2013/07/07

20130707_北丹沢12時間山岳耐久レース

must be white out!
---それは、team Run or Dieの哲学であり、私の未だ叶えられない夢である。

ゴールした時に自分が精神的肉体的に完全に燃え尽きること。自身のコンディションと実力を常に把握し、そのレースの距離やアップダウン、気候等を鑑み、燃え尽きるであろうタイミングを想定し、それがゴールのタイミングとぴったり重なるように調整しながらレースを走り抜けるということ。つまり、最高のレースにするということ。

レースの総距離が伸びれば伸びる程、がむしゃらで雑な走り方をしていたのではお話にならない。美しく燃え尽きるには肉体的精神的に多角的なアプローチが要求されるというもの。その域に達するには本当にあらゆる鍛錬が必要で、それは単なる体力増強だけではなくて、故障や怪我を避けた走りができるようになることだったり、自分に必要なエネルギー量や水分量を把握することだったり、はたまた集中力とその持続を養う練習だったりする。因みに私はこれらのどの練習もせずにレースに出た。前日までルートもいまいち把握しきれていなかったし、持つ水の量も人に言われて決めたくらい。そしてスタートしたこのキタタンという灼熱の、過酷で慈悲のかけらもない、けれどもマニアックな魅力に溢れたステージ。集中で目がギラギラして気が狂うかと思った。極度の興奮状態が続いた8時間34分だった。

勿論white outには到底及ばず。そして、このレースで勝つということは、物凄いことなんだなということを思い知らされた。というのも、これまでに出てきたレースで常に(はからずも)女子の中で割と上位にランクインしていた私の順位が、キタタンで半分よりギリギリ上というラインにまで落ち込んだからだった。これまで出てきたレースが割と小規模なものだったから上位にいられただけなのかもしれないけれど、きっとこのレースでも結構いい結果が出せるのではと思い込んでいた。当初の目標タイムは6時間40分だった。ろくに練習もしないでゴールできただけでも満足すべきなのかも知れないが、私は生意気にも悔しく思ってしまった。というか、いまだに悔しい。キタタン女子のレベルは半端なく高い。

それでもキタタンは兎に角楽しかったという他にない。15kmくらい走ったところであっという間に左足首を捻挫してしまい、そこから先は思うように走れなかったし(特に下りの着地で足が痛んだ)、気温は35度はゆうに越えていて暑すぎるし、タイムも別に良くないし、傍から見て別に楽しそうな要素なんてこれっぽっちもなかった筈なのだけれど、それでもこのレースは私が好き好んでエントリーするタイプのレースであることには間違いなくて、辛い止まりたいリタイアしたいなんて思ったところなんて1ヶ所もなかった。とはいえ、ゴールしてから8時間以上経過しても呼吸は浅いままで、よくわからないが極度の疲労がたまっていることだけは判った。でも、なんだろう?この、疲労感やあらゆる痛みがぐっと塊になって幸せ中枢を突き上げてくる感じは。レースにはこういうものを求めているんだよ私は。そして、やはり"トレラン"レースと言わずに"山岳耐久"レースという名前で開催するその運営側の心意気と、生半可な気持ちでかかってくるんじゃねぇぞという気迫のようなものを見てしまうと、ややや、これは真っ向から迎え撃つべし!と思わずにはいられないのだ。もっと真剣に事前準備を整えて、次回のキタタンと向き合いたい。今はそう思っている。とはいえ、連休手前のキタタンで私みたいに怪我をしてしまうと連休の山行が潰れちゃうんだよねぇ......
金曜夜。
レースはさぞかし暑かろう、ふと思い立って髪を自ら切り始めたらえらいことになった。腰上ほどに伸びた髪は肩ぐらいまでになり、こけしみたいになったところでタイムアップ、友達の音楽イベントに遊びに行って飲んでいたらあっという間に深夜3時。

土曜日。
まさかのタイミングで梅雨明け。そして、さすがにこの髪はやばいだろうということで近所に髪を切りに行く。土曜日に青根キャンプ場に行く予定になっていたのだが、私のせいで出発が遅れ(すみません)前日受付の時間帯を過ぎて現地に到着。前日入りの意味なし・・・しかも家に参加通知書(受付用紙)を忘れてきたことに気付く(特に問題はなかったが)。

当日。
よかれと思って食べた不慣れなバナナ3本食いに失敗し、トイレでバナナ3本分と思われるエネルギーに別れを告げる。。。レース中のエネルギー足りるのかよこれ・・・というわけで現地のブースでジェルを4本ほど買い込む。そんな頃、場内放送で、既に鐘撞山地点で気温25度に達し、無風であるということが告げられて衝撃を受ける。そして、アップをする出走ランナー達の強靭に違いない脚の筋肉に見とれ、場違いなのではと不安になる。

スタートは前の方を陣取らなくてはいけないというのに、そのタイミングでRun or Die出走メンバーで記念撮影などしていたら、結構後ろの方からのスタートになってしまった。
ところで、我々はチーム7名のうち6名がピンクゼッケン7:00スタート組だったのだが、6:30スタートの白ゼッケンは、前年に出場して良いタイムで完走したか、もしくはフルマラソンのタイムが良い人に渡されるのだそうだ。フルマラソンのタイムが良い人、ということで、どれくらいなのかなぁと思っていたら、なんとサブ3だって!敷居高過ぎでしょ・・・

当日現地入りの出走メンバーや、応援にきてくれたメンバーと合流し、他愛のない会話をしながらも心はルートのことばかり考えていた。第1関門と第2関門の間の制限時間が短く設定されているから、第1をギリギリで滑り込むとその先かなりキツイ、と前夜に聞かされてかなりびびっていたが、始まれば楽しいに違いないと思った。始まれば皆1人きりだけれど、心は繋がっている。くじけたりする気がしない。きっと大丈夫だ。
これから始まる長い旅路、期待に胸が膨らむ!行ってきます!楽しんでくるよー!
最初の水場で柄杓に1、2杯の水を飲む。暑い。もうこの時点でこのレースの全体的なヤバさを感じる。もう後には引けない。
途中、この春あたりにチャリで山中湖まで自走した時に通った国道を走ったりなどもして、思いがけず知っている道を走ることになったが、チャリとランじゃ訳が違うし記憶も怪しかったので、知っている道を走っている気はしなかった。上り基調のロードを終え、鐘撞山から県境尾根分岐(1280m)まで黙々と登る。少し前方にはずっとおがわんが見え隠れしている。すぐ後ろにはひらどん
渋滞中
3人ダンゴ状態のまま上りの渋滞にはまったりなどしていて、この間ひらどんと会話したりしていたので少しは気が紛れた。上りから下りに切り替わったのを確認するとすぐ、転がるようにトレイルを駆け下り、少しするとすぐおがわんを捕えた。前回のレースで体得した下りの走り方を再現するようにして走ったら、どんどん走れて前方の人が皆よけてくれた。なんか速いのが来たぞ、と。私に抜かれる時に「速いですね!!」と声をかけてくれる人までいた。おっしゃ行けるぞ、行けるぞー!

