結構前から行きたいなと思ってはいたものの、アクセスの悪さから中々実行に移せなかった厳冬期の越百山。人と行こうとしても中々誘える相手もおらず、行くことになったところで大雪に見舞われて見送りになったりしていたが、三連休使えばソロでも行けるんじゃないかと計画してこの度ようやく辿り着くことができた。正直トレースさえあれば別に難易度がそこまで高い訳でもないだろうし、連休だから絶対に誰か入っているだろうと思っていたのだが、蓋を開けてみたら全然人がいなくて結局山頂に到達したのは私だけだった。
Day0
20:00 池袋から高速バス
24:40 松本着→ステビ
バスであれこれ食べてきたけど24時過ぎになんかサラダ的なやつとウィスキー飲んで就寝 |
Day1
6:32 松本から篠ノ井線
8:05 須原駅下車
↓ - 2:45
10:50 伊那川ダム
↓ - 2:55
13:45 上のコル
↓ - 0:20
14:05 おこじょ平
↓ - 2:10
16:15 幕営地(小屋より手前)
松本駅の朝は朝食が選べて良い。マックにしようか松屋にしようか迷ったけれど、お米食べたいなと思って松屋へ。朝定の特盛(米430g)を食べて移動中のデザートにシュークリームとコーヒーを買って電車へ。そして何故か一口だけ飲んだコーヒーをどこかへ置き忘れる・・・
これで380円はありがたすぎる(肉少ないけど) |
倉本、上松は利用したことがあるけれど、須原は初めての駅。 一応徒歩8分くらいのところにコンビニはあるみたいなので、ステビはできそうw |
駐車場に登山客のものと思われる車は3台あったけれど、空木方面の人のものもあるから、結局車を見ただけでは越百方面に何人入ったかは分からない。 |
下のコルのあたり |
絵がかわいい |
次第に雪が深くなってきた |
悪天で展望なくなる |
おじさんが右往左往した踏み跡がその先にすこしだけ続いていたので少し自分もその先を探ってはみたものの、もう時刻は16時半近いし雪が降って寒い。整地の時間を考えたら自分ももうここで一緒に張った方が無難だろう。まさか小屋のこんなすぐ手前で幕を張ることになろうとは想定していなかったなぁ。ノートレースならもっと標高の低いところで幕営になるはずだったし、トレースがあれば冬季小屋に着くだろうと思っていたので、今回は内張をつけた吹き流しのエスパースではなく、より軽量なクロスオーバードームにしてきたというのに、まさかの展開・・・。結局この夜はマイナス20度を下回った。。。寒かった。
ここにてタイムアップ |
金曜は午後に客先訪問の予定だったけど昼休みを利用してパワーガス買っておいて良かった ノーマルだったらこの気温ではどうにもならなかっただろうな・・・w |
7:45 出発
↓ - 0:35
8:20 越百小屋
↓ - 1:35
9:55 越百山山頂
↓ - 1:30
11:25 テント戻り
↓ - 0:50(腹ごしらえと撤収)
12:15 テント出発
↓ - 2:15
14:30 登山口到着
↓ - 2:45(残り4‐5kmのところで軽トラに拾われてワープ)
17:15 須原駅到着
雪が降り続けて不安な夜だった。3時くらいからトイレを我慢し続け6時過ぎ起床。今日どんな予定ですかとおじさんに尋ねると、今日早目に帰らないといけないのでもう降りますとのこと。兵庫からきているというその方はそのままテントを畳んで下山とのことだった。明日未明に降雪の予報が出ているしそれがどれ程の降雪量かもわからない。彼のトレースが残っている内に自分も少しでも標高を下げておきたいけれど当然山頂も気になる。葛藤の末、とりあえずアタックしてみることにした。足元はアイゼンとスノーシューで迷ったが、雪が割と締まっている気がしたのでアイゼン一択にした。山頂近くではアイゼンに履き替えたという記録を読んでいたのでアイゼンを持たないという選択肢はないし、両方持つのも重い。敢えてスノーシューは持たずに出発した(持てば良かった)。
さらさら雪でいくら掘っても固い雪が出てこず、過去最低の整地・・・ |
美しい朝の景色と青空 |
ようやく小屋に到着 |
ここまでくれば越百の頂は射程圏内だ。とはいえ、なんせスノーシューがないのでここまでくる間にも既にちょっと雪で苦戦している。標高差や距離では計算しきれないブラックホールに吸われるかもしれないし、山頂まで行けたとしても日が高くなれば雪が緩んで復路で踏み抜きに泣くかもしれない。どこで線を引くか?ひとまず「テントに戻ってテントを畳んで標高を下げて一日を終えるためにはテントに戻るリミットが12時」と決めてビクビクしながら再スタートを切ることにした。結果的にはちょっとビビりすぎたw
樹林帯を抜けた白い尾根に辿り着くまで、暫く樹林帯を進む。この区間がかなり深かった。地形的にはまぁ所謂「顕著な尾根」だし視界も良好だったので、ルートファインディングには然程苦労しなかったけれど、どこを踏んだら踏み抜くか踏み抜かないかの見極めには慎重になった。何せピッケルだけしか持たずにストックを置いてきていたので、万が一激しく踏み抜くと脱出に何十分もかかるだろうと思ったからだ。兎に角ツリーホールに入らないよう、そして人か獣が通っているであろう木の隙間を狙って進んでいく。
さぁ、どこを歩くかは自分次第 |
やったねコスモ! |
今回、南駒ケ岳まで行ってラウンドするのはどうかな?と検討してみたものの、南駒からの下りがきつそうだったので、行くとして仙涯嶺までのピストンだろうなと思っていた。そこまでならば地形図で見る限り緩やかだ(夏場歩いたことはあるけれどルートがどんな感じだったか記憶はなかった)。でも実際は越百の山頂に着けただけで結構満足してしまって、それ以上を求めたらなんだか罰が当たるような気がしたのですんなりと引き返した。あとで考えると、それこそ「この状況で行かずして何時行くの?」という気がしないでもないが、その時そう感じてそう判断したのだからきっとこれで良かったのだと思う。
仙涯嶺方面、ここもノートレースを歩けるコンディションがワンシーズンに何度あるのかと考えたらすごく貴重なタイミングだったのかもしれないけれど |
ちょっとした植生を避けたり沈みそうなポイントを外したりしたのを、踏み跡を眺めながら思い出す瞬間は泣きそうになる。 |
復路、やはり往路よりも沈む。とはいえ心配していたほどではなく一安心 |
たまに踏み抜いて腿まで |
テントに戻って撤収して降り始めたら、普通に2時間ちょっとで下山してしまい拍子抜けした。しかも舗装路を歩いていたらあと5kmくらいのところで地元の軽トラに拾っていただき荷台に揺られて須原駅まで幸せなワープ。早目に下山しても終電は間に合わないし、またステビして下諏訪で温泉巡りでもして帰ろうかなと思っていたけれど、ワープのお陰でぴったり終電に間に合ってしまったのでそのまま温泉にも入らずご飯も食べず日曜のうちに自宅まで帰宅してしまった。3連休で1日残すのは悔しい気もしたが、これも何か意味のある事だろう。予備日という気持ちの余裕があったからこそ山頂を目指せたのだろうと思うし、もし予備日がなかったらおじさんと一緒に下山してしまっていたかもしれない。
なんかとりあえずブログ残しておこうって思う程度には印象に残る山行だった。行けて良かった。
なんかとりあえずブログ残しておこうって思う程度には印象に残る山行だった。行けて良かった。