。来年もまた是非このメンバーでどこかの沢へ入りたい、そしてその頃までにはもう少し登攀力を上げておきたい。

2人の仲間に最大の感謝を。

2020/09/20

20200919-22_尾白川水系 黄蓮谷右俣(前編)

転職して間もなくCOVID-19という得体の知れない怪物が現れた。新しい職場へ通ったのは僅か3か月足らず、その後都心へ出向く用事は殆ど無くなり、人と会うのも数週間に一度あるかないかになった。緊急事態宣言真っ只中の頃なんかはほぼ引きこもり同然で、一週間に一度くらいしか家を出ないこともあった。その後現在に至るまでの間に、勿論ワクチンができたわけでもなく、何か著しく状況がよくなったということでもないが、徐々に家を出はじめ、次第に県内を移動し、ジワジワと県を跨げるようになって、割と真面目に段階を踏んでいたら、夏休みらしい夏休みも取らぬうちに秋がすぐそこまで差し迫っていた。何年、何十年の後、ウイルスにやられずに生き残っていたならば、歴史の教科書に載ることになるであろうこの稀有な夏を、この遡行と共に懐かしく想い出すのかも知れない。

もうかれこれK氏とは10年以上の付き合いになる。多分同じような時期に山を始めたんじゃないかという気がするが、私がボーッと山をやっている間に彼はどんどん色々な山力を身に着け、あっという間に季節も土地も問わず山を駆け巡る冒険者になってしまった。私はたまに投稿される彼の記録を、憧れと尊敬をもって眺めていた。私と彼とのリアルでの接点はキャンプやら宴会やらを一緒に過ごした以外にほぼ無く、今回こんな形でこの沢へ一緒に行くに至ったことが少し不思議に思えるくらいだ。

K氏と、その友人のU氏と3人で行った黄蓮谷右俣3泊4日は、言うまでもなく素晴らしい沢だった。そして何より、この春から秋にかけてのどの4日間よりも喋った気がした。最近は人と会わなさ過ぎて、たまに人と会うとずっと喋り続けているのだが、それでも人とべったり一緒にいるのはせいぜい1泊2日か、入れ代わり立ち代わりの人と会話するにしても4日も続くことはほぼなかった。山の話、沢の話、自転車の話、カヤックの話、スキーの話、食べ物の話、酒の話、釣りの話、明日の話、昨日の話、冬の話、来夏の話、今回のルートの話、天気の話、最近の話、COVID-19の話、バカ話、本の話、装備の話、話は尽きなかった。過去にソロで山へ入って、自然と自分しか居ないような所でそれぞれが感じてきたことを共有し合えたのも良かった。
黄蓮谷自体は私にとっては中々手強く、とても一人では無理だろうなと思えるレベルだったので、長いこと忘れていた心地良いヒリヒリ感を思い出し、やはりもう少しスキルを上げたいなぁという気にもさせられた。最高だった。


Day1--2020/09/19 (Sat)  晴れ
U氏は金曜夜に北海道から羽田に到着するとのことで、土曜の朝に動き出す遅めのスタート。天気もギリギリまでわからなかったので、3か所挙がっていた候補の中から最も天気がマシそうな黄蓮谷に決定したのが水曜か木曜くらいだった。甲府のあたりでK氏の車にピックアップされ矢立石駐車場へ向かうと、いきなり駐車スペース満車の洗礼に出くわす。ここは日向山の登山口にあたる駐車場だが、黒戸尾根の駐車場が混みすぎていてこちらに流れてきていたのだろうか。結局駐車場のすぐ下のカーブのあたりに無理矢理駐車し出発準備をしていると、早速K君の沢靴が片方無いことが発覚し一同ザワつく。片足はトレランシューズで行くとのこと・・・いやそれマジですか・・。