と、左足を着地したところで、ぐき。と足首が内側に曲がった。傍目から見ても明らかに捻挫しただろと判るレベルでおかしな方向に曲がっていたらしく、「大丈夫ですか」と即座に声をかけられる。全然大丈夫ではない。けれど、ありがとうございます、と返事するしかない。しばらく痛みをこらえてその場に立ち止まって痛みが引くのを待ってみたが、残念ながらここ最近知っている捻り方とは様子が違うのを感じる。これはもう走れないのか?脚はこんなにも元気なのに?まだ第1関門にも辿り着いていないのに??

それでも騙し騙し動き出してみると、物凄く痛い。着地が痛い。というかここから暫く結構急な下りだし、着地が痛いとかほんとどうするんだよ!!と、怒りと悲しみの入り交じった気持ちで進みながら、足の状態を細かく観察。どうやら指の付け根を使った正しい着地をすると痛みを感じるようだ。踵から着地すれば割と痛くない。ここから先、左足の着地はほぼヒールストライクで進むことを余儀なくされた。たまには普通の着地を混ぜながら。

下りきったあたりで沢があったので、渡ってすぐのところで頭ごと沢に突っ込みクールダウン。さらに進んで第1関門の神之川ヒュッテに到着するとまた頭から水をかけてもらった。髪の毛切ってきて本当に良かった!そしてここでもまた応援メンバーに会うことができた。2L積んできたポカリスエットの水割りは1.6Lくらい消費していたと思う。ここで薄まったポカリスエットをさらに水で割って2Lのハイドラパックを満タンにする。ここでもたくさん水を飲み、バナナと塩キュウリを頂いた。第1関門到着が10時半過ぎくらいだった。ここの制限時間が11時半だったから、それなりに余裕はある。

キュウリを食べながら、応援メンバーに足を捻挫したことを伝えると、救護班がテーピングをやっているよと教えてくれたので急いでテーピングをしてもらうことに。整体師?みたいな人が足首をゴリゴリ動かしてから、これで固定ね、といって別の人にテーピングを頼んだ。リタイアだよね、と、当たり前のように言われたが、いえ走りますと否定する。捻ってから走ってここまで来たんだから、そりゃまだ走るでしょ、と。まだ走るなら完全な固定はできないからこのテープで固定するよ、とキネシオテープみたいなテープでぐるりと巻かれることになった。
巻かれて歩いてみると明らかに調子がいい。行ける!
膝の調子が悪いというひらどんは、先にエイドに着いていたにも関わらずまだしばらく休憩を続ける模様。私は先に出発したおがわんを追うようにしていそいそと走り出した。まだレースは始まったばかりだ!ここまでで20km近く走っているのだが、足首以外はピンピンしていてまだまだ体力が余っている。20kmも走った気がしないし、もうあと20kmしかないのかと思うと少し寂しい気持ちにさえなった。

応援メンバーに見送られて第1関門を後にすると、ここから神之川園地(第2関門)までの約10kmは渓谷沿いの林道だ。上りが終わるとアスファルトとなり神之川園地までの緩やかな下りが続く。淡々と走るけれど、攻めない。歩かないけれど飛ばさない。しかしこれが捻挫した足首にはズンズンと響く。かといって歩いていると第2関門が厳しくなってくる。ちんたら進んでいると途中で太腿の後ろをさするおがわんに遭遇する。どうやら足が攣りそうだとのこと、声をかけて抜いて行く。そうこうしているうちに、下りに強いひらどんに抜かれる。

途中数カ所、涼しいトンネルを通り抜ける。いくつかトンネルを越えた頃、トンネルの向こうに人が見える、と思ったらその先にトイレ、更に先にエイドがあり、エイドのまた更に先は第2関門だった。12時を過ぎたあたりで到着できたのでほっとしてとりあえずトイレに並んでいると、応援メンバーに発見してもらえて、すぐ冷たい水を飲むことができた。
ゼッケンをつけて立っているのがひらどん。十分に休んで、もうじきスタートするところ。
速すぎてレース中一度も拝めなかった、チームメイトのアキラさんとトイダさん。
エイドでは水を飲み、ハイドレーションの水はまだ十分に残っていたのでここでは補給はせず、レモンの砂糖漬けを食べて、応援メンバーのところへなだれ込む。氷嚢で首と足首を冷やしてもらいながら暫く会話をする。そして、脚は疲れていたけれど、長くだらだらと続いた下りのせいで疲れているだけで、この先の上りを攻めたらきっと回復するだろうと信じていたので辛くはなかった。先に第2関門に到着したひらどんが出発するのを見送り、休んでいる間におがわんが来るのを確認すると、すぐ出発をした。おがわんはこの時点で物があまり食べられなくなっていて、エイドでは水の補給だけしてすぐに私の後を追ってきた。

因みに、6:30スタートの白ゼッケン組の第2関門の制限時間が12時半、我々ピンクゼッケン組の制限時間が13時ということで、丁度12時半にこの関門にいた私は、白ゼッケンのタイムオーバー組を見届けることになってしまった。間に合って喜んでいるピンクゼッケンと、この先走れないと通告された白ゼッケンの悲喜こもごも。なんともいえない。

ここからゴールまで14km。距離的にはちょうど3分の2が終わった計算になるのだが、時間的にはここから6時間かけていいことになっている。つまり、一般的にはここから先が余程きついという意味と解釈してほぼ間違いはない。そう、「一般的には」。

