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2015/04/29

20150429_白馬鑓温泉BC

3月半ばにテレマークスキーを一式レンタルして1泊2日の講習会に参加したのだが、そこから1ヶ月以上かけて自分の装備を一式買い揃え、ついにテレマークスキーを始めた(ここに至るまでの経緯は長くなるので今回は端折らせてください)。とはいえシーズンオフも間近だし、ビーコンなんかが揃っていないので、今シーズンはゲレンデで1回くらい練習できればいいかななんて思っていた。

しかし講習会の時に知り合いになったI女史から27日の朝に突然バックカントリーのお誘いを受ける。不安要素はあるにせよ、こんな機会なかなかあるものじゃない。結局28日夜に合流して車で白馬に移動、29日にはテレマーク3日目にしてまさかのBCとなった。I女史と、師匠のE氏、そして私の3人が今回のメンバー。

スキーで山を登る時にスキーの裏面に貼るシール(クライミングスキン)とビーコン類はE氏が一式貸してくれて、前日夜に簡単なレクチャーをしていただく。そして翌朝、I女史独自の好天祈願ジンクスとして、にんじゃりばんばんをかけながら駐車場へ。歌詞も何もお天気とは関係ないけども。(尚、以下のマップは別の方のGPSログを見ながら手で描いたものなので、まったく正確ではありません)
はじめは林道歩き。7時半頃出発
この辺り、例年はこの時期藪が出ていて歩きづらいのだそう。今年は雪が残っていて歩き易い 
小日向のコルに向かう
ここを上がってきた。割と急斜面でもシールでなんとか登れる
コルまであとすこし
コルにでたら一旦シールを剥がして少し滑る。
だらだらと滑っているだけなのに脚がガクガクにw 疲労困憊
からの登り返し。直登大好きI女史w
今回は私が初心者ということもあり、白馬鑓の山頂は踏まずに温泉でのんびりすることに。聞いたことはあったけれど来たことのなかった天空の天然温泉。ちょっと熱すぎるので雪をスコップでバンバン落としてうめてから入る。湯船の脇にツェルトを簡単に張って水着に着替える。温泉到着は11:00すぎ。
大展望!
本当に今回はお二人にお世話になりっぱなし。お昼はジンギスカン・・・ひとり1袋ぺろりと平らげました。至福のとき。ここで2時間半ものんびりしてしまった。
のぼせそうになりながら・・・
おいしゅうございました
くつろいでいるようでいて緊張の抜けない私。。。登りはまだいいとして、問題は滑走のほう。ご飯が終わったらここから滑って下山しなければならないのだから気が気じゃない。本当に大丈夫なのだろうか、そもそも自分の板とブーツで滑るのは今回が初めてなのだし勝手がよくわからない。しかし泣いても笑ってもどうにかして下山するしかないので腹をくくって、いざ。
温泉から離脱。手前が温泉。
ザラメ雪のコンディションに救われる
レンズ曇ってる・・・ 雨が降るとこうやって縦に溝が入るんだとか。
このまま硬くなるとかなり滑りづらいらしいが、この日は雪も柔らかかったので問題なく滑ることができた。
お天気最高!
緩斜面でなんとかテレマークターンをする私
行きと同様、コルの手前とコルの後でシールを貼ったり剥がしたりする。このひと手間(というのか)、晴れているからいいものの、吹雪いていたりしたら結構しんどいんではないかと容易に想像がつく・・・
私のセッティング。
板:Backland Aspect 164 / Atomic
ブーツ:T race 25.0 / Scarpa
バインディング:Switchback (men's) / Voile
ストック:CP3 / Locus Gear (ハイク用を転用)
足周りとしては初心者セッティングとは言い難いけれど、選んだ理由はこんな感じ(買った順)。
  • ブーツ:ScarpaのTシリーズの最上位モデルなのに他のモデルよりも安くなっていた / 冬の登山靴がScarpaなので、足型が合うだろうと思った
  • バインディング:硬いブーツを選んだ時点でツアーモード無しはあり得ないだろうという結論 / Targa Ascentは雪が詰まって固まるなどのレビューが多かったのでやめた(実際はどうか知らない)/// 因みに全体的にツアーモード付きは重量が重くなるが、これはかなり軽量(1362g / ペア)で、ツアーモード無しのものより軽かったりする。
  • 板:軽量である(1322g / 1枚) / センター幅85cmであり細すぎず太すぎない / 信頼のブランド(歴史が長い)
ブーツに関しては賛否両論あるようで、初心者はスピードを出すわけでもないのでT2あたりを使ったほうが良いらしい。ただ、T raceはかなり硬いため、アルペンで滑ろうとしたときは安定感がある。まぁいずれにしても新しいジャンルに首を突っ込んであれこれ調べ上げないとひとつも意味がわからない感じが久々すぎて、知恵熱出るかと思った。