60mロープとプロテクション系はU氏、主食系はK氏、私はつまみやおかず類というざっくりした荷物分担。とはいえ結果的に食料はほとんどK氏担当だった感じ(激重)
曇っていた空は、我々が林道を歩きを終える頃にはすっかり晴れ渡っていた。明瞭な踏み跡を辿り急斜面を降りてゆくと真っ白な岩に緑色の水という個性的な沢に降り立つ。本当はもっと下流もワイワイ楽しむ予定だったが、時間的・気温的な問題で下流はすっ飛ばした。青い空に白い岩。最高か!
こんなに天気が良いなんておかしい、この後何かよほど悪くなるんじゃないか、と言い続ける一同。
マイナス×マイナス=プラスなんじゃねーか?などと言いながら進む
今天気がいいのは負債を積み上げてる筈で、この後悪くなるんに違いない、、、のではなくて、きっとこれまで悪天候で徳を積み上げてきたんだよ。今日それが報われてるだけだ!ってことにしよう。
他のブログで「お茶のようだ」と書かれていた水の色。確かに緑茶w
記録によっては「ぬるぬるしていて滑るからフェルトの方が良かったかも」と書かれているものもあったが、今回は全員ラバー。まぁ確かにフェルトがよさそうな箇所もあったけれど、全体的にはラバーソールバチ効き系のスラブとかも多かったのでラバーで正解だったかな。

とりあえずひたすら荷物が重い。個人装備のアルコールだけで1.6L以上あるのと、そこそこ寒そうなので防寒系も多め。食糧計画がざっくりしていたのでなにかに使えるかなと思って適当に持った生野菜とかが背中にのしかかってくる。この重さ嫌いじゃないけど、攀じる時が心配。私の登攀レベルが低い筈なので、迷惑がかからないようにしたいところ・・・。
左上あたりに謎のワイヤー。
滝の巻き中はほとんど写真撮っていないから、全体的にずっと沢の中を歩いているように見えるけれど、実は相当巻いてる。人気の沢なので踏み跡はどこも割と明瞭な部類。
(踏み跡外すとそれなりに苦労するのだれけど)
写真を見てもイマイチどれがどのあたりだかわからない・・・下の方は水量もそれなりにあって開けた沢といった印象。でも、水量は沢の規模からしたら少ない方かもしれない。盛夏だったら確実に飛び込むよねーというような釜がいくつもあったけれど、そこまで暑くもないのでスルスル進む。しかし、釣り人や手ぶらに近い謎の人(ハイキング??)なども割と奥まで入ってきていてびっくりした。あのあと来た道をまた戻ったのだろうか。
ザ・花崗岩!
沢に降り立ったのが12時半近かったので、そこから少し歩くともうボチボチ幕営地探そうかという感じになってきた。写真もたくさん撮ったので、まぁ進まないw
14時半頃、そろそろ濡れたくない感じだけどやむを得ずシャワーw
先頭を歩いていたU氏がキラキラした目でこちらを振り返る。なんだろうと思って後を追うと超まっ平らな幕営適地!!でもまだ15時過ぎ。うーん、もう1時間くらい進みたい気もするけど、でもこれ以上良い場所なさそうだし、決めちゃう?もう飲んじゃう?
手前に焚火跡、奥で三人分の寝床。まっ平らな広い適地。申し分ない。
私のすぐ後ろの枝にかかっている長いトングは誰かの忘れ物。勿論使わせていただく。
尾白川本谷と黄蓮谷の分岐の手前あたりだったか。トングまであるんだからもうこれ泊まれって言われてるようなものだよね。ということで初日は早々に行動を終了して飲み会へ移行。これがまた長かった・・・(寝たの25時w)
S氏からの差し入れということで西友のもつ鍋(2袋)&麺。ありがとうございます!
ニンニクの芽を入れるの美味しいんスよ!とのことでK氏おすすめニンニクの芽入りもつ鍋。ニンニクの芽って炒めることが多いけど、煮込むとホクホクして美味しいんだね。
濡れた服からモジモジ君に着替えてお腹をすかせた二人が鍋を見守る(シェルを着ているのでわかりづらいけれど、私もモジモジ君)。
鍋の煮えるのを待ちながらウィンナー食べて酒飲んで、鍋食べながら酒飲んで、鍋終わって麺食べて酒飲んで、スナックつまんで酒飲んで・・・K氏はビールを500ml×2担いでいたが、うっかり2缶とも初日に飲んでしまい、その後度数98%ほどのスピリタスも200ml近く消費していた。お酒の弱いU氏はワイン350mlほど、私はビール500mlと日本酒1合、ウィスキーを230mlほど。U氏が先に眠ってしまってからもK氏と私が相当飲んで喋っていたようだった。起きてから、酒の残量見て引いたw(まだ初日なのにこのあとどうするんだよ的な)


