その名を「まるい」と言う。
レバ刺しが、それはもう死ぬほど美味しかった店。
この店でレバ刺し以外の何を食べ、何を話したか、殆ど記憶に残らなかった。
けれど「まるい」というお店の名前は、別にどこにメモを残したわけでもないのに
9年にわたって記憶から消えることはなかったんだ。
9年ほど前というと、私はまだ大学卒業したばかりで、
ジャズのライブハウスでバーテンをして暮らしていました。
当時アフロをかぶってバンドをしていた10歳くらい年上のファンキーなお兄様方に
連れられ、錦糸町からタクシーで向かったこの店で、
神々しいほどのレバ刺しに出会ってしまったんだ。
今回、たまたま職場の女子どもとレバ刺しの話になったので、
ついに私は長年の、特に意味も無い封印を解いて、
「まるい」の名前を口にした。
「まるいなら、行きたいな、レバ刺しの会」
私は当時まだ若かったし、口にした時、時期尚早だ、と無意識的に感じたのだと思う。
それから今まで、なんとなく敬遠していた。
まだあのレバ刺しに相応しい人間になってないって思ったから。
私は新しい味に出会うことが凄く好きなのだけれど、
焦ってもいけないし、背伸びでもいけないし、
その時の自分の財力や味覚のおいつくものでなければいけないと思っている。
だからこそ、今だと思ったんだ。
別にこの店は高くない。
寧ろ、なんでこの値段でやれるのだろうと疑問に思うほど安い。
正直、おかしい。
だから今回追いついたと思えたのは、完全に私の「味覚」のほう。
もしこの記事を読んで、行きたいと思う人が居たら、
中途半端な気持ちではなく、本気で、向き合って欲しいと心から思うんだ。
もうね、事前に瞑想とかしちゃうくらいで丁度いいよ。
ほんとに。
一応皆様のコメントはこんな感じです。
http://gourmet.livedoor.com/restaurant/18049/
http://r.tabelog.com/tokyo/A1312/A131203/13002960/
17:30開店。
に対し、16:50に並んだのに、既に列が。。。
でも、前はこんなもんじゃなかった、、、2時間待ちとかだったよ、
とオジサマ方に言われながら、17:15頃入店。
早速オーダーを入れる。
まずお通しからこれです。
小さいけど、たれ無し、ワサビなんだよ。もういきなり期待させるじゃないか。
前来た時は開店と同時に入ったわけではなかったので、もの凄く待たされたけど、
今回は、もう、えらいいい具合に次が出てくるもんで。
(なんせ、家族ぐるみでやってるような感じなので、
従業員少なすぎて店まわってないんですよ、それがまたいい感じなんですけどね)
きたよ!!
指のサイズと比べてみてください、小皿のサイズと比べてみてください、
コルクのサイズと比べてみてください!!!!
あああああああ!
目の前にこの神々しいレバ刺しが現れた時、
嗚呼、私のかつての目に狂いは無かった、という確信と、
友達にデカイ声で「まるいは美味い!」と豪語したものの、
今食べたら実際どうなのかな、という不安が一気に吹き飛んだ
晴れ晴れしい気持ちとで、胸がいっぱいになりましたよ。
ムネアツです。
湧き上がる歓声。
4方向から、箸で、レバーをお迎えに上がります。
いざ。
まずは何もつけずに。
もう、言葉はいりません。
ただ、口の中にはレバーの豊かな甘みが広がっていきます。
レバーと私。感無量でした。
しばらくビールなど飲まずにレバーだけを味わいました。
そして、テッパンですが、胡麻油と塩で頂きます。
塩も、なにやらこだわりのありそうな粗塩でした(詳細は不明)。
うわあああああああ!!!
ニタニタ気味の悪い笑いが出てきて、顔がゆるんで仕方ない!!
レバーは子と親があって、子のほうがコリコリと歯ごたえがあります。
親の方がクセが強いのかな?とも思いましたが、
子も親もどちらもクセがなく本当に食べやすくて美味しい。
生臭さがない!
元々レバ刺しが好きな人には、
これまでのレバ刺しは何だったのかと考えさせられる品。
レバ刺し食べられない人にとっては、
食べられる唯一のレバ刺しになるかもしれない品。
黙々と食らいます。
レバ刺しだけでお腹いっぱいになってきます。
レバ刺し一切れで口の中が溢れるなんて、ほかでは考えられないです。
そうこういってる内に、軟骨のホイル蒸し?みたいのが登場しましたが
あまりにフォトジェニックじゃなさすぎて地味だったんで写真は撮らず。
で、タン刺し登場。
溶けますw
でも正直、私的にはレバ刺しメインだったので、ここからはもうオプション的な扱い
(すいません)。
ていうか、またもレバ刺ししか記憶に残らないんでは・・・
という食べ方をしてしまってます。
完全に負けです・・・
次は馬ステーキ。100gから選べます。とりあえず100gで。
甘めのタレで頂きます。
なんか、馬なのかもうよくわからん。
殆ど牛の味です。臭みとかゼロ。
ていうか普通の馬を食べたことがないんじゃないかという気がして、
比較対象がありません。
柔らかくて、もう、とろけまくり。
写真はここにて終了。
お隣席だったオジサマ集団に分けてもらったシロも超絶美味で臭くなく、
(しかも一皿が凄い量w)
最後に食べたモツ煮がーーーーーーもうーーーー
この世のモノとは思えないダシの旨み(涙)。
旨味の詰まった脂の膜が汁の表面を覆い、暫く経ってもアツアツです。
仔牛のサンドイッチ という〆のメニューがあり、これは
時間がかかるものなので、最初に頼んでおきましたが、
なんと頼んでいたのを忘れ、出てきてしまいました・・・
請求はされてませんでしたが・・・ショック・・・
結局また次も行かなければならないじゃないか!!
でもきっと、次も最初にレバ刺しを食べてしまって、
印象はそれだけになってしまって、
また何か食べ忘れて、、、(無限ループ)
神様まるい様。
まわしものではありませんが、これ食べたら多分皆まるい教徒になりますよ。
最後になりましたが、女子会ってタイトル付けたのにこんな記事ですいません。
■shop data
もつ焼き まるい
東京都墨田区業平3-1-1
03-3624-0205
定休日:日曜日
営業時間:17:30-22:00
最寄駅:東京メトロ半蔵門線 押上駅
四つ目通りを錦糸町方面へ、業平3・4、横川4の信号を右折。
Cico Martの斜め前