2011/08/26

20110820-25_北アルプス縦走5泊6日(後編)

前編はこちらからドゾ

■2011/8/24(水)晴れ!!!
5:50 三俣山荘
↓ - 0:25 
6:15 黒部源流標
↓ - 1:50
8:05 祖父岳分岐
↓ - 0:45
8:50 雲ノ平山荘
↓ - 0:45(ごはん休憩等) 
9:35 雲ノ平山荘出発
↓ - 0:30
10:05 アラスカ庭園
↓ - 0:25(体勢立て直し・・・あれこれ乾かし仕様へ)
10:30 アラスカ庭園出発
↓ - 1:45
12:15 薬師沢小屋
↓ - 0:30(またごはん休憩)
12:45 薬師沢小屋出発
↓ - 2:30
15:15 太郎平小屋
↓ - 0:40(小屋でバス時間チェックなど込)
15:55 薬師峠キャンプ場

ようやく晴れました。なんというドSっぷり・・・
昨日酒を酌み交わした仲間達のテント
ようやく今日は歩ける。
出来るだけ歩こう。
というか、ここまで晴れると、最早翌日また雨に戻る予報が信じられないくらいだ。
槍の肩に居ても穂先が見えなかったというのに、ここまで離れてようやくお目にかかれるとは
何とも皮肉なもので。美しい稜線がくっきりはっきり見渡せる最高の朝!
晴れ渡る空を眺めつつ喜び勇んで進むと、割とすぐにかなりいかつい渡渉が登場。
しかもこれはひょっとして、降り続く雨で増水しているんでは・・・と躊躇するも、
まったく靴下を濡らすこともなくクリア。
この後すれ違ったパーティーの話によると、どうやらここをすんなり通過できるのはラッキーらしい。
増水が酷いと、靴下まで濡らして渡るしかなくなるんだとか。
水量のある沢なので、渡るのちょっとビクビクしましたが、結果オーライでした。

この沢を越えると、少し急な登りと藪があります。
地味にしんどい。昨日下手に朝早く起きて行動して、ここまで突っ込まなくて良かったなと。
藪ぽい所を越えると平地。
離れても離れても槍の穂先がよく見える。
兎に角夢のよう。
ガスで何も見えなかったけれど、こんな深いところまで歩いて来てたんだなぁとしみじみ。
荒涼とした、岩のごろごろしたエリアを進む。ガスっていたら怖いかも?
地図読みの本で例題に使われている祖父岳。
地形図からイメージした通り、特徴的な形をしている。
時間なくて登れず。
かの雲ノ平ですよ。良い天気の日にここに到着できて本当に良かった
小屋はとっても綺麗。建て直したばかりのようです。
お手洗いは中にあるので、一旦靴を脱いで上がります。
雲ノ平小屋を後にすると、ここからしばらく平らなところを歩いた後は一旦沢まで下りる。
平らではあるが・・・いやしかし木道あるとはいえ木々がせり出していて歩きづらい・・・
この下りはかなりキツイ!膝にきます。
しかしここを登るのはもっとツライと思う。いくつかのパーティーとすれ違いました。
ここが雲ノ平への最短ルートだとか。それにしても、なぁ。
急坂、そしてかなり段差のある道をひたすら下ります。
ここ数日の雨のせいで、ここもちょっとした沢状態に・・・
ようやく沢に着くとこんな道標が。
高天原温泉行きたかったですが、雨でルート変更を余儀なくされ、今回は断念しました。
またいつかそのうちに!
目と鼻の先、、、というか、この写真の右上の辺りが丁度薬師沢小屋なのですが、
沢の増水で岩の向こう側へ行かれない・・・
というわけで、一旦この梯子を登って、橋を渡って、そして更に橋を渡って沢向こうへ渡ります。

平水時はここを行け、と。全然行かれませんねw
ようやく薬師沢小屋到着。ここからまた登りです。
小屋の前でビールが冷えています!
ビールを冷やすための水が壁から出ているので、これを水場として利用させて頂きます。
さて登りです。というか、こんなに天気がよくて展望が良さそうだというのにこの木々の繁り方やめて欲しい・・・
2010エアリアには、増水時注意みたいなことが書かれているのだが
歩いた感じだと、特に増水したからといって流されるようなヤワな橋はひとつもなかった。
掛け替えたのだろうか?
足取りも軽く~♫
太郎平小屋到着!
いやー、ここでビール飲んでいる人の多かったこと多かったことw
テン場はこの更に少し先にあります。
ここの小屋で折立のバスの出発時刻などの情報が手に入れられます。
ここでは生ビールも飲める!