神之川園地から最高地点1433mの姫次までは、標高差823mを上る。前半の神之川キャンプ場〜県境尾根分岐の登りが880mなので、それをもう1度やるようなものだ。気が狂っている。でも、私は上りが強いから、上りでヒーヒー言って止まりそうになっている人達をじゃんじゃん抜く。止まるどころか寝転がっている人もいたし、白ゼッケンの人もいたけれど、とにかく抜く。抜けるだけ抜く。おがわんはもう見えなくなったし、ひらどんにも追いついて早いうちに抜いてしまった。全然きつくない!というよりも寧ろ、楽しい。ひらどんにはいつも下りで抜かれるから、上りでたくさん差をつけておかないと最後の下りで抜かれてしまう。しかも今回は最後の下りが9kmと長いから、余程間が開いていないと殺られる、と思ってずんずん上った。そして、やはり上っている内に脚の疲労は回復してきた。

幾度か偽ピークを経てようやく最後のピークに達する少し手前のところで、見知らぬ私設エイドの方にコーラを貰ってあと一踏ん張りの力を頂く。ようやく辿り着いた姫次には応援メンバーが駆けつけていて、凍ったジュースや冷たい飲み物を用意してくれていた。あがりきった体温が少しだけ下がって気持ちがよかった。脚もまだ死んでいないし、残り9km程、走りきれるかもしれない。血湧き肉踊る。14:25頃姫次を出発し、この旅の最後を締めくくる下山コースに入った。

はじめの2kmくらいは傾斜もそれほどでは無かったので気持ちよく走れた。しかもここへきて満足に走るだけの脚が残っていたことに少し感動もした。しかしたまにアップダウンがあって、いまいちリズムに乗り切れない。そうこうしている内に傾斜がきつくなってきて、そのあたりから捻挫の痛みや前腿の疲労が頭をもたげてきた。走れない走れない走れない!

走れれば風を切って少しは涼しいかもしれないのにそれも無く、標高も下がってきてますます暑い。救いの無い下りをズルズルと下りながら、たまに小走りになっては休み、7時間台ゴールも最早見えなくなった頃、後ろから「うはぁやっと追いついた」という声に振り向くと、大分前に追い抜いた筈のひらどんがいた。やっぱりひらどんは下りが無茶苦茶速い!下りでかっ飛ばすもう1人の誰か知らない人を率いて、ひらどんはあっという間に私を追い抜いて行った。また負けか・・・。もうどうあがいてもひらどんには追いつけないということを悟り、私はまた黙々と下山作業に専念した。

とにかく暑い。少し頭が痛いなと思ったら、今度は気分も悪くなってきた。そういえば暫く水を口に入れていないなと我に返って水を飲む。上りでは息切れしながら水をよく飲んでいたが、下りに入ると水を飲むのを忘れがちだなと思った。息切れしないからうっかりしがちだけれど、ここでの水分補給もすごく大事。そして時間的にはそろそろエネルギー切れかなと思って、姫次で貰った最後のジェルを流し込んだ。

最後にロードに出る手前で、前方の人が派手に転んでうずくまっていた。あと少し頑張って!と声を掛けて抜く。ロードに出ると更なる灼熱が待っていたけれど、その先にきらめく水しぶきが見えた。なんとミストシャワーまである!あと少しでゴールと判っていながらもついつい水を飲んでシャワーに当たって、バケツで水を2杯くらいかけてもらってそこに暫くとどまる。気持ちがいい!頭に水をかけてもらうのってこんなに気持ちがいいものかと多幸感で意識が飛びそうになりながら、ここまで来られたんだという感動で、既に感極まっていた。あと少し。少しで終わってしまうんだ。

ロードに不向きなinov8のmudclawでパタパタと走り、最後の分岐でルートミスをしそうになる一団を率いる形になりながらゴールに向かう。ゴールまであと僅かというところで、女性ランナー1人に抜かれてしまった。抜き返せないもどかしさを抱えながらとにかく進んでいると、見知った場所と応援の人達の姿が見えてきた。おかえりなさい!おかえりなさい!ナイスラン!凄い凄い!よく頑張ったー!お疲れ様!と見ず知らずの人達が暖かく迎えてくれる。たったの8時間半だったけれどすてきな旅だったよ!と応えるようにして最後の力を振り絞って脚を前に出す。スピードは全然あがらないけれど、この素敵なレースの締め括りとなる数10mを一歩一歩踏みしめる。残念ながら今回もwhite outとはいかなさそうだけれど、でも自分史上最高最上のゴールであることは間違いないと確信する。

ゴールかと見紛う横断幕を通過し、そこからぐるっとU字に曲がってようやくゴール。
見よ!このランナーとは思えぬ脚の太さを!w(これでよく走れるなぁと我ながら感心する)
長いようで短かった8時間半が終わり、走るのを止めると途端に捻挫した足首が痛みだした。この状態で44kmよく耐えたよ、そして、右足がよく左足のことをサポートしてくれたよ。自らの体へ感謝と礼をし、既にゴールしていたひらどんやハギーとお疲れ様を言い合い、KMDがわざわざ用意してくれたスイカと完走賞のうどんを食べて温泉に入ってさらりと解散。その後おがわんとハギーと3人で八王子でラーメン食べに行ったけれど、いつもなら食べられる筈の大盛りやライスが辛くて仕方ない・・・胃が疲れているんだろうね。
ハギーは途中でギブアップ。美味しかったです。
チーム7名のリザルトはこんな具合でした。
第1関門   →        第2関門   →    ゴール
3:03:27 1:40:16 4:43:43   DNF
3:28:38 1:40:08 5:08:46 3:00:17  8:09:03
3:18:11 1:54:00 5:12:11 3:15:10  8:27:21←ハギー
3:34:56 
1:56:53 5:31:49 2:56:33  8:28:22←ひらどん
3:34:27 2:03:26 5:37:53 2:56:41  8:34:34←わたし
3:35:01 
2:03:14 5:38:15 4:48:32 10:26:47
4:02:39 
1:50:43 5:53:22 4:36:50 10:30:12

走るための脚が出来ていないので、私はどうしたって下りの衝撃に耐えることができず、持続する筋肉もない。キタタンという壮大なステージに於て、私は自分がいかに力不足かを思い知らされた。キタタンは、鍛え抜いたランナー達が、その力をわざわざ炎天下で試すという変態度の極めて高いレースだが、トレイルランや山登りをしている人であれば是非一度は出てみるべきレースだと思った。うまくまとめる言葉が見つからないのだけれど、本当に頭のいい人達こそ本気で馬鹿をやる、というのに近い感じの祭典だった。つまり、物凄く実力のある人達が、わざわざこの猛暑の中を走って水をかぶってウヒャウヒャ言って楽しむ、崇高で神聖な場所。

このレースが好きな人というのは多分たくさんいて、きっとその人達の多くは毎年ここに還ってくるような気がする。こんな素敵なお祭りが私を受け入れ走らせてくれたという運命的なもの、そして炎天下のエイドでランナーを支えてくれたボランティアの方々、そして、こんな私をサポートし応援し励ましてくれた仲間、一緒に走って刺激し合った仲間達のすべてに感謝をささげたい。

楽しかったよ!!!!!!!