Day2--2020/09/20 (Sun)  雨のち曇り
夜中にもちょいちょい降っていた雨、起きた時はまだそこまで降っていなかったけれど曇天でいまいちテンションが上がらない。今日の行程は見どころたくさんなのに、この曇天は微妙だよなぁ、日程に余裕もあるし今日は停滞しとく?なんて言いながらとりあえずパスタを3人で500gくらい平らげてから更にパンなど齧りつつだらだら。5人パーティーが後ろからやってきたので挨拶し見送ると、その直後に土砂降りになった。雨が去ると空が少し明るくなってきたので、流石にちょっと進んでみる?ということで身支度を開始。
雨が酷かった頃、タープに水がたまるのであれこれいじっていたらこんな形にw
内側を木で持ち上げて、外側を落としていたら、タープの中が林みたいになった
トングは元の位置に戻して出発。また次の方が使うことでしょう。
10時半頃、ようやく出発。晴れはしないけれど曇り、たまに小雨。
黄蓮谷に入ってすぐぐらいの滝、つるつる。登れる気がしないので巻く。
巻きながら眺める滝。踏み跡は明瞭。
実は遡行最中は私はどれが何の滝だかあまり把握していなかったのだけれど、こちらが千丈の滝だったよう。K氏の新しいザック・Goraonの撮影などしつつ休憩。ここは途中まで行ってから巻いたんだったっけ・・・(忘れた)。でもこの日はそこそこ登れる滝が多くて頑張って登っていたような気がする。
身長の半分くらいあるんじゃないかというザックの長さw
オブザベ?
坊主滝(多分)。コンクリで固めたかのようにまっ平ら。
坊主滝の右岸を巻いていたらさらに別の谷が出てきた。元の沢に戻るには、谷を一本トラバースしてさらに向こうへ戻らないといけない(多分間違ってはいないので、そもそもそういうものなんだと思う)。なかなかの斜度だし、どこでトラバースしようかと考えながら上へ上へと登り、まずK氏が谷に入った。
ここは俺無理、私も無理、と言いながらU氏と共にK氏を見守る
谷を越えて向かいの尾根に届くまであと4分の1程のところでK氏が足を滑らせて転んだ。本人も相当ビビっただろうけれど、見ているこっちも肝を冷やす。立ち上がろうとした足元が再び滑って立ち上がれないまま少し下にずり落ちる。このままいくともう助からないし、その時はどうしたらいいかな、と一瞬で冷静に結構色々なことを考えたけれど、次の一歩でなんとか踏みとどまってK氏が立ち上がった。ほっと胸を撫でおろすも、まだ尾根までは少しある。見守ること暫し、ようやくK氏が尾根に辿り着いた。U氏と私は滑る様子を見たことで余計にこんなところトラバースできるかよということになって、許容範囲の斜度が出てくるまで登り続けることにした。中々傾斜は緩まず、しかも傾斜が緩んだところに限って取り付く尾根が絶壁のように10m以上立ち上がっていたりする。谷の斜度が緩くて、しかも取り付く尾根が低い、という2つの条件を満たしてくれるポイントがなかなか出てこない。

