2011/10/28

20111027-28_笛吹川東沢釜ノ沢東俣(後編)

前編はこちらからドゾ
朝は寒くてとてもじゃないけど行動できないので、また火をつけて暖まるの巻。
朝ご飯は、道の駅みとみで購入したほうとうを焚き火の火で調理して食べた。
そろそろ消火して出発しますかね(でも寒くて中々ここから動けない)
■10月28日(金)晴れ
7:00 起床
↓ - 2:00 焚火、朝食、撤収など
9:00 幕営地点
↓ - 0:08
9:08 大釜
↓ - 0:07
9:15 大岩
↓ - 0:20
9:35 魚留の滝
↓ - 1:50(ロープワークの検証など)
11:25 千丈ナメ
↓ - 1:15
12:35 両門の滝
↓ - 0:30
13:05 ヤゲンの滝
↓ - 2:15
15:20 水師沢出合い:「甲武信ヶ岳⇔ナレイ沢」標識
↓ - 0:15
15:35 丸い看板
↓ - 0:25
16:00 木賊沢出合い
↓ - 1:40(懸垂下降など)
17:40 ポンプ小屋
↓ - 0:15
17:55 甲武信小屋
幕営 21:00 就寝
タープの下に敷いてたのはオールウェザーブランケット。
断熱効果の程は実はよくわからないがとりあえず丈夫。
出発。いきなり水に入ります。勇気を振り絞って、いざ。
朝の水温は半端なく低い・・・
っっっつべたっ!!!
なんかもう寒すぎて固まってる
右岸(この逆側)に大岩があるのですが、なんだか面倒臭そうだったので左岸の巻道へ。
一応ピンクのテープがついているのですが、結構ダイナミックに巻くので案外時間がかかる。
沢のとっかかりとしてウォーターウォーキングを購入してみたのだが、
この本にはこの大岩まで行ったらピストンで戻るという日帰りルートが紹介されていた。
ここから先一気にグレードが上がるので、ここで引き返すというのは妥当かもしれない。
でも、ここから先の景色は今までとは比べ物にならないくらい素晴らしいので
是非是非、体力と技術と日程にある程度の余裕があれば、先に進むべきだ。
ただ、沢の本1冊目として手元に置いておくには良い本だと思います。
ある程度行ける人にとっては全然物足りないような気が。

んで、ウォーターウォーキングにはこの先についての記述はないので、別の資料を参照してくださいw
コレとか。

そして魚留の滝。つるっつるで全然登れる気がしない。
ここが突破できるかどうか。
突破できたらもう後戻りはできないと思っていた。

滝の中をガリガリ登るのはまぁまず無理なので、巻道を探す。
ここから先ウォーターウォーキングやウェブから拾ってきた情報も何もないので、自分らの勘で行くしかない。
左岸を見ると、取り付けそうではあるものの、降りるポイントが全く見えない。
その上、高巻きすぎてて無駄が多そうである。
右岸を見るとつるっとした岩斜面。無理矢理登ろうとマスタがトライするものの、つるつるで登れず。
ロープが垂れているところを無理矢理登ろうとしたが断念
滝から遠ざかるようにして、今来た道を少しだけ戻ると、岩が露出する前の土の斜面がある。
ここに僅かながら木や草が生えていたので、これを手掛かりにして私が登ってみることに。
行けるか試してみようか、というノリで、ザックを背負わずに登ったらするする登れてしまったので
ザックは後から引き上げた。

ロープであれこれやってみる練習だ!
ということで、やらなきゃいいのにここを敢えてマスタがロープで直登・・・
(上で待っていた私は寒くて凍えた)