2013/06/30

20130630_キタタン1週間前・長沢背稜ソロトレラン

6月29日(土)はThe Labyrinthの早割発売日だったので、山には行かずにPC前にてチケット争奪戦に加わっていた。その翌日となる30日は、翌週のキタタンに備えてトレランのトレーニングに出掛けることに。家でなんやかんやしていたら結局一睡もできないままの奥多摩インとなったが、無事にそれなりの距離を走ることができて良かった。しかしこのルートは本当にタフで、しかも最後の下りが急すぎて全然走れないから登り甲斐が無いというか、何と言うか、、、。
前回は雲取山まで抜けられなかったが、今回は抜けられるかな?と期待しつつスタートしたのだが、矢張り今回も前回と同じところまででタイムアップ、いや正確に言えば気力が途切れてしまった。更に言い訳をすれば、来週の本番に疲れを残すような走り方をすべきではないという判断と、夕方の雨予報を鑑みた早目の撤退ということで。
もしも走って雲取山の方まで抜けた場合、終バスが終わった後で下山することになるだろうと想定し、今回は輪行をすることに。舗装路しか走らないので、今日はMTBではなくロードバイクの出番。いやはや、行きも帰りも手頃な駅から乗降できるし、終バスも気にしなくて良いし、輪行はラクでいい。車がない人にとって、輪行というのはひとつの解のように思える。

奥多摩からチャリで30分ほど山道を登ると東日原のバス停に到着。思ったより坂はきつくなかった。バス停の屋根の下に勝手に駐輪させてもらい、そこから一杯水方面への登山口へと進む。特に今回はCTは記録しなかったが、いつものルートをマイペースに走ったり歩いたりしながら、現状の自分の走力を確認するようにして進んだ。

スタートから1:15くらいで一杯水に到着。水の補給はせずにそのまま酉谷小屋を目指す。大好きな酉谷小屋ではエネルギー補給をしたり雑記帳を見たり書いたりしてのんびり過ごし、水を汲み、30分ほど休憩したのちに水松山方面へ向かって再び走り出す。ここはいつ行っても変わらない場所、そして私にとってはいつでも気軽に1人で行ける場所だ。しかも、、、いつ行ってもあんまり人がいないのでくつろげる。

天祖山への分岐のところへきて、雲取まで抜けるかしばし考える。前回のCTよりは大分早く進んでいるけれども、ここから雲取までの間は距離以上に時間がかかる厄介な区間なのだ。冷静に考えて、矢張り今回も諦めることにした。甘く見てはいけないエリア。
それにしてもガスが酷い。酷い時なんて視界が5〜6mくらいしか無いもんだから、全然走れない。雲取までのロングルートは諦めて正解だったか。とはいうものの、天祖山経由の下山ルートは本当に面倒臭い。1度がっつり登らされてしまうので、すんなり高度を下げて貰えないのだ。この辛気臭いルート上ではソロハイカーの初老の男性に出くわした。この人気のないルート上を女が1人で走ってきたということに、えらく驚いた様子だった。

下山してからもまだ余力があったので、家までそのままチャリで帰るつもりで走り出したものの、徹夜明けだったので青梅あたりで眠くなってしまって、そこから電車で帰宅。この日のトレーニングが本番に生きたとは全く思えないが、とりあえず私なりの最後の悪あがき。付け焼き刃トレーニングでした。

2013/05/11

20130511_奥武蔵もろやまトレイルラン

昨年12月の鋸山レース以来、2度目となるトレランのレースに出場してきた。
スポーツエイドジャパンが運営する大会に前回出たのは奥武蔵グリーンラインチャレンジの時。スポーツエイドジャパンのレースは参加費が安くてエイドが充実しているのが特徴で、スタッフもとても親切で面白い(いつも誰かしらスタッフが仮装している)。だからここのレースは大好きなのだけれど、如何せん一般的にみるとかなりレースとして地味な分類になるらしい。。。というわけで、喜び勇んでエントリーしたレースはまたしても地味と言われながらも、スピードレースが予想される20キロという短距離を走ってきた。

今回はRun or Dieメンバーのうえちゃん、彩ちゃん、私の3人がエントリー。KMDもエントリーしていたけれど仕事の都合で無念のDNS。

いつからだか覚えていないが、私は緊張するとお腹が痛くなってしまう。だから、面接の前やレースの前、登山をしていて危険を察知した時など、ドキドキするとお腹にきてしまう。大学生くらいまでは確か便秘気味だったのにこの変化は不思議だし理由もわからない。そしてこのお腹と付き合い出して何年も経つのに、私はいつもその精神的時間的マージンを考慮に入れられない。この自らの計画力の無さがまた悲しくもある。

朝、家を出発して、乗り換えポイントでどうにもならない腹痛に見舞われた。乗り換えてから先はしばらく降りられないということが予め分かっていたので、ギリギリだけれどトイレに行くことにした。間に合うと思っていたのに、結果ギリギリのところで電車は動き出してしまった。ああついてない。レースの直前に余裕がなくて慌ただしいなんて最悪だよこれ。スタート直前のトイレ行列とか大丈夫なのか?(ってトイレの心配ばかりしている)

天気は曇。
雨の日なんて近所を走ることさえしないのに、雨のトレランなんて対処しきれるのか。前回は強風だし、今回は雨だし、本当にトレラン運が無いというか何というか。

東毛呂駅9:25発最終のシャトルバスの乗客は、私を含めてたったの6人。9:30までと謳われていた受付時刻を過ぎてから駆け込みで受付を済ませ、スタート/ゴール地点である毛呂総合公園に備え付けのロッカールームで大急ぎで着替えをし、いそいそとスタート地点へ向かう。もう皆アップを済ませてそわそわしている。アップって何ですか、、、