ようやく、尾根が低くなってきたポイントを見つけて、U氏がトラバースを決めた。しかしここは滑って転んだK氏を見たのと同じ谷、どれほど足元がぬめっているのかわからない。ということで、私が手前でビレイをすることになった。今回私は無茶苦茶久しぶりのロープで、とりあえず懸垂とフォローで登ることだけ復習してあれば大丈夫と言われて突っ込んできたのだが、まさかのいきなりビレイする側という・・・。
因みに、どうやら結構下の方でトラバースして、尾根をまたいだら懸垂で元の沢に戻るというのが正解だった模様。まぁコンディションによって正解なんてものは変わっていくだろうけれども。
渡り切って尾根まで上がったU氏にビレイしてもらって今度は私がトラバース
歩いてしまえばフリクションも効くしそこまで怖いトラバースではなかったのだが、ロープがついているというだけで安心して渡れるというものなのだ。ロープなしで行けたかどうかは論じるだけ無駄である。
結果として、谷を越えるのはそれほど難しくなかったけれど、谷から尾根に上がるのは割と難儀した。岩がボロボロで結構崩れたので、ロープなしだったらチビっていたかもしれない。

ロープを弄り始めたくらいに、下から声やホイッスルが聞こえてきたので、こちらからも合図をしながら進んだ。K氏の居るであろう辺りに狙いを定め、尾根を越えて目的の沢へ降りていくとK氏の姿が見えた。降りたところでまた滝だということで再び登り返し、まとめて巻く。疲れてきたw太腿が燃えそう。
もう13時半w全然進まない。
K氏がザックを置いて登り切ってしまうもんで私らも登る羽目にwいやしんどいて
上で支点が取れずに苦戦したようで、登り切ったところよりも斜め上みたいな妙なところでビレイをされつつなんとか自分も攀じる。
U氏「ザック、持てるなら持って登って~」
私「K君が無理だったんだから私は絶対無理っしょw」
というわけで荷上げ前提で荷物は背負わずにクライムオン。
荷物はロープで引っ張れないほど重くて、K氏に手伝ってもらい2人で2個のザックを引き上げた。U氏はザックを背負ったまま登攀。自分の腕力のなさを思い知る。
滝が続く
いやーそろそろもう幕張りたいよね、。と言いながらも滝が出てきたり大高巻きが出てきたりで全然今日の終わりが見えない。写真が全然なかったけれど、この後も長い長い巻きを何度かやった。一日の終わりから数えて2つ目くらいの大高巻きで我々はまた二手にわかれ、K氏は谷筋に入り、U氏と私は藪の中を巻きまくった。怖い巻き道ではなかったけれど割と藪がちで、離れるとすぐU氏の姿は見えなくなった。たまに「どこー」と声をかけながら、左の谷筋から離れないようにじわじわ進む。左下の谷筋からはK氏の声、左上の尾根上からはU氏の声がする。尾根から離れる踏み跡に沿って谷筋に降りるとK氏と合流した。お久しぶりですと言うと、K氏は「こっちこなくて正解ですわ・・・」とのことだった。

進めども滝が続く。そして巻く。斜面の途中でブーという音がして何だろうと思っているとドローンだった。ありゃ、近くに人がいるんだなと思って右岸を巻き終える頃、右下に幕が見えてきた。今朝大雨の中進んでいった5人組だった。またすごいところに居るな。
もう16時半くらいw今日どこまで行くんですかと聞かれ、いやもうそろそろ今日終わりにしたいんですと答える我々
彼らの幕営地のすぐ下、沢水がすぐ近くに迫っているところに一応平らなところがあって、そこでもなんとか眠れるかも?と言われたのだが、この1、2段ほど滝を上ったあたりにそれなりの場所を見つけ、この日の行程を終えることにした。いやぁ長かった。2400mあたりに適地があるらしいという話をしていたがまったく辿り着かなくて、2100mすこしのところで幕営となった。棚田のようになったところで3人が3段に分かれたら眠れそうだ。もう時間も遅かったので、ちゃっちゃと着替えて食べて飲んで20時過ぎくらいには眠ったんだったと思う。この日の夕飯はまぜそば風うどん、アルコールは350mlのビールと日本酒1合を消費した。ウィスキーをわずかに残すだけ。明日は午前中で稜線まで抜けられるだろうか?
私は一番上の焚火近くポジ。
後編へ続く

2019/12/14

20191208-14_しまなみトライアングル&石鎚山系縦走 後編(最終章)

