2023/05/25

20230525_奥久慈トレイル50k (62km) DNS

GWが明けてようやく奥久慈の新コースのマップをきちんと確認してみたら距離も累積標高もとんでもないバージョンアップを遂げていた。累積標高が1000mも増えている。気付くのが遅すぎた、けれど今からでもきっと出来ることはあるはずだ。焦った私は故障しない程度に練習の計画を立てた。しかしその計画が始まって間もない5/12、帰宅ランの途中で転んで右膝を強く打ってしまった。骨に異常はないと医者に言われ、一週間くらいで治るかなと思っていたけれど痛みは落ち着かず、整骨院に行ったら治るまでもう少しかかりそうだけれどそろそろ走り始めたほうがいいとのこと、そうこうしている内にレースは4日後に迫った。4月まではそれなりに走っていたけれど5月はまだ40kmくらいしか走っていないので仮に痛みが残ったままで出走したとしても完走は難しいだろう。完走できないのが明白なのにスタートするということに意味があるのか、ないのか。無理して走って悪化するかというときっとそうではないような気はするけれど、スタート直後から痛む膝を庇って走ったらきっとまた転んでより酷い怪我をしてしまうような気もする。バランスを崩した時に咄嗟のリカバリーも難しいだろう。それでもこの伝説になるであろう新コース1発目、少しでもいいから走りたい気持ちもある。いろんな可能性を探って水曜朝の6kmほどのジョギングをして最後に出した答えはDNS、予約してあった宿にキャンセルの連絡を入れ、OSJに参加賞送付依頼のメールを送り、私の2023年奥久慈トレイルは終わった。

また右膝かよ、という気持ち。
なーにやってんだよ自分、という気持ち。
心のどこかでなんだかんだ完走できるだろうと思ってしまっていたのか、完走できたとしても無茶苦茶悪い成績を残しそうで怖かったのか複雑な気持ち。
でも矢張りこのレースは、やれるだけのことはやった、と思えるくらいでないと殺られてしまうので、今回そう思えていないのだからきっとダメだったんだろうなという気がする。最終案内のハガキに書かれたありきたりな言葉がこんなにも刺さったことはなかった。

「健康管理には十分ご注意いただき、当日は万全の体調でお越しください」

2023年マップ。マップの上の方のゾーンは「デビル5マイル」と呼ばれる厳しいコース。
20の細かなアップダウンがあるという。そもそも公式が「デビル」って言ってる・・・w
過去のマップ(これ何年のだろ?)

奥久慈を最後に走ったのは2017年、それから実に6年越しの一戦だった。ほかに一緒に出る人がいるかどうかとか、一人だったらどうやって現地までアクセスすればいいかとか、コースがどうなるか等なんの検討もせず見切り発車的にエントリーをしていた訳なのだけれど、それなりに熱い想いがあっての参加だったにもかかわらず準備不足すぎた。走れない理由も色々あったけれど、反省の意味も込めてここに文章として残しておきたいと思う。次はこんなことがないように。
  1. 1ヶ月前に旅行の計画があった。スケジュール管理不足。
    4月20~26日で台湾へ行っていた。台湾行きを決めたのが1月末くらいで、奥久慈にエントリーしたのが2月1日だったのだが、この旅行がこんなにレースに影響を及ぼすことになろうとはその時気付けていなかった。
    そもそも台湾は登山をしに行ったのではなく音楽フェスと観光が目的だったので、観光でハイキングしたり、道中10km程度のランニングはしたものの、レース1ヶ月前の1週間の運動量としては少なすぎた。
    また、現地でインフルエンザを貰ってきてしまい、帰国後も暫く走ることができなかった。今後難易度の高いレースに出走する場合は最後の1-2ヶ月の練習時間を絶対確保するように気を付けたい。また怪我や病気のリスクは最大限に避けて過ごすようにしたい。(とはいえ練習はするわけなので怪我のリスクはついて回る訳だけれども・・・)

  2. コース変更を甘く見ていた
    スタート/ゴール地点が竜神大橋に変更となったのはかなり前から認識していたが、正直以前のルートと半周かわったくらいのイメージでしかなく、具体的なコースマップを見たのはGW明けだった。
    50kと言いながら毎回57kmだったり60kmを超えたりしているのは知っていたが、公式に60kmを超えていると謳ってきたのは今回が初めてだったように思う。また累積標高は4200m→5200mにアップしているにもかかわらず制限時間は14時間→14時間半と30分しか増えていない。過去3回出走し、いずれも完走できているとはいえ、正直1000mも累積標高が増えていて、練習もうまくできていない状況では完走が難しいというのは自分がよくわかっていた。
    既知のレースでも、コース変更がある場合はできるだけ早い段階で確認すること。ルート研究やタイム表を作るタイミングもいつもより早めに、そして練習量や内容も早い段階できちんと考えること。

  3. マラソンの練習をしていたことによる弊害
    1月にフルとハーフ、3月にフルを入れていたこともあり、2022年のハセツネ以降ロードの練習を中心にしていたため、普段に比べて登山の頻度が低く登りが弱くなっているのをGWの南アの山行で実感していた。
    一応フルマラソンのタイムは2015年くらいに出した3時間53分から3時間45分まで縮めることができたものの、山に行かずにロード練をしていた割には伸び悩んだ。もっとマラソンのタイムが良くなるくらいの練習できていればまた話はかわってくるのだろうけれど、遅くとも3時間半を切るくらい、欲を言えば3時間20分くらいでないと練習がそのままトレランの強さには直結しない気がする。
    ロード練も勿論トレランのレースの練習にはなるけれど、累積標高を稼ぎながらロード練を並行してやるのが矢張り一番良いので、バランスを考えて練習する(遊びに行く)ことが大事。いつもなら特に意識しなくても山なんて毎週泊まりで行っている訳で、そのことが体作りに直結しているという実感が持てていなかったようにも思う。やはり定期的に山に行き続けること。

  4. 太りすぎ
    出社制限下の在宅勤務で一度増えた体重は半年かけて元に戻ったのだけれど、その後また増えた体重まで戻ってしまっていてそもそも体が重かった(それでもフルマラソンのPBを更新していたのは逆に我ながら凄まじいとは思うが、体重を戻してからマラソンに出ていたらもっと良いタイムが出せたのではないかと思うと悔やまれる)。
    元々胃のキャパシティがかなりある方なのだけれど、きついレースに向けたダイエットや一時的な減量などは必要。食べたいのか、痩せたいのか。痩せたいなら何故痩せたいのか。レースを完走したいのであればそこはきっちり自制すべき。
腸脛靭帯を患っていた期間も長かったので、同じ過ちを繰り返さないようにストレッチや筋膜リリースは以前よりは多少増やしていた(それでも足りていないとは思う)。それに昨年のハセツネで膝が痛まなかったので、ある程度メンテナンスしていれば腸脛は大丈夫そうだなと思っていたが、まさかの外傷と打ち身でこんなことになるとは。情けないけれどこれが現実。矢張り強く思うのは、当日のスタートラインに立てるということ自体がひとつの奇跡でもあり、セルフコントロールの賜物であり、スケジュール調整の成功であり、貴重であるということだ。練習がたとえ順調に進んでいたとしても、どれかひとつでも失敗すればスタートさえできない。4月上旬までのロード練に、下旬から登りのトレーニングとトレランで刺激が入れば結構良いところまで持っていけたのだろうけれど、まぁ今なら何とでもいえる。出走される方、どうか無事に事故なく現地に辿り着き、レースもどうか怪我なく、暑さに負けず、辛さと苦しさと最大限の筋疲労を楽しんできてください!

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