テントの受付は、テン場近くに専用の受付があるとのことで、小屋では特に受付はせず。
テン場へ着くと小さな詰所のようなところにお兄さんが1人。
なんとここで缶ビールが買えます。至れり尽くせりですな。
わざわざ小屋まで行かなくても良いw (まぁ飲みませんでしたが)
手書きの携帯電波MAP。ここに書かれている通り、ドコモは小屋までの道の途中の
ケルンのあたりでかろうじて電波が入りました。機種にも拠ると思いますが。
てなわけでご飯タイム。雨が降ってないってこんなに素晴らしい!
ちょっと寒かったけど、そんなことは気にせず雨が降っていない状況を謳歌。
夕焼けも初めてなわけよ。
同情してくださいw
太郎平小屋からテン場までの道はかなり綺麗に作られています
しかしこんな夕焼け見せられた後で、明日が雨だなんて本当なのか?
■2011/8/25(木)また雨
5:10 薬師峠キャンプ場
↓ - 0:35
5:45 稜線到着(薬師岳小屋まで15分の道標あり地点)
↓ - 0:30
6:15 引き返すことを決定・・・
↓ - 1:55
8:10 五光岩ベンチ
↓ - 0:55
9:05 三角点1870.6
↓ - 1:35
10:40 折立
(1日に1本、11:00のバスのみ運行のため午前中に下山)

昨日あんなに晴れておいて、やっぱり今日は雨に戻るんだね・・・
でも連休はあと2日あるんだから、行かれそうだったら立山まで行くんだから。
というわけで薬師岳を目指してみる。

折立のバスはなんと1日1本11時AMのみ。立山行き断念したらこれに間に合わせなければいけない。
この山行、前半ずっと午後起床がデフォだったのに、ここへ来ていきなりこの早朝モード。
朝だし暗いし雨だしまたこの修行モードですか・・・寒い・・
木道で歩きやすいし難易度低いんだけど風と雨で兎に角やばい。
この時刻から歩き始めて、今日10時間とか歩ける気がしない。
稜線に上がると冷たい風が物凄い勢いで吹き付けてくる。
トレイルから少し外れた辺りで電波が通じたので、暫く天気予報をチェックすることに。
しかしこの後、15mmの雨が降るという予報が出ていたので、
泣く泣く薬師を断念、この日のうちに下山することにしました。
なにせ、ここで立ってるだけでもかなり寒くて震えるほどで。
撤退。
トレイルが川になってます
雨足は益々強まる一方www
降りてきて良かったww
濁流www
こんな雨でも登ってこられる方はいらっしゃるようで、何パーティーかすれ違いました。
兎に角トレイルが半端なく沢になってる、どころか、最早ナメ沢状態・・・
物凄い勢いで水が流れて行きます・・・
うっかり流れに足を突っ込んでしまったら、靴の中まで水が入ってくるようなレベル。
いやぁ、下山してホント良かったです。
このあと、富山駅に着いた頃にはゲリラ豪雨みたいなことになり、雷も酷かったです。
あの状況で稜線歩いていたら、、、想像するだけで恐ろしい・・・
バスにも間に合いました!下界って色んな意味で生温い。
良くも悪くも。
そんなこんなで6泊7日の予定が5泊6日に縮まり、
しかもずっとずっと雨だった北アルプス縦走でしたが、
予定していたよりもずっと距離が短くなってしまったので、少し歩き足りない感じで終わりました。
行きたかった場所も網羅できていないので、また改めて行かなくてはならない、、、
ひたすらメジャールートなのであまりエキサイティングなルートではないですが、
やっぱり一度は行っておきたい場所というのはある訳で、高天原温泉とか劔とか、
結局また来季かまたその次にでも行くことになりそうです。
人から聞いた話だと、北アはジジババになってからでも行けるから、
若い内に南アに行った方が良い、とのこと。
もしも来季北ア行かれないようなら、リベンジはまた何年か後、または何十年か後でも良いかなと
思っています。

その時は晴れて欲しいですが・・・

ヤマレコはこちらからドゾ!