前編
山編1
山編2
山編3
中編

Day7--12月14日(土)
8:00過ぎに音戸の瀬戸公園を出発、この日のゴールは尾道駅で、その日のうちに家まで帰る予定だ。別に翌日さしたる用事がある訳でもないし、帰りの電車のチケットを買ってある訳でもなかったのでそのまま関東に向かって漕いでみてもいいのかとも思ったが、しまなみトライアングルがトライアングルたる所以がよくわからなくなるので、尾道までで終えようと思っていた。1日も雨に降られず、歩けて漕げただけで満足で、美味しいものもたくさん食べられたし十分だなぁと・・・そう、思い残すことは何もない・・・1点を除いては・・・。

私は牡蠣が好きだ。とりわけ生牡蠣には目がない。今回の旅も2日目にBBQで1つ焼き、5日目には店で蒸したものを5つ食し、それでもまだ生牡蠣にはありつけていなかった。広島まで来て、好物がきっとそこらじゅうにあるにも関わらず、食べることができずに帰るのが唯一の心残りだった。前の日の夜に友人が教えてくれた剥き牡蠣の直売店のようなところが兎に角気になったので、この日の最初の目的地はその牡蠣屋さんに決めた。牡蠣のシーズンだけ営業していて、しかもシーズン中は無休だという。ビニール袋にみっちり詰まった剥き牡蠣を購入したところで、私がそれをどうやって、どこで、どのようにして食べるのかは全く考えていなかったが、そんなことはどうでもよかった。

安芸川尻駅のすこし手前あたりで昨日のルートに復帰し、ここからさざなみ海道に入った。海を見ながらこうして自転車を漕ぎまくるのも今日で最後か、としみじみしたのも束の間、これまでにないくらい牡蠣の直売所が海岸沿いに乱立していて心が掻き乱された。しみじみしている場合ではない!!
牡蠣の殻なのか、中身の入っている牡蠣なのかはわからないが、天に向かってのびるベルトコンベアに乗って
牡蠣があがってゆき落下する。エサ狙いのカモメ?が二羽・・・賢いなぁw
そして辿り着いた不動商店。住宅街の中に突如現れるのだけれど、店主体調不良とのことでまさかのおやすみ・・・。
(泣)
いよいよ切羽詰まってきて、どうせ同じ海からとってきた牡蠣でしょうどこも美味しいんでしょうと、手当たり次第に直売所に入っていって声をかけ始めた。犬に吠えまくられたりもした。しかしどこも答えは同じ、直売所はレストランじゃないから牡蠣を開けて食べさせることはできないとのことだった。こんなに沢山の牡蠣が目の前にあるのに食べられないのか、私はこのまますごすごと帰るしかないのか。直売所で買って家に送り、家に帰ってから食べるという手もあったけれど、そういうことじゃない。そういうことじゃないんだよ。ここで食べたいんだよ。
紅葉が残る山
ずっと沿岸を走るルートとはいえ、この牡蠣海道(勝手に命名)がどこで途切れるかもわからない。実際問題、次第に直売所の数が減ってきたような気もする。ネットで調べてみると、少しルートを外れた所にかき小屋があったりBBQのできる地元のなんちゃらがあったりするようだったが、いやいや旅の前半で既に焼き牡蠣やってるしそういう焼き焼きイベントはもう要らないんだよ、、、と独り言ちつつ進む。しかしこのままだともう牡蠣にありつけないかもしれない、いっそ途中のドライブインのようなところで牡蠣フライ定食でも食べてしまおうか。

前日に買ったレモンケーキとおにぎりで済ませた軽めの朝ご飯はもうすっかり消化してしまった。お腹すいたな。牡蠣フライ定食も、牡蠣バター定食も食べログで見る限り美味しそうじゃないか。でもそうじゃない。牡蠣フライも好きだし美味しいのはわかっているけれど、今すぐに食べないと倒れる程の空腹ではないからもう少し頑張って生牡蠣を探してみよう。もしかしたら、もしかするかもしれない。私が食べたいのは生だ。生牡蠣だ。