あとはビーコン、プローブ、ちゃんとしたショベル、シール、スキー用ストック。しめて一体幾らになるのやら、来シーズンに向けてまだまだ買い物は続く・・・

※写真はE氏撮影のものも掲載させていただきました。ありがとうございます!

2014/05/05

20140503-05_チョキ-八幡尾根-金峰山-大日岩-小川山(3日目)

翌日はどうにか5時半過ぎに起きることができたため、7時前に出発。昨日ここが八丁平だろうと思って見ていた道標は、どうやら八丁平の道標ではなかったらしく・・・
八丁平だと思い込んでいたところ
こちらが正しい八丁平

もう少し進むと本当の八丁平の道標が現れた。とはいえ、実際の八丁平よりも手前の方が余程平らだったのだけれども。テープもトレースもある道をとことこ歩いていくが、割と危なっかしく切れ落ちたトレイルもあるため慎重にいく。お天気は下り坂。
猛々しい岩場がガスの中にうかぶ
北上しているからなのか、雪も次第に深くなり、踏み抜いた時のダメージは昨日や一昨日よりも大きい。。。小川山に到達したあと、本当はそのまま更に北上してあちばけダムの方まで尾根を下ろうとしていた。標高を下げて行けばそれなりに雪もなくなっていくのだろう、しかし一番雪の深い場所がおそらく一番地図読みが厄介なような気がしていた。ハタクボ頭へ下ろうとすると尾根の取り付きの等高線がぼんやりしていて難しそうなのだ。とりあえず山頂までいってから考えよう・・・
雪が深くなってきた
山頂が近づいてくると物凄いシャクナゲの藪だった。破線といえども一応登山道なのにこの藪の濃さは一体・・・。藪を潜り抜け、掻き分け、ようやく辿り着いた小さな頂上標。6畳1間あるかないかぐらいの小さな山頂で、辺り一帯はシャクナゲに囲まれている。
シャクナゲをかき分けながらテープを辿るとひょっこり山頂に飛び出す。別に頂になってないけどここが山頂なのか・・・
説明を追加
一度は北の尾根の様子を見に行ってみることに。藪が濃いのは山頂付近のごく僅かなエリアだけであり、そこを抜ければシャクナゲはもうほとんど無くて、もしかしたらこのまま元の計画通りのルートを踏破できるのではないか?という淡い期待が出てきた。とその時、ズボッと脚が股下くらいまで埋まってしまった。

これは・・・

この調子が暫く続いたりでもしたらとてもじゃないが明日下山できないのではないかという一抹の不安がよぎった。雪から脚を引き抜いて、その特徴の少ない尾根を眺めてからGPSを見ると、歩くべき尾根よりも少し西の別の尾根に乗りかかっていることに気が付いた。これは面倒臭そうである。なんだか自分の力量を超えた読図力が必要そうな気がする。iPhoneのGPSが死んだら多分終わりだ・・・(そしてその時、充電用ケーブルがApple純正品ではないことを示すエラーが表示されており、時折充電ができなくなるという現象が起き始めていた・・・)