と、スタートラインに立つ少し手前のところで彩ちゃん&うえちゃんと合流。わたくし初めての短パンレースということで緊張気味(ていうか脚が太くて小恥ずかしいだけ)。
で、肝心のレース詳細については、レースが終わってから時間が経ちすぎてしまってほとんど記憶なし。(写真から上は割と早くに書いていたのですが、その後筆が進まず今に至るという、、、すみません)ただ、かなり下りで走れて満足したのは覚えている。ほらね↓
なんだかGPSの調子が良くなかったのか、距離はかなり短く測定されていたけれど、下りできっちり飛ばせたのでかなり気持ちよかった。下りが速いと楽しいのね。
心配していた雨も、前半ざーっと降っただけでその後はそれほどでもなく安心。

ゴールして15分おき位に彩ちゃん、うえちゃん、と順にゴールして、全員が3時間以内にゴールできた。にもかかわらず!私は彩ちゃんのゴールも見届けず、私と彩ちゃんはうえちゃんのゴールを見届けず!!しかもうえちゃんはこれが初めてのトレランのレースだっというのに酷い!わたしたちってば鬼!悪魔!

で、レースが終わる前にさっさと会場を引き上げて渋谷で打ち上げ。結果は年代別女子7位とのことー。彩ちゃんは9位。10分以上離れていても間に1人しか女子がいなかったのか、と思うと、相変わらずトレラン女子の人口は少ないのだなぁと感じてしまう。
レース直後は9位だったけれど、計測ミスがあったとのことで後日正しい完走証が送られてきた(写真下)。入賞は3位までだったので遠く及ばず、、、しかし昨年よりタイムが全体的に速いようだったので、昨年であれば入賞できていた筈、と聞いて少しだけ安心する(何故・・・)。

矢張り20キロではレースとして短すぎるなぁと思った。長いレースの方が私には向いている気がする。

2013/01/11

20130110-11_毛木平-甲武信-十文字峠-柳小屋-川又(2日目)

温度計の調子が悪かったのか何なのか理由は良く判らないが、日中-10℃くらいだった割には夜になってもそれ程気温は下がらず、せいぜい-14℃くらいでおさまった。途中何度か目が覚めたものの、明け方一番の冷え込みが終わると若干暖かくなり、目覚める手前の1時間くらいはかなり熟睡できた気がする。
■1月11日(金)晴れ
8:00 出発
↓ - 0:19
8:19 白泰山・股ノ沢分岐
↓ - 2:35
10:54 真ノ沢吊橋
↓ - 0:06
11:00 真ノ沢林道分岐
↓ - 0:07
11:07 柳吊橋・柳小屋
↓ - 0:30(行動食&トイレ休憩)
11:37 小屋出発
↓ - 2:32(凍結箇所突破に30分近く費やす)
14:09 赤沢吊橋
↓ - 0:58
15:07 林道(舗装路)
↓ - 0:38
15:45 川又BT
朝起きてからもう一度水を汲みに行こうかとも考えたが、今日のルートはほとんど沢沿いなので、どこでも水は手に入りそうだなと判断し、残りの水450ml程で出発。
元々メジャールートなので、始めのうちはルートは明瞭だった。トレースはなし。
ここで白泰山側と柳小屋側とルートが分岐する
以前、タツマノ尾根・シャクナゲ尾根をやった時に白泰山の方へ上がって甲武信へ抜けたのだが、ここから先のルートは記憶の中の白泰山の尾根道と少しは似たような雰囲気があるのかな、と漠然としたイメージを持って進む。かたや尾根、かたや沢沿いなので全然違うのはわかっていたのだが、なぜか勝手に似ているものと思い込んでいた。当然全然違う。なんだか今回のルートの方が大分過酷。というか道がよくわからないし本当にメジャールートにしておいて平気なの?という感じ。季節的なものなんじゃないかな、とも思ってみたが、雪のない場所も矢張りトレイルがわかりづらい。ルートサインが割と豊富についているから良いものの、明らかに間違えて突っ込んでいる踏み跡というのも多数あったし、私自身も細かい間違いは幾度となくあった。
崩落地があるな・・・と左にこの崩落箇所を見やりつつ、
まっすぐ進もうとしたらこの右側を下って行くルートが正解だった。正解ルートはすぐわかるけれど
崩落地を見てその脇にトレイルがあるとはあまり思えない気がする、、、
写真に残すまでもなく、目で実際に見ていても「え、ここが正しいルートなの?」と目を疑うような曖昧なトレイルばかり。慎重に進む。
これ道?
そして当然沢沿いなので沢が凍結していたりとか。慎重に渡る
たまにロープあり(別になくても平気だけれど)
またまた凍結
1600m程のところでトレイル上に水場的なものを発見。他にも水が汲める場所はたくさんあったけれど
とりあえず飲みやすかったのでここでコップ2杯ほど水を補給。普通においしい。
場所は忘れてしまったが尾根を乗っ越したところに大岩と、それを祀るような祠があった。
真ノ沢と股ノ沢の出合に到着。真ノ沢側にかけられた吊橋を渡る。
橋の右側から左に向かって流れるのが真ノ沢、左側の手前から奥に流れるのが股ノ沢。
股ノ沢
奥から手前に向かって流れている真ノ沢
確かにこの季節にしてこの量ということは水量多いような気がする。夏場豪雨の後って一体どれくらい水量多くなるんだろう。。。因みに、見える範囲の真ノ沢は全然険しいところもなかったが、グレードの低い沢という訳でもないので、詰めていくとそれなりにキツいんだろうな。
文字が消えかけているけれど、「真の沢林道分岐」と書かれている。
エアリアだと、赤ではなくベージュ色みたいな薄い色の破線になっているのが真ノ沢林道。
こんな立派な道標が残っているとは知らなかったので少し感動。下の写真で私が指を指している方が真ノ沢林道。右下のトレイルを奥から手前に向かって歩いてきた感じ。真ノ沢林道についてはこちらあたりをどうぞ。有名な破線なのでそんなに難しくないんじゃないかという気がする。いつか歩いてみたい。
名も無い鉄製の橋がいくつかかかっているのを越えていくと柳小屋に到着する
おお!見えた!
柳小屋は15周年リニューアルということで(初めて来たのでどこがどのようにリニューアルされたのかはよくわからなかったが)中も外も物凄く綺麗だった。夏場は釣り人がよく泊まる小屋らしいとは以前に聞いたことがあったのだが、まな板や竿なども備品として置いてあった。雑記帳などもわざわざ100均のビニールポーチのようなものに入れてあったりして芸が細かい。シュラフもあり。
雑記帳をぱらぱらめくると、川又からここまで歩いてきた人の書き込みを見て少し血の気が引く。「ここまで来るのが大変で、滑落しそうな切れ落ちたところがたくさんあって生きた心地がしなかった」「途中で歩く気力を失いかけたところに柳小屋が現れてほっとした」・・・というような文章がいくつか目に付く。ダラダラ長い沢沿いのゆるふわトレイル歩き、と勝手に思い込んでいたけれどもどうやら大分違うようだ。地形図をよくよく見ると沢から大分高いところにトレイルがついているようだった。また、沢に対して何本も細かな谷筋があったりするのがわかる。まぁ進むしかないので、とりあえず行動食を食べて再出発。

