そこから更に10分ほど降ると何かわからないが建物が。山と高原地図には何も書かれていないのに大分立派な建造物。いやこれ何?最早誰か住んでいるのではないかとさえ思えるような佇まい(住んではいない)。本当にほんの数十年前までこの辺に人がいたんだろうなぁと思うとなんとも言えない気持ちになる。
一旦西中地区に降りる。
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| 住人らしき人とこの後1人だけすれ違った。高校生くらいだったように見えたが・・ |
途中で拾ったリーフレットのメモに書かれていた通り、酒の自販機が現れた。4日分のお酒にしてはかなり切り詰めてきていたので、ここでワンカップの200mlを購入。容器がないのでコーンスープも買ってこの空き容器に日本酒を入れ、入りきらない分はお屠蘇(写真左)に追加してワンカップの瓶はここに捨てさせてもらった。結果論でいえば、この日熊野本宮のデイリーヤマザキまで到達してしまったので、ここから運んだ日本酒は別にここで買う必要はなかったw
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| 全然普通の値段で売っているのが有難い。ワンカップ170円だった。 |
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| そうこうしている内に雪がぱらつきだす |
しばらく舗装路をゆく。ところどころに立派な水場がある。特に水に困ってはいないのでそのまま通過。
十津川村である。ここは湯量が豊富で、全国に先駆けて「源泉かけ流し宣言」を発信した温泉だそう。村内すべての温泉施設でお湯の循環や再利用を一切せず、沸かさず塩素消毒をせず、薄めない源泉を提供しているとのこと。もう1泊あれば泊まっていきたかったが時間がない。まぁ一度にあれこれ詰め込もうとしても限界があるのだ。いつか訪れてみたい温泉地のひとつである。
何故だかやたらとバス停の標識の高さが低い。村の人達が年配で、皆背が低いからなのか?とも思ったが、村民とは全然出くわさないのでよくわからない。この村から一度も出たことのない人も沢山居るのだろうなぁ。村の中で全てが完結しているのだろうし、それなら外界と繋がる必要なんて無いのではないか。そもそも繋がることは良いことなんだろうかとさえ思う。しかし、別に繋がる必要など無いんじゃないのかと思う一方で、自分が普段暮らしている都心の世界と同じ時代、同じ政治経済の下に在るということもまた事実なので、あまりにも違いすぎてもう別のルールで統治されるべきなんじゃないのかという気もしてくる。ジオラマのような村の中を無音でひとり歩いていると色んなことを考えるものだ。
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お洒落な休憩スペース、熊野古道に関する本や資料などが置いてあり自由に閲覧できる。 飴やキャラメルなどの用意も。 |
初日の暴食により行動食も減ってきていたので、無料配布のキャラメルとブラックサンダーを少しいただく(ありがとうございます)。
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| 募金箱がある訳でも無し、純粋な休憩スペースとして開放されている。有難い。 |
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| ここは十津川村の老夫婦がやっている無人販売所で、木工品が置いてあった。購入した人はノートに何をいくつ買ったか記入し、木箱にお金を入れるスタイル。外国人の方が多数購入されていた。 |
途中、ここもノーマークだったのだが昴の郷という温泉施設に到着した。3日目ってまた半端なタイミングだけど、時間はあるしさっと温泉に入るというのもアリかな~などと思っていたら年末年始の時短営業で12時からだった。ここに着いたのが9時半過ぎ、待つわけにもいかずに通過する。キャンピングカーで犬猫と共に温泉地を回っていると仰るご夫婦と少しお話をした。

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日本一走行距離の長い路線バスだという。 調べてみたら八木新宮線というらしく、近鉄大和八木駅(奈良県)~JR新宮駅(和歌山県)の169.9km、全区間乗ると休憩込みで6時間半かかるそう!料金は路線バスとは思えない6150円。もう路線バスである必要がなさそうな距離と値段 |
舗装路が終わって登り。果無(はてなし)から果無峠を目指す。下の方は普通に果無集落があり、人が住んでいるようだ。地図にはフリガナも振ってあったが、勝手に私は「かなし」と読んでいて、なんか悲しいなぁとか、果物が成らないような土地なのかなぁそれにしては日当たり良いなぁなどと思っていた。途中で「はてなし」と読むことが分かってからは、今度は「果てが無いなんて、無限に拡がる可能性!夢がある!どこまでもやれるってことか!」などと勝手に解釈し、素敵な地名だなぁとほっこり。実際は果てが無いほどに続く登り坂、峠までひたすら登り・・・みたいな意味で果無という地名が付いたようだった。勘違いも甚だしい。英語表記はEndless Slopeとなっていた(救いのない名前だな・・・)。
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| 少し登ると十津川の河川と、その向こうに大峯奥駈の稜線。丁度玉置山のあたりか |
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果無からはトレイルを登ったり舗装路を横断したりを暫く繰り返す。 途中の民家(空き家?)の壁には古の人々の装備が飾られていた。 |
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| ここは人が住んでいる家のよう。干し柿作り最盛期。美味しそう。 |
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| ここも幕営地になるかなと思っていたが到着時間的にまったく合わないので通過 |