シュラフのスペックを落としたことで夜よく眠れず、私自身が意外と今回疲れている上、スマホの充電エラー現象。それに今回はこれまでになく物を必要以上に落としまくっている。夏の登山靴にウールではない化繊靴下(しかも焚火で穴が空いた)+ゴアソックスだったが既に化繊靴下は濡れていて、その状態で踏み抜きを繰り返した足先は、とても冷たくなってしまっていた。テントのフライシートは持ってくるのを忘れてしまったから夜間に強い雨が降り出したらその雨をしのぐ術が無い。色々とフラグが立ちすぎていたので、ここは潔く諦めて下山することにした。目指すは廻り目平。
しかしここはクライミングで有名な小川山エリア。多少予想はしていたものの、想像以上に岩場が連続して現れた。アルミのハシゴがかかっていたり、トレイルの脇が綺麗に切れ落ちていてそれなりの高度感があったり。いやこれ意外とハタクボ頭に抜ける道の方が安全だったんじゃないか?などと思ったりなどしつつ。しかし景色は最高に良い。クールな岩場が遠方にいくつもいくつも連なっているのがよく見える。奇岩を乗り越えたり巻いたりしながら、アトラクションを楽しむように下っていく。これは登りで使ったらかなり辛いルートだろうなぁ・・・
振り返るとぽこぽこした岩のライン。なんだろうあれ?

シャクナゲのトンネルをくぐったりしながら漫然とトレースを辿っていたら、あれこんなトラバースするところあったっけ?となり、案の定トレースが間違って崖に突っ込んでいたりして引き返したりなどしつつ下る。
唐沢の滝を上から眺めてみたり。
もっと近くまで行けるルートもあったが、小雨が降り始めていたため近付く気力はなかった
そして展望台からは小川山のルートが一望できる。格好いい。


ここが展望台。

平気で梯子かかっていたりする・・・
ちょこちょこ戻ったりしながらもCTくらい下るとボルダリングの人のテントの鮮やかな色が見えてきた。予定より1日半ほども短くなってしまった山行だったけれども、欲は出すまい。1回の山行で1ヶ所でも、行きたかったルートを歩けたんだから良しとしよう。ハタクボ頭のルートはまた次にでも。

金峰山荘のお風呂に入ってから川端下(かわはけ)バス停まで1時間ほど歩くも、なんとバス停の位置がわからずうろついているうちにバスに追い抜かれてしまった。仕方なく秋川中央バス停まで更に歩き、結局全部で2時間半ほど歩かされてしまった。とはいえその道すがら、あちばけダムの向こうにハタクボ頭の尾根を観察することができたので、次回の参考としたい。遠くから見た感じでは、ダムよりも西の方へ下る尾根を使った方がよさそうだ。 否、次回このルートをやるとしたらやっぱり登りでやろう。くだりは間違ったときが怖いし。
この店、左側に見えているオレンジの店・・・ファミリーマートやまなかっていうw ファミマではないのだけれどもw
ひとりで破線や無線のルートを歩くことに慣れてはいないという緊張。30mロープとハーネスは持参したものの、懸垂下降した後に万が一上り返す羽目になったら正直ひとりでのぼり返しなんて無理なんじゃないかという不安。如何せん登った先が金峰山だから楽なわけがないという確信。そんな中で攻めた無線八幡尾根だったけれど、なんだかんだいってこれまで破線無線をたくさん歩いてきて「人がちょっとは入っているところ」「人がまったく歩いていないところ」の違いとか、例え藪が酷くて視界が見えなくとも道がどうついているかというような勘はうっすらついていたし、今となってはiPhoneのGPSという心強いパートナーがいるお陰もあったので、どうにか踏破することができた。

他の人の記録では、藪で心が折れそうになるとあったが、私はもっと酷い藪を経験していたので、心が折れそうにはならなかった。でもこれは人それぞれだし藪経験の多さにも拠るだろうから、安易に立ち入らない方が良いような気もする。しかし、かき分け、かき分け、参考程度につけられているテープが暫く現れなくて不安になりながらそれでも藪を漕いでいるといつの間にか少しずつ藪が薄れて突然握った細い木の幹にテープが巻かれていたりなんかして、おおっ!と声をあげながら進む感じ。 これだから藪は楽しい。

あんまり藪が深すぎる上にぼやけた地形だったりすると地図読みどころではなくてGPSに頼り切った山行になってしまう気がするので一概に藪に行くべし藪を漕ぐべしとは言えないのだけれど、地形がダイナミックな場所のハードな藪漕ぎというのが理想ではある。