と、出発早々トレイル凍結。最初の凍結箇所はどうにか突破したのだが、次に現れた大凍結、足元はチェーンスパイク。最初に突破した凍結箇所はまだどうにかなったが、ここは滑って落ちたら結構洒落にならない。頭をひねる。
まずは正規ルートの強行突破を試みる。足を下に向かって氷に蹴り込んで歩いてみようとするが、スパイクが刺さらない。普通にアイゼン持参していれば難なく歩けたのだろうな、と若干後悔しつつ、後悔しても仕方が無いので次の対策を考える。
何本もロープがかけられているのだが、この使い方がよくわからない。。。
カラビナで確保しろってことか?と元の位置に戻ってきて初めて思った。
しかし確保のお陰で滑落しなかったとしても、
ソロでこんなところで宙ぶらりんになったところで対処のしようがない。
トレイルの下方を見下ろすと沢なのだが、勢いがなければ滑落しない程度の斜面であるので、ゆっくり歩いて降りることは可能だろうと判断。少しだけ下を巻いて、凍結していないトレイルに向かって攀じ登るのはどうだろう、ということでトレイルを外れて下りてみる。持ってきたものの使うと思っていなかったが、ここへきてまさかのピッケル登場。

降りることはできたが登れなかった。実際その場に立ってみたら、傾斜や岩の状態が良くなくてどうにも手が出ないというありがちな状況。よく見たら若干ハングしているし、ホールドには悉く氷がついているので滑って握れない。ピッケルをアイスクライミングのようにして使って登ろうとしても、ピッケルが1本なのでどうにも上がれなかった。無理をして滑落したら余計面倒なことになる。

その場で更に考える。もっと沢の方へ降りて、トレイルから離れたまましばらく進んだのちにトレイルに復帰することはできないだろうか。GPSを見ると、この後更にトレイルと沢は遠ざかり、暫く両者が近付くことはないようだった。トレイル上の凍結でさえ越えられなくて苦戦しているというのに、沢に近い場所の凍結をこのスパイクで突破できるとはとても思えなかった。とりあえず一旦元の位置に戻ってもう一度考えよう。

そしてトレイルに戻る。もう一度よく見て、上部に攀じ上がってからトレイルに降りて復帰するのはどうだろう、と考えた。なんだかそれは下に降りるのと同じくらい危険なような気がしたので却下。更によくよく凍結箇所を観察すると、氷の表面が傾斜しているのは最初の数歩だけで、その後は岩に近い場所がわずかに平になっているのがわかった。最初だけ時間をかけてゆっくり進んだら、あとはその平らなところに乗れば滑らないんではないか?
核心は前半の傾斜した氷。どうにもスパイクが効かないので、足を乗せる場所を予め決めてピッケルでガンガン穴をあけて氷の表面をゲジゲジにしてやる。そこへ足を乗せる。ホールドは無いので、ピッケルのピックを壁面に打ち込んでどうにかホールドの代わりにする。足を出す度に足元をゲジゲジ掘るので面倒臭い上、立っている所が決して安定している訳でもないのでかなり際どい作業が続いたが、どうにか平らな凍結箇所まで到達したのでほっと一安心。不安なところはまたピッケルでゲジゲジ削って進む。時間はかかったがどうにか事故もなくクリア。やれやれ。。。

因みにこの、確保用にしては大分高いところにあるなと思ったロープは、実は元々もっとトレイルの近くにあったらしい(多分登山客が掴んで渡るための補助ロープ的なものだったのだと思う)。崩落が進んでこんな意味がないような位置になってしまったのだとか。

その後も崩落地など多々あり。メジャールートならばもう少し直しておいた方が良いのでは、とも思ったが、どうやらこれも2012年10月に直したばかりなのだとか。土質が脆いせいで崩落は今も進んでおり、最初の崩落時と比べて大分傾斜がきつくなっているらしい。
ようやく赤沢吊橋到着!
ここまでくればもう大丈夫(のはず)。一息ついて橋を渡ると、沢沿いの入川森林軌道の跡を辿るゆるふわトレイルに突入。赤沢谷出合に立てられていた看板によると、この入川森林軌道は昭和23年から45年間にわたって使われていたのだとか。平成に入ってもまだ使われていたのかーと思うとなかなか感慨深いものがある。
沢沿いの軌道跡。今来た道(右上)を振り返って。
トレイル上やトレイル脇に軌道が見える
歩きやすい
ところで、今回の山行の初日から幾度となく凍った流れを目にしていて、それを表現するとしたら何て言葉が丁度いいだろう?とあれこれ考えていたら、カルピスを飴にしたみたい、という表現に辿り着いた。しかし氷にも色々な表情があって、カルピス飴だけでは表現しきれなくなってきて、うーん、でもこれ、どこかで見たことのある質感なんだよなぁ、なんだろなんだろと氷を見るたびにもやもやしていた。
ええとこれなんだっけ
で、最終的にひらめいたのがこの琉球ガラスの写真。実際に手に取って見たわけではないので、実物がどうなのかはわからないのだけれど、某友人が友人から貰ったというガラスにそっくりだったんだ。自分の中で非常に納得がいってスッキリ。
ガチガチ
そして森林軌道跡が雪の下から見え隠れ。雪が溶けてから来たら軌道跡が思う存分楽しめそう。いや大分マニアックな楽しみ方だけれども。
おつかれさまでした、
久しぶりの秩父鉄道&お花畑駅乗換だったので、駅前のはなゆうで天ぷら蕎麦食べたいなーと思っていたのだけれども、時間的に遅かったのか店は閉まっており泣く泣く断念。しかしあまりにお腹がすいていてこのまま帰れる気がしない。別に急いで帰る必要もないという折角の貴重なタイミングな訳だし、morioさんに教えて頂いた高砂ホルモンへ行ってみることにする。どうやら有名店らしいが、入店した時間が少し早かったのか、金曜夜にしては空いていて、子供連れのお父さんが1人のみ。
ザック背負った女が一人で暖簾くぐっちゃうよ?いくよ??
店に入り、後ろ手に扉を閉めているにも関わらず「何名様?」と2度聞かれる。いや、一人です。見るからに一人でしょw ていうかすみません一人です(何故謝る)。