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| ここも周りは防風林。皆知恵を絞って暮らしていたんだなぁと思わずにはいられない |
それにしてもあちこちに幕営できそうなところが沢山あって、適地をスルーしても次がすぐに現れてくれるのでとても助かる。地図を見てもどこにもテントマークがないのではじめは動揺したが、観光客のいる神社周辺や急登・急下降箇所でもない限り、正直どこでも眠れる感じだ。寧ろ、絶対に幕営適地なはずと思って到着した場所がそうでもなかったりする(それは時期的な問題も勿論ある)。観音堂もそのひとつ。
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| 水場もあるテン場!と思っていたが完全に涸れていた。 |
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| スペースとしては平らで最高だが水場ありを想定していてここに着いたら絶望するw |
このままだと3日目に本宮に着いてしまう。時間調整して朝到着にすべきかそれとも今日中に本宮を過ぎるべきか。今日着くなら何時までに着くか、明日なら何時に着いてしまうかを考え始める。あまり一般的でない夕方遅くや早朝に通過することになってしまうと、神社そのものを見学したり買い物をしたりできないのが悩ましい。この時点ではまだどこで寝床をつくるか決めかねていた。
朝沸かしたお湯をサーモスに入れ、昼12時丁度くらいにアルファ米にお湯を注いで20分くらい歩いて日当たり良好で風のない所を探してお昼ご飯、というのを毎日繰り返してかれこれ3日目。アルファ米は苦手だなんて人も多いが、私は全然大丈夫だ。何より米は腹持ちがいい。雪山だと冷えて固くなってしまうが、今回はぎりぎりなんとか大丈夫だった。
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友人が趣味で作っているアルファ米コジーを数年前に貰って愛用している。 それまではモンベルのコジーを使っていたが、それよりライト&コンパクトで、行動食袋に入れても嵩張らずお気に入り。手前側にスプーンポケット有り。素材はX-pac |
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| 道の駅、なんならここでお饅頭的なものとか食べられるかもな~などと期待を寄せていたが年末年始で休業中だった。ここのトイレで水を補充。 |
この後、一旦三軒茶屋跡という場所に泊まるかも迷っていたが、もうここまでくると観光客エリア内でありテントを広げたり東屋の中を占拠したりということがしづらい感じになっていたので、もうこのままこの日のうちに本宮へ行くことにした。結局本宮到着が15:50くらい、無事間に合った。
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営業時間内着!しかもそこそこ人がはけた後なのか、そんなに混んでいなかった。 手拭いと根付けを購入。手拭は前回の大峯奥駈の時に買ったものを持参してきていたが柄違いを入手。前回の柄はもう販売していなかった。 |
私は柘でできた八咫烏の形の根付を買った。八咫烏は導きの神様で3本の足を持ち、その足は天・地・人、あるいは知恵・仁愛・勇気(智・仁・勇)の三徳を表すといわれているのだそう。八咫烏のお守りは何のお守りなのかと巫女さんに尋ねたら滅茶苦茶詳しい年配のご婦人が登場して延々お話しくださったが、あまりにも話が専門的且つ長すぎてその場ではよく理解できなかった。とりあえず導きの神様ということだったし、この先那智、速玉と導いてもらえたらいいなと思って選んだ。
以前にも本宮は訪れたことがあるのでさらっと流して買い物だけして撤収。お正月の掻き入れ時ゆえか神社前には出店やキッチンカーなどが沢山あった。ちょっと気になったりもしたがもうじき夕飯だしそもそも結構人が並んでいて買うのに時間がかかりそうだったのでそのまま通過。風が吹き抜ける寒い国道を歩き、大峯奥駈からの合流点を過ぎるとデイリーヤマザキ出現。勿論立ち寄り。
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デイリーは豆大福が美味しくて好きなのだがこの日は売り切れており残念だった。 レジ前のホットスナックや肉まんもすべて売り切れ!大人気。酒の肴を2つほど購入。 |
道の途中にはいくつもゲストハウスがあった。こんな熊野本宮近くは国道で賑わっていてテントを張る所なんてなくて、今日のうちに幕営適地まで辿り着けるのだろうかと不安になってくるし、寒いし、もういっそ1泊くらいゲストハウスに飛び込みで泊まってしまおうかという気にもなったが、心を鬼にして今夜もテントで眠るぞという強い意志で足早に進む(正月だし別にここで自分に厳しくする必要など全く無いのだが・・・)。ふたたび山へ。
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| 月が綺麗 |
あんまり登って標高を上げても寒くなるだけだし、かといって下すぎると道路が近くて下界感が凄いんだよなぁとかぶつぶつ言いながら地形図とにらめっこ。この辺でよかろ。
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| 少し道が広くなった平らなところで幕営。 |
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| ギョニソと豆ミックスはデイリーで購入したもの、この日のつまみはギョニソしか食べず豆は翌日に残した。因みにこのギョニソはすごい巨大で、1本200kcal以上あった。食べ応えあり。(勿論この後ラーメンとジョンソンヴィルは食べている) |
もう大分まいてきているのでこんなに長時間頑張って歩かなくても全然良かったのだが、幕営地探しや神社通過時刻との兼ね合いもあって結構長めに歩いてしまった。
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