一人で長くラッセルができる、という能力に似て非なる、一人で長く藪を漕げるという能力。すてきだ。また、先へ進みたいと思わせてくれるような力強い藪と対峙したい。ひたすらに。
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2014/05/04

20140503-05_チョキ-八幡尾根-金峰山-大日岩-小川山(2日目)

翌朝も晴れ。太陽の光が樹林に阻まれてテントに光が注がれず、ついつい長いこと眠ってしまった・・・出発は8時半過ぎ。幕営地点は丁度雪の有無の境界のあたりだったのだが、そのすぐ先からは残雪だった。踏み抜き地獄というほどではないにしても、忘れた頃にズボッとはまるので疲れる。
なんだかもう変わり映えのない藪の写真ばかり・・・。八幡山から先は藪がちであった。初日の藪漕ぎで既に腕が筋肉痛になりかけているというのにまた今日も藪漕ぎ。腕がだるい。(好き好んでやっているのだけれども。)
何が撮りたかったのだろう
テープはたまにあるのだけれど、欲しいとこにはテープがなくて、要らないところにテープがあったりする。その隙間を埋めてくれるのが境界見出標の赤い看板。ここ県境だからね。ありがたい。
出発して20分ちょっと経過した頃、シャクナゲの藪をぬけ小山に到達するとひょっこり祠のようなものが現れた。中を覗くことはしなかったけれど、どうやら中には水晶が祀られていたらしい。そもそもこのエリアは水晶が取れるらしいと聞いて興味を持ったのだけれど、結局今回の山行では一度も水晶なんて見かけなかったな。残念。
尾根をあがってくるとこのように祠を後ろから発見する感じに。
明らかにこのルートで合ってますよ、という印であるにも関わらず、この先のルートもよく見えないので不安になる。なるべく遠くを見る。近くに気を取られているとルートは見えづらいのだが、引いてみると見えてくるものがある。冷静に冷静に行くべき方向を見据えて、木々の重なりの薄いところを見分けてゆく。時に薄目になったりしながら、勿論GPSにも頼りながら・・・
木の根のオブジェ?やたらと綺麗に土がとれている。木が倒れてから大分経つのだろう
藪漕ぎの合間にたまに現れる岩場に乗り上げると、まるでご褒美のようにちょっとずつちょっとずつ小出しに素晴らしい景色を見せてくれるこの尾根よ。なんという飴と鞭。
遠くに何某かのアルプス(ではなく八ヶ岳のよう)
そしてまた藪。
天気が悪くてガスっていたら多分この昂ぶる感じは味わえないだろう。遠くからでもよくわかる五丈岩の特徴的な形が、サイズを違えて何度も何度も目に飛び込んでくる。
藪漕いで岩にのぼって視界が開けて五丈岩。
また藪漕いで岩にのぼって視界が開けて五丈岩(ちょっと大きい)!
またまた藪漕いで岩にのぼって視界が開けて五丈岩(さらに大きい)!!
この繰り返しがたまらない。年齢がバレるけれど、ゲームウォッチのドット感で遠方のものが次第に大きく表現される感じに似ている。経過がなくズン、ズズン、ズズズンと大きくなってくるのだ。いちいち「おおーっ!」と声をあげてしまう。単に目指す山が近付いてくるのとはまたちょっと違う興奮があった。
ずん!
左手には遠くの山々が。そして後ろでは富士山が見守ってくれている。
遠くの山(八ヶ岳のよう)
富士山どーん(見えづらい)
そして岩場。右へ回ったり、左へまわったり、上に乗ったりしながら進んでいく。
歩いてきた道を振り返る。アドレナリンの出る音というべきか・・・耳とも喉ともつかない頭の中央のあたりからグビグビグビというくぐもった音がしてくる。涙がこみあげるのとか、体がゾクゾクするのとか、そういうのととても似た感じでその音が私のもとにやってくる。たまらない。良い山行の証拠。
岩場というか、大きな岩がゴロゴロ積み重なって安定したところに到達。ここを越えれば稜線か?と思ったらまだだった。しかも途中でカメラを落とし、ザックを置いて引き返した・・・。見つかってよかった、ということでザックを遠くからパチリ(写真中央少し下あたりに転がっている青いのがザック)。この距離からだと、最後がなんだかガレ場に見えて不安になるけれど、この尾根の記録はたくさん残っている筈だし(あんまり見てこなかったけれど)、きっと問題なく登れるはず。
五丈岩が近付いてきた!
近づいてみたら矢張りなんてことはない大きな岩が積み重なっただけのエリア。小さく見えていた五丈岩や登山客の姿がどんどん大きくなって、いざ稜線に出るとなるともうちょっと泣きそうになった。よくここまで来たもんだなぁ。
因みに見積り3時間に対して、案の定と言うべきか4時間ほどかかった。初日のサングラス紛失に続き、チェーンスパイクやらカメラやら落としては引き返していたのが原因か(全て見つかったのでよかった・・・)。
歩いた道を稜線から振り返る
しかし私が歩いた八幡尾根は一体なんだったのか・・・登山道が賑わうさまに戸惑いながら五丈岩を見上げる。到達地は同じなのにこちとら疲労困憊、かたやのんびりとトレイルを楽しんでいる登山客。このギャップを感じるたびに、山って不思議なところだな、少しでもアプローチが変わると、もう全然違う山だもんな、と思わずにはいられない。「どの山に行くの?」と尋ねられる違和感はここにある。どの山に行くかはさして問題じゃない。どのルートでどこに抜けるのかが問題であって、その辿るルートにこそ意味がある。だからこそ山は面白い。
で、山としては、金峰山に行ったということになるんでしょうかね。じゃあ大弛峠から登っても金峰山は金峰山かというと全然意味が違うよね。自己満足以外の何物でもないけれども。
因みに前回はこのルートで金峰山に登りました。これも面白かったなぁ。
メジャールートはハイウェイ。整備された登山道の威力を思い知る。快適かつ雰囲気の良いトレイルをずんずん行く。