ビールは大瓶の1択。チューハイもあったけれど矢張りビールが飲みたかったのでやむを得ず大瓶で頂く。ここ来るの初めてよね?と店員のおばちゃんから指摘を受け、あれこれ指導して頂きながらとりあえずレバーとシロとカシラをオーダー。各400円ほど。それから〜、とメニューを見ながら悩んでいると、おばちゃんに「いやまずはこれくらいで」と止められる。待つこと暫し。
え・・・
お皿のサイズは25cmほどあっただろうか、、、そこにこのてんこ盛り具合!食べきれるかなと一瞬心配はしてみたものの、美味しすぎてあっという間に完食。更にレバーのお代わりとライスを頼み、これも完食。当然お代わりする時にはお会計と勘違いされて、一旦金額を伝えられてから、スミマセンお代わりなのですが、と詫びを入れながら追加オーダー。鮮度も良くて本当に美味しかったし、おばちゃんが何度か横にやってきては「美味しいでしょ」と声を掛けてくるという様も好感が持てた。こういう店好きだよ。

それにしても山で思い切り歩いて楽しんだ後の美味しいものって最高。&奥秩父LOVE!

派手な山もいいけれど、矢張り一定期間毎にこのエリアに回帰してくる自分の性質はきっと何年経っても変わらないだろう。この辺りには散々行きまくっていて、最早歩いていない場所はなくなりつつあるけれど、それでも行く度に山々は表情豊かで、軽やかに私を惑わし続ける。毎週奥秩父に通うようなことはもうないような気がするけれど、少し間があくと足を運びたくなるそんな場所だ。

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2013/01/10

20130110-11_毛木平-甲武信-十文字峠-柳小屋-川又(1日目)

誰とも会わなかった。ソロで山歩きをして誰にも会わなかったのは実は初めてのことだったかもしれない。
たったの2日間だったけれど、その山行の間、私は自分のペースで歩き、休み、勝手に起きて、食べて、眠った。それはあたりまえのこと。そこにはいつも尾根と谷、岩と沢、空や星、雪や氷があった。私は幾度かワーとかウォーとか言ってみたり、「サイコーだなー!」とか叫んだりしていた。大声で歌も歌った。ブツブツ独り言もたくさん言った。泣いたり笑ったりした。人と一緒に行く山というのはそれはそれで楽しいのだけれど、一人で行く山というのも最高に楽しいものだ。歩いたルートは月並みだったかも知れないが、何気に色々と実りの多い山行だった。

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1月の三連休は八ヶ岳あたりに行こうと思っていたのだが、連休初日の12日に予定が入ってしまって連休が使えなくなった。その為、大慌てで計画を立て水曜夕方に都内を出発、久しぶりの奥秩父を目指した。

今回の目的は、幾度となく踏んだ甲武信ヶ岳へ初めてのルートから上がってみること、そしてこれまた初めての十文字峠〜柳小屋経〜川又ルートを歩くこと、の2つだった。

特に柳小屋というのは随分前から個人的に気になっていた場所にある小屋だったし、長いこと行ってみたいと思っていながらもなかなか行かれずにいた場所だった。そもそもこの川又から十文字峠の間にあるルートというのはなんだか得体が知れなくて、私にとっては少し不思議で不気味な存在だった。深いような深くないような位置にあって凄く地味だしアクセスは悪いし、奥秩父は散々歩いてきたけれどもここだけはまだ殆んど歩いていない。廃道もいくつもあるし足を踏み入れたいなと思いつつ、如何せん公共交通機関を使ってのアクセスだと中々難しくて時間もかかるため、行く機会に恵まれなかったのだ。

また、昨夏計画していた真ノ沢遡行も、悪天候や日程的な都合で叶わずじまいだった。入川水系は水量が多いと言われているので、遡行予定の数日前に集中豪雨などがあって水量が増えると遡行グレードが上がってしまうらしい。今年こそ遡行してみたいと思っているので、この時期の入川と真ノ沢の水量がいかほどのものか見ておくのも良いだろうと思った。
■1月10日(木)晴れ
7:35 梓山BT
↓ - 0:52
8:27 毛木平駐車場
↓ - 0:20(休憩&装備チェック、登山届投函)
8:47 駐車場出発
↓ - 0:39
9:26 慰霊碑
↓ - 0:53
10:19 ナメ滝
↓ - 1:00
11:19 千曲川信濃川水源池
↓ - 0:23
11:42 稜線
↓ - 0:37(国師側へ抜けるかかなり悩んで立ち往生)
12:19 甲武信ヶ岳山頂
↓ - 1:03(途中でワカン、バラクラバ装着等で時間を食う)
13:22 三宝山
↓ - 0:35
13:57 尻岩
↓ - 1:42
15:39 大山
↓ - 0:25
16:04 十文字小屋
9日夕方に都内を出発し、その日の内に信濃川上駅まで行くつもりだったのだが、小淵沢駅の乗換えに失敗。小淵沢の到着時間を勘違いしており、うっかり一時間近くも乗り過ごす失態をかます。気付けば塩尻駅(松本のちょっと手前)。。。当然信濃川上への電車は終わっているため、仕方なく小淵沢駅にてステビすることに。最寄りのコンビニは14分くらい歩いたところにあるデイリーヤマザキJA梨北小淵沢店。信濃川上駅の近くにコンビニがなかったため、翌朝の朝食やら行動食やら含めて少々の買い出しに行った後に就寝。
改札を出て右側の駐輪場。すぐ脇にトイレと小さな公園、飲料用の水場がある