2011/08/25

20110820-25_北アルプス縦走5泊6日(前編)

本当は昨年行こうとして連休取るって宣言していたのに、連休取れないまま1年が過ぎ、
ようやく2011年の夏に、5年の勤務でたった2度目の連休が取れた・・・
これまでで一番長い山行となった訳なんだけど、嫌がらせなのかというくらい毎日雨で、
わざわざ大連休を取って来てたって言うのに1日に3時間とかしか歩かないという体たらくであった。
というか、こんなに雨が続く8月というのも、そうそう無いと思うんだが。
ある意味貴重な体験、そして普通はあまり見られないであろう景色を見てきたような気がする。
なんだかなぁ

■2011/8/20(土)雨
6:30 上高地バスターミナル
↓ - 0:40 (ぐだぐだと支度)
7:10 上高地出発
↓ - 1:10
8:20 徳沢ロッジ
↓ - 0:20(だらだら)
8:40 徳沢ロッジ出発
↓ - 0:50
9:30 新村橋
↓ - 0:40
10:10 横尾山荘
↓ - 0:40(身支度等・・・だらだら)
10:50 横尾山荘出発
↓ - 1:50
12:40 槍沢ロッジ
↓ - 1:00
13:40 大曲
↓ - 1:00
14:40 天狗原分岐
↓ - 2:00
16:40 殺生ヒュッテ

さわやか信州号に乗ると、なんか見たことのある顔の人が自分の前の席に座っているので
その人のtwitterのTLをチェックしてみると、案の定上高地に向かっていることが判明・・・
とはいえ、さわやか信州号は今日4台も出てるし、同じ車のしかもすぐ前後同士で座ってる
なんてことは・・・ あった。
過日鳳凰三山へ行った時、仕事後~電車の時間までの15分くらいで
山クラスタの飲みに乱入したのだが、その時に1度会ったきりのキルくんであった。
キルくんと、その友達のおちくんと4名でしばし談笑などしつつ
夜間は大人しく就寝、バスを降りてからは徳沢まで一緒に歩くことに。
チーム・キルは1泊2日で蝶ヶ岳に行くとのことだったけど、そちらも我々同様相当雨にやられたらしい。
我々みたいな連休を懸けてる場合は、まぁ突っ込むしかないけど、
よく2連休でこの雨で北ア来ようと思ったもんだ。余程ですよねw
なんかもうこの雨・・・傘使ってとぼとぼ歩く・・・
てなわけでカメラ大好きなお二人はでっかい一眼抱えてあちこち撮影しつつ歩く。

徳沢でお互いに写真を撮り合ったところで解散、それぞれの道を進む。

しかしその後も雨は降り続き、本当は槍の肩まで行きたかったけれど結局精も根も尽き
殺生にて幕営することに。初日からこんなことでは、予定通りに進める気がしない。
とっくにお槍様の姿を拝める場所まで来てるのに全然槍なんて見えない
■2011/8/21(日)雨
殺生ヒュッテ停滞

何も語ることは御座いません・・・
こんなところで1日過ごすことになるなんてほんと死にたい。
気分萎え萎えでしたよ。

■2011/8/22(月)雨
9:30 殺生ヒュッテ出発
↓ - 0:40
10:10 槍ヶ岳山荘
↓ - 0:50(戦意喪失気味でだらだら・・・)
11:00 槍ヶ岳山荘出発
↓ - 0:40
11:40 千丈乗越
↓ - 2:45
14:25 樅沢岳(今回踏んだ唯一のピーク・・・)
↓ - 0:35
15:00 双六小屋

もうとっくに明るいんだけれども、中々出発できずにぐだぐだ
ここまで来てもほとんど槍の穂先見えず。。。
殺生からたかだか40分程しか歩いていないというのに、既に寒さと風雨で萎えて
槍ヶ岳山荘で体を温めること小一時間・・・終わっとる・・・
とはいえここで本日の行動終了~という訳にもゆかないので、
とりあえず歩を進めることに。
ここのルートがまた風強かった・・・
とりあえず千丈乗越到着。ここまでの間に1パーティーだけすれ違った。
一瞬だけ太陽が見えるも、ほんの一瞬で終わった

そろそろ双六小屋が見える頃かな・・・と思った頃に雲の切れ間から双六小屋が見えました。
この辺で2羽の雷鳥に遭遇。
まぁしかしこのトレイルの風の強いことといったら。
この時は西からの風がとても強く、尾根の西側に居る時は強烈に寒くて、
東側に入ると風から逃れられる、といった状況でした。
この盛夏にあって、手が冷たくてグローブが欲しいと思った程。
このまま停滞したら簡単に死ねるなと思いました。山ってツンデレ・・・