さらに漕ぐこと暫し。道の左側に僅かばかりの人だかりが見え、ただならぬ雰囲気を察して減速する。
!!!!!!!!!!!!!!
むむむ!これは!!!!
店の中や外には10人弱ほどのお客さんがいて、水がザーザー溢れる水槽には牡蠣が無造作にがちゃがちゃ入れられている。他の直売所では、作業場の奥の方で作業をしている従業員がいて、牡蠣そのものがこんな風に見える所に出されていなかった。明らかに他の店とは違う。とはいえここも地元の人に販売するだけの販売所かもしれない。

黙々と牡蠣のサイズの選別をしている女性に声をかけると中国の方だったようで言葉が通じず、店主らしきおかみさんに再度お尋ねする。ここで牡蠣を開いて頂いて私がここで食べることとかって、できま・・・

「できますよ、開けますよ!」

!!!

明らかにストレンジャーな私が地元の方々の列に並んで待つこと暫し。ああさっき牡蠣開けて欲しいって言ってた子ね。で、どれにする?ってな塩梅で聞かれ、興奮冷めやらぬ私はこれ2個これ3個と次々に頼んでいく。私がこの場でそんなに食べると思っていなかったようで、明らかにおかみさんは戸惑っていた。忙しい時に申し訳ないんですけど、でももう口も胃も牡蠣モードなんでお願いします!お願いします!と心で言いながら笑顔のわたし。結局100円3個、150円3個、200円1個、300円2個の合計9個で1550円分お買い上げ。なにやらかき小町というブランド牡蠣らしい。
最初に声をかけた中国のお姉さんが牡蠣をあけてくれる
おかみさん「あんたこれ開けてくれる?」
中国のお姉さん「え、全部?」
おかみさん「そう全部なのよw」

みたいなやりとりの後、さっきのあんたか・・どんだけ牡蠣好きなのよという目線をこちらに向けてニヤリとしてから手際よく牡蠣を開け始めるお姉さん。ひとつめが開くのをワクワクしながら背後で見守るわたし。ん、んん!?大き過ぎないか?これがたまたま大きいのかな?そしてふたつめ、またまたデカイ。食べ切れるのか・・・?w
もうどれが200円とか300円とかよくわからないけど大きい!
お店の人が牡蠣を取るのに使っているバケツがその辺に積み上がっていたので、そのバケツをひとつ借して頂き、逆さに置いてテーブル代わりにした。私はかなり手が大きくて、手を広げると親指から小指まで23cmあるのだが、その巨大な手と比べてもこのサイズ感。
そもそもこの場で食べることを前提とした店ではないからお醤油などは置いていないのだが、私は昨夜スーパーでお刺身と一緒にお醤油の小袋を2つもらっていたのでそれを使うことにした。ひとつはお刺身用、もうひとつはスーパーで一緒に買ったじゃこ天用のつもりが、まさか生牡蠣にかけることになろうとは、誰が想像しただろうか。
たぶん過去食べた生牡蠣の中でも最大サイズ!いただきます!!!
店の前にどっかと胡座をかき、ヘルメットを脱いで牡蠣を食う。ウマーーーー!買おうか迷っているらしき人がその大きな牡蠣の身を見ては「大きいですね!これ幾らのやつですか?」と聞いてくる。全種類買いましたけどもうどれがどれだかわからないですよねー!ワハハ!でもどれも滅茶苦茶美味しいですよーーー口に入りきらないっス!!もごもご。
嬉し泣き
1時間半車を運転してわざわざここへ買いに来ては、九州の親戚に年末送ってあげて喜ばれているというおじさんと暫く立ち話をした。ここの牡蠣は生でも食べられる、あたったことは一度もない。独自の洗い方をしているみたいだよ、とのことだった。ここの牡蠣を食べるようになってから、他のところの牡蠣を食べられなくなっちゃったんだよね、近所でも買える場所はあるんだけど、わざわざここまでいつも買いに来るんだよ、と。