幸い、小淵沢から信濃川上までの始発が、信濃川上発の始バスに接続するようだったので時間的なロスはなくて済んだが睡眠時間は少し削られてしまった。やれやれ。
信濃川上到着、駅の近くにはコンビニなどは何もない
電車到着後10分足らずでバスがやってくるので急いで乗り込む。しかし停留所のアナウンスもなければ電光掲示もない。一体どこが停留所なのかよくわからない。事前に調べた到着時刻と現在時刻を照らし合わせながら、そろそろ着く頃かなというところで運転手さんに声をかけて下ろしてもらう。こちらが梓山のバス停。特に何もないが、少し進むとまたデイリーヤマザキがある。ここが最終コンビニ。自販機もあり。
公共交通機関利用の場合はここから先の舗装路を徒歩で進むしかない。
車なら毛木平の駐車場まで入れる
しばらく歩く
到着
ここに一応トイレと登山届のポストがあるのだが、トイレの方は冬期閉鎖とあり利用ができない。写真左奥の車止めのあたりからトレイルがスタート。
トイレの奥に東屋があり、そこに掲げてあったコース案内図。
私のこの日のルートは、右下のゆるやかな傾斜で甲武信まで登り、アップダウンのある道を辿って
十文字峠まで行くというルート。
しばらく沢沿いを歩くがひたすら凍っている。きれい。 
渡渉のような、、、氷歩き
たまに渡る必要のある沢はいちいち凍っていてツルツルに滑る。少し緊張。
雪は積もっているがトレースがしっかりついているので歩きにくさは無い
結局ほとんどCT通りに到着。
元々は十文字峠に進む予定でいたのだが、ふと稜線に上がって国師ヶ岳方面に目をやると、割としっかりとしたトレースが着いていた。このルートをトレース無しでCT通りに進めると思えなかったし、トレースがあるとも期待していなかったので、今回この日程でここを通過するのは無理だろうと思っていたが、いざトレースがあるのを見てしまうと心が揺らいだ。今日中に大弛小屋まで着けるのかなと思ってCTを計算してみるとどうやら無理そう。だとしても、途中にいくらでも平らな地形がありそうだし、途中でビバークして進むこともできるだろう。一度は行ったことのある十文字峠の冬期小屋のある脇で安全に幕営するよりは、ここの稜線で幕営した方が余程楽しいのではないか?自問自答が続く、、、
国師ヶ岳側のトレース
しかしここは電波が通じない(実は今年になってauに替えたばかり)。もしも国師に抜けるルートを辿るとしたら、甲武信の山頂まで上がってからここに戻るとなるとタイムロスにはなる。とはいえ甲武信の山頂で電波が拾えるかも知れないしとりあえず登ってからもう一度考えよう、ということで登頂。
雪はそれほど無かった
しかし山頂でも電波は入らない。仮に国師に抜けるルートを取って、ルート変更のことを誰にも伝えないまま事故があった場合、家族や登山届で伝えてあるルートとは異なるため、捜索が難しくなる。そして現在ラジオ紛失中のためラジオも持っておらず、翌日の天気もよくわからない。更に言うと、国師に抜けるルートは夏も歩いたことが無い初めてのルートだった。

この天候と日程的には是非是非国師へ抜けたいと思う気持ちは強かったけれども、条件として良くないと判断して泣く泣く元の計画通りのルートを歩くことに決めた。積雪期にいつか歩きたいと思っているルートだったので、こんな近くまできて諦めるというのは非常に残念だったけれど、万が一のことを考えると矢張り突っ込まない方がベターだったのかなと(行ったルートは行ったルートでそれなりに大変だったけれども)。
割と雪が深い
トレースはあったのだけれどそれほどしっかりしたものではなく、前に歩いた人が踏み抜いた跡だらけで非常に歩きづらかった。大してもぐる訳でもなかったが、明らかにワカンの方が歩きやすそうだったので、スパイクの上からワカンを装着して歩くことに。
そして、風が強くもないのにバラクラバを装着。気温が-12度ほどと低かったため、鼻水が凍って少し痛かったからだ。
ひとまず到着。
ちょっとピンぼけしているけどスパイクとワカンの相性はこんな具合。
スパイクのでっぱりがワカンのベルトの位置を固定してくれているためか、何もつけずにワカンを履くよりも
ずれにくかった。これはいいかも(今更)。
鎖場もちらほら
ちょっと切れ落ち系。外すのが面倒臭くてまだワカン履いたまま歩いているので歩きづらい
大山に向かう最後の登り
甲武信〜十文字小屋間は2010年11月に一度歩いたことがあったのだけれど、すっかり記憶が薄れていて、歩いてみたら案外きつくて面食らった。こんなところだったっけか。。。
ようやく電波が入った
あと少し!と思いきやここからの急な下りがまた厄介な感じで。
つるつるに凍った鎖場。上から。
鎖場を下り終わったところから見上げて。
十文字峠といえばシャクナゲ群生地。というわけで冬の寒さに冬眠中?のシャクナゲ達のお出迎え。不気味・・・
到着
冬期小屋として小屋は解放されているため中に入ることができる。独り占め。
すぐ脇の蛇口からは水は出ておらず完全に凍結している。ここの水場は沢水なのできっと大丈夫だろうと思いながら水場まで下って行くと案の定水が流れていたので1.5L程汲む。
少し登ったところで水をとる。
右下に見えているホースは単に放ってあるだけで水が出てきている訳ではない。
手前は沢が凍っていて水がとりづらかったので、右奥の倒木のあたりまで登ったところで水を汲んだ
小屋はこんな感じ。きれい。小屋内に時計があるのでカチカチと音がする。
今日は小屋でいいや、と思って小屋で夕食をとった後ダラダラと本を読んでいたのだが、少し寒くなってきたので小屋の中にテントを立ててその中で眠ろうと思い、おもむろにテントを設営。その後お手洗いへ行こうとして21時過ぎに小屋の外へ出てみると、星のきれいな無風の夜、気温も小屋の中と外とで殆んど同じだった。強風や猛獣の危険があるわけでもなし、外で眠りたい気分になったのでテントやらシュラフやらを全部小屋から引っぱり出してお引っ越し。
既に小屋の中で建てていたテントは横に置いておき、いよいよ寒くなってきたり雪が降ってきたりしたらすぐ入れるようにしておこう、とも思ったのだが、よくよく考えてみたら、荷物は敷物やら枕やらで使ってしまうため、テントの中に入れておくオモシのようなものが何も無いことに気がついた。かといって何も入っていないテントが飛ばされないようにするためだけにこの時刻からわざわざガイラインを張るのも面倒臭かったので結局テントは畳んで足元に置くことにした。仰向けになって目を開ければそこには満天の星空。

2日目へ続く
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