大日岩に到着すると、八丁平まで40分、大日小屋まで20分との道標と手元の地図とを見比べて唸る。山と高原地図の表記と大分違う気がする。大日小屋経由で八丁平に向かってもタイムロスはほとんど無いと踏んでいたけれど、道標の表記が正しければ、大日小屋をピストンして大日岩から八丁平を目指した方が早いことになる。
大日岩のあたりでロープをごにょごにょしていた方から声を掛けられ、かくかくしかじか伝えたところ、八幡尾根行ってみたいと話していた矢先だったとのことで話が弾んだ。ちなみにその方のブログはこちら
話によると、どうやら大日小屋をピストンして八丁平に行った方が早いみたいだったので、荷物をその場にデポして小屋付近まで下り、水を汲んで再び大日岩へ。八丁平までのルートは一旦岩を登って乗り越えてから下るとのことだった。岩には赤のペンキマークがあってルートは明瞭。
大日岩の上部


しかしペンキマークに従って一旦岩場を抜けると、一体そのあとどこをどう辿ればよいやらさっぱりわからないし、またシャクナゲの藪だし、踏み跡があるけれどあちこち歩き回っているし、そもそもその踏み跡の人が一体どこを目指して歩いていくのかもよくわからないのでむやみに辿る気にもなれない。明らかに尾根から外れているし、一旦尾根上の岩場に乗り上げようと木を掴んでゴリゴリと這い上がろうとしたが、途中でやめた。破線レベルでこんなに激しいルート取りはあり得ないだろう。降りてきてGPSを見ると岩場の左ではなく右側に道がついているように見えるけれど自分は逆側にいるよなぁ。これは一体・・・。
携帯の電波(au)が通じていたので、その場で地形図に示されたルートの信憑性を確かめるべくググることにした。すると「地形図のルートは間違っている、実際は岩場の左側に踏み跡がある」との記述を見つけた。ならば矢張りこの長く続く岩場は大きく大きく左側に巻き続ければ良いのだな・・・?

方向性が見えたところで、大きく大きく巻き始めると、ところどころ銀色のテープが巻かれていた。テープはかなり気まぐれでかなりまばらだったけれど、少しだけ役に立った。思ったより過激な破線だったけれど、小一時間ほどで八丁平手前に到着。八丁平まで行くよりこの辺の方が雰囲気が良いなぁということでこの辺りで幕営。
また木の根のオブジェ。
3日目へつづく