今日は宴会だといって40個とか買っていくご夫妻、発砲スチロールの箱を持ってきてそこに詰めて持ち帰る方など色々なお客さんがいた。剥き牡蠣も売っていたなぁ。牡蠣は旨味のかたまりで味付けなど不要なくらい、9個の牡蠣を食べるのに小袋の醤油が半分以上残ってしまうほどった。牡蠣ひとつ口に入れるのに、口からはみ出したのはこれが初めてだった。

ここから尾道まで気を付けて頑張って漕いでねー!とおじさんに見送られて再び海沿いを走る。もう思い残すことはないよ。
途中でまたお腹がすいてきて、やる気のないたこ焼きを食べたりしつつちゃかちゃか漕いでいくと尾道間近のところで僅かに雨が降り出した。でもなんとかギリギリ降られなかったと言っていいくらい。駅から片道6kmほどの温泉を目指そうとしていたけれど、本気の夕立がやってきて急に気温が下がったので目当ての温泉は諦めた。まぁこれもご愛嬌、ここまでずっと天気が崩れなかったのだから良しとしよう。結局夕立が去るのを待って、最寄りの温泉施設へ立ち寄ってから帰ることに。
お疲れ様でした!パンクもなく、大きなトラブルもなく。
15年くらい付き合っているマイKLEINですがよく頑張ってくれました。
出発前夜にピカピカにしたチェーンもそれなりに汚れたw
お風呂から戻り10分ほどでチャリを畳んで尾道ラーメンで〆。行きたい尾道ラーメンの店はいくつかあったのだけれど、一番駅から近くてしかも評価も高かった「たに」へ。電車出発20分前に着丼というドタバタw
時間ないのわかっていてチャーハン定食を頼んでしまう悲しいサガ・・・
自転車を漕いだり、宿の近くのスーパーで物色したり、宿でテレビを見ながらお酒を飲んだり、山を歩いたり、山までの往復で初めての電車やバスを利用したり、色々な人と出くわしたり話したり。7日間たくさんのことがあったけれど、本当にどれも楽しくキラキラした素敵な旅だったなぁと思う。一瞬一瞬が楽しくて、こんなにいい旅はなかなか無いし一生の宝物になるなぁと噛み締めることもできた。私はたぶん、一回の旅の行程が長くて、旅をしながら旅の詳細を煮詰めたり臨機応変に旅をかえていく感じが好きなのだと思う。思えば昔からそうだった。旅先で会った人にすすめられた場所に立ち寄ったりするのも楽しいし、ネット経由で友達からすすめられた場所に行ってみたり、たまたま通りがかった店に立ち寄るのも楽しい。基本的に自分がしたいことしかしないし、行きたいことしかしないし、人といる訳でもないので気を遣う必要もないし自分が食べたいものしか食べないから、どんどん旅に対して貪欲になって自分の感覚が鋭くなっていくのがわかるのもいい。大袈裟だけれど、生牡蠣の店なんてまさにそうだ、何の前情報もなく食べログも見ずにここでいきなり牡蠣を開けて道路で食べるという判断ができたのは紛れもなく自分だ。誰に聞いたわけでもない。そういう瞬間は嬉しいものだ。まぁこんなことばかりしているとどんどん一人化が進んでいくので、いいのか悪いのかは分からないけれども、またこんな旅がしたいな。旅はいいものだな。

最後に会計面の備忘録。
7日も国内で遊んで交通費込で7.5万円程におさまったのが地味に凄いと思っているw このうち新幹線通常料金で自宅尾道間往復3.4万くらいかかっているので、宿代食費酒代バス代などの往復交通費以外の費用がを4万くらいにおさめたことになる。予め飛行機のチケットなんかを取っておけば四国方面へは片道6000円くらいでも行けるみたいだが、自転車漕いだり山に行ったりしようとすると天気が良くないといけないので直前まで予定が立てられず、しかも自転車だと高速バスもほぼ使えないので交通費はかなりかかった方だとは思うが、特に何かを我慢したわけでもないのにこの値段でこれだけ遊べたのは我ながら上出来だと思った。

おわり