そして、騙し騙し三俣山荘まで行こうかどうしようか、、、、と考えていたところへ、豪雨襲来。
諦めて双六小屋のところでテント張ることにしました。この雨・・・張るのも一苦労。
小屋勤務のお兄ちゃん、今日で勤務終了で明日には下山・・・
山をもっと感じたい!とのことで外で豪雨に打たれながらうどんを食らうの図
こことても素晴らしいロケーションなのですが、如何せんここもまた風が凄まじい!
細かい作業は全て小屋の脇の風のない場所で行い、やむを得ない作業だけこの場で行いました。
夜もずっと突風が吹き荒れ(私は爆睡してたので全然気付きませんでしたが)
テントによっては、朝、かなり形が歪んでいたりとか。
あと、水はけの良さそうな場所と、水たまりになってる場所と、ここはかなり差があるので、
雨の時は場所選びがかなり大事ぽいです。


しかしこの双六小屋、スタッフの方々が実に気持ちの良い接客をしてくださり
とても心が温まりました。
小屋に泊まらない私達にも色々と声を掛けてくださったり、場所を貸してくださったり。
あと、ここは受付の辺りにテレビがあって、天気予報とか見られます。
小屋の方とのほんのちょっとしたやり取りの中に、スタッフの方々の人の良さが伺えました。
また是非利用したいと思います。

■2011/8/23(火)雨
14:50 双六小屋
↓ - 1:20(巻き道ルート)
16:10 三俣峠
↓ - 0:35
16:45 三俣山荘
そもそも出発時刻がおかしい。
最早到着時刻かと。
一寸は雨おさまるかな、とか、風止むかな、とか色々期待はしてみるものの全然駄目で、
結局諦めて暴風雨の中テントを撤収し出発することに。

ここからのルートは、荒天時は巻道ルートを、とエアリアに記載があったので
稜線ルートは諦めて巻道ルートを歩きました。
トレイル上は、雨水がじゃんじゃん流れて沢状態になっていましたが
風もあまり無く良かったです。
展望も、、、ガスなので勿論殆ど有りません。
どうせガスで雨で強風なので、稜線行ったって展望なんてあるわけないし
巻道ルートで十分ですよ(やさぐれ)。

雷鳥がいました。
多分普通に道だったところなのですが・・・沢になってる
お腹のでっぱりはサコッシュ。もう外になんて出してたら、防水性能のないサコッシュなんてひとたまりもありません。
汗で湿るサコッシュ・・・アクセスもしづらいし不便・・・
たまにガスの切れ間から見える景色が素晴らしくて泣ける。
というか、「ああ、今こういう場所を歩いてたんだね俺」って思い出させてくれる。
この瞬間の「デレ」が無いと、最早修行でしかないですからね・・・
2時間ほどで三俣小屋に到着。
見るからに楽しそうな人柄を醸し出しているおじちゃんが迎えてくれた。
なんと大学生だった!w
素敵だった双六小屋を後にし、次にお世話になったのは三俣山荘。
テン場から小屋までの距離は少しあるのですが、雨の時はテント利用の人にも
炊事場を開放してくれており、大変有難かったです。
(雨の日はいつも開放している、という訳ではないのかもしれませんが。)
ここはトイレも小屋の中。最近改装したらしく、ものすごく綺麗なトイレでした。
トイレで眠れますw

入口で会ったIさんはU大学の学生さんだとのことで、その仲間の方々や
彼らが道中で出会った女子チームなどが炊事場でワイワイしていました
このU大学の山岳部の方々、栃木県の県境をひたすら歩いているとのことで、
最近のコ(+α)と見せかけてかなりガチな様子。
若いって素晴らしい・・・けどそれと一緒に歩いているおじさま方も素晴らしいw
そして酒を酌み交わすこと数時間・・・。楽しかったー。
翌日ちゃんと起きる、という重大なタスクさえ無ければ飲んだくれていたと思うけど、
さすがにここで酔っ払って翌日起きられない、、、とか有り得ないので
大分セーブしつつのウィスキーお湯割り。でした。
21時にようやく酒の席解散。
ヤマレコはこちらからドゾ!
後半へ続く・・・