とりあえず結果オーライ、後半への心構えもできたところで先を急ぐことに。
ようやく2人共上に上がってきた。上から眺める美しい釜。夏になったらここでじゃぶじゃぶ泳ぎたいw
ついでにアヒルのおもちゃとか買って浮かべて追いかけたいwww
先程の土の斜面に上がり、更に巻いていくのか迷って暫く土の斜面を進む。
しかし踏み跡は当然無く、傾斜もきつくなり、これは降りる所がなくて危険と判断、
引き返して結局滝の落ち口へあっさり降りることに。
「高巻きで滑落死とかわかるわー、こりゃ死ぬわ」とか言いながら復帰。。。
土の斜面を、木に掴まりながら移動して、何度かずるっと足滑ったりしつつ、
見下ろせば数十メートル下にこの渓だもの。泣きそうでしたよ。ルートミス怖い。
写真奥が滝部分。落ち口に降りてきたところ。無事に降りられて良かった・・・
しかしここからの景色が半端なく素晴らしい。頑張って滝を越えただけのことはある。
千丈(千畳)滑。この写真だと、これが如何に絶景かというのがいまいち伝わらず心苦しい。
温泉施設にある「寝湯」みたいな感じで、ひたひたと水が流れている。
枯れ木が寒々しい・・・w
左岸にこのような看板がかかってます。
そして両門の滝に到着。左岸の斜面を進む
結構いかつい斜面www(ていうかよくこんな危うい場所で写真撮ったなぁ)
そして降りる。降りたところの様子がイマイチよくわからず怖いので懸垂。
水の流れている辺りの傾斜はさほどでもなく、フリクションも効くので無事に降り立つことができた
と、ここで迷い沢。ココ登る、と書いたルートの更に左側にあるのがヤゲンの滝。
結構急な斜面だが、木も生えていてスタンスがあるのでそこまでキツくはない。
矢印が右を向いていて非常に紛らわしいが、このまま上に向かって進む。
そしてじわじわと下降。
これは右岸を巻く
この後からだったか、遡行図に「広河原」とある辺りを進むのだが、実際は廃道のような藪の中を歩いた。その時の写真が全然無いのだが、暫くの間は水が見えたり見えなかったりそんな道をうねうね辿ることに。ルートサインがところどころあるものの、それは幕営適地だよという意味合いのものが多いのでなんだか本当に合っているのかイマイチ確信が持てないのだが、分岐がある度に地形図とコンパスで確認しながら進む。
大詰め。来た道を振り返る。道じゃないけど・・・。
丸い道標のようなものが!ここから1時間かからずに甲武信小屋に着く、とどこかのサイトに書いてあったので
ちょっとホッとした訳なんだが、、、、、とてもじゃないけど1時間では詰めおわらない。
道標に書かれた矢印は右を向いており、この表示の通り右側の沢を進む
日が傾いてきた。
とはいえ、さっきの道標まで来たことだし、どうにかなるだろうと思いながら進む。
それにしては、、、まだ沢がデカイというか、水が枯れないというか、、、まだまだありそうな気配、、、
木賊沢の出合いの左岸を高巻く。殺伐とした斜面だが滑落しそうな感じではない。
しかしやばそうな所も。ここはマスタが先に登ってロープを設置。ゴボウで登る。
ちと怖いので、とりあえずロープをハーネスに固定。万が一のことがあっても下まで滑落することは無い・・
で、頑張ってピンクのテープのあるところを高巻きしようとして登っていったのだが、
なんとここへ来てテープが消えた。
戻るのか??いやいや今の場所を戻るのはかなり大変だし危ない。
この先どこへ向かえば甲武信小屋まで安全に辿れるのだろう?
そうこうしている内に日がますます陰ってくる。まずい。
因みに、後で甲武信小屋のお兄さんに聞いた話では、このテープ、間違って付いているんだとか。
それで間違う人が沢山居るんだって。
今度外しに行くか・・・とのことw

そしてその時、左の沢向こうに、ピンクのテープが見えた。
どうやらそちらへ乗り移るのが正しいルートのようだった。
あれか・・・あそこに行くのか・・・
しかし戻るだけの時間的余裕も無いし、そもそも戻ったからといって確実にあのテープのところへ
行かれるとも限らない。
というわけで、懸垂下降。
持参した40mロープを使う時が来た・・・(多分30あれば余裕だったけど)
もう大分暗いということでブレブレ。
このピンクテープ目指して進みます。
寒さで凍えながら懸垂下降を終えてテープのところまで進むと、はっきりとした踏跡を発見。
これでようやく小屋に到着か!!
 まだまだ甘かった・・・
え・・・まだ大分あるやん・・・
もうここから暫く写真ありません。
冷たい沢の水は枯れることもなく流れ、手は冷え、それでも急な岩肌が続きます。
落ちて危険という程のところはあまりなかったような気がしますが、それでも日が陰ってくると
岩の状態が見えづらくなり、フリクションが効く所なのかどうかの判断が付きにくくなる。
途中でヘッデン装着。ていうか今日下山するつもりだったのに、なんでまだ沢詰めてるんだ。

とりあえず、明日の仕事は午後からだし、今日は小屋まで着ければ良い。
こんなところでのビバークだけは避けたいし、
そもそもここから小屋までどれくらいあるのか定かでないのに今日の行動がここで終わったら
明日の仕事に間に合わない。なんとしてでも抜けなければ!

大体寒いし。

とかなり切羽詰ってきた所でまた踏跡に戻る。
そして遂に甲武信小屋のすぐ下のポンプ小屋に着いた!ああああ!着いたああああ!!
夕飯用の水をここで調達。明日の行動中の水分も。
ポンプ小屋
ようやく甲武信小屋に着く。この恰好でこの時間に訪ねていって、怒られないかと少しビビりながら小屋へ・・・・
小屋に着くと、普段小屋番をしているというお兄さんが1人と、
忙しい時にだけ来てくれるというバイトのおじさんが居た。
我々の恰好を見てかなりぎょっとされたが、少し会話していたらなんか不憫に思われたのか
きなこもちチョコとかスナック菓子とかをご馳走してくれたw
(ありがとうございました。)

食料の持ち合わせは多少あったのだけれど、なんか疲れてあまり動く気力が出ず
とりあえずカップラーメンを買わせて頂いて、お湯沸かしてとりあえず食べました。
ううう、沁みる。
この麺で少し何かしようという気が起こって、予備食だったアルファ米とお味噌汁を作って夕飯に。

そうこうしている内に消灯時間になったので慌てて小屋を出て幕営。
(ここまでずっと小屋を使わせて頂きました。なんというご厚意)
ていうかこの標高でタープとか初めてなんですけど!寒い。
とはいえ、風がよけられるだけでタープの内側と外側では大分体感温度が違う。
■10月29日(土)晴れ
1:30 起動
↓-撤収
3:00 甲武信小屋
↓-0:25
3:25 木賊山分岐
↓-1:30
4:55 徳ちゃん新道・近丸新道分岐
↓-1:30
6:25 西沢山荘
↓-0:35(装備解除など)
7:00 西沢渓谷バス停
寝坊は許されない。
起きなければという緊張感が凄すぎて、夜中だというのにシャキっと起きた。
というよりも、寒くてあんまり熟睡できなかったw 返って良かったのかも・・・
近丸新道と徳ちゃん新道の分岐。
ここに至るまでにソロの男性とすれ違ったのだが、ソロなのにハロウィンの
かぼちゃの提灯みたいなものをザックに付けて歩いていたwww
この写真で6:17とか。でも起きてから既に5時間も経過しているのよね
そして7:20の始バスに余裕で間に合った。ブーン。 
ファミチキmgmg
こうして怒涛の2.5日は終わった。

ぎりぎり、家に一旦帰るだけの余裕があったので一旦帰宅してシャワーを浴びてから出勤した訳だがいずれにしても間に合って良かった、寝坊しなくて良かった・・・
色々と課題も多かったが、今季の内にここまでこなした充実感もあった。
盛夏にあまり沢に行かれなかったのが残念だったけれど、
それなりに手応えのある沢で沢納めが出来たので、また来年に繋げられそうである。

因みに、こんな冬枯れた沢だったというのに顔が真っ赤に日焼けして大変だった。
赤みが引いたと思ったら今度は皮が剥けたw
来年の沢ではどれだけシミの元を作りに行くことになるんだろう・・・

ヤマレコはこちらからドゾ

2 件のコメント:

  1. 焼け石ですか~、、人間追い詰められると知恵が湧くもんですなぁ~ww。
    シュラフカバーのみだったんですか??コノ時期それは寒い。
    自分は寒がりなので、盛夏でもイスカの130xは持って行きますw。
    高巻きは、大きく巻きすぎない。などなど色々とありますが、
    寒い時期の遡行は水に入りたくありませんもんね。

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  2. 火で温めた石、すごい温かいですよw かなり長時間に渡って温度下がらないし。
    シュラフカバーだけってことはないですが(てかそれだったら凍死してたかもですw)
    マスタがNANGAの450STD?(ダウン450g)と、私がカモシカの新しいやつ(ダウン量はNANGAのよりは
    少ないけどFP値が高くて暖かいやつ)でした。
    でも、甲武信0度ぐらい、1晩目はそれよりは多少暖かいぐらいでしたよ。

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