強行軍と知りながらも、敢えて3連休を使って行くほどのこともなかろうと思い、
暫くの間土日用として計画を温めていた沢だったが
雨と寝坊を毎週繰り返している内に海の日の3連休が近付いてきたので、
たまには余裕を持った日程で、まだ釣り初心者である私が竿でも振りながらのんびりと遡行することにした。
しかし起きると雨。その沢については、増水すると凄くグレードが上がるという前情報があった。
散々悩んだ挙句その沢を中止した。この沢には縁が無いのだろうか。
代替の行き先は、昨秋行った笛吹川東沢釜ノ沢東俣に引き続いて西俣か・・・・・?
とか言っている内に寝落ちし、気付けば16時手前。ああこれはもう普通の1泊2日になるな、
と自虐的になりつつ再度のフテ寝を決め込もうとしたその時、昼過ぎに届いていたすけろくさんからのLINEに気付く・・・
「北岳に詰め上げる沢に行くけど、乗る?」
――― いや、乗るでしょ。決まった。
北沢(←昨年のすけろくさんのブログ)か、同じく北岳方面に詰め上がる別の某沢か迷ったが、
某沢は沢の本には掲載されているもののネット上に遡行記録が全く無く不安要素も強かった為、
結局、昨年遡行し安全がわかっている北沢に決まった。
5:30 奈良田発バス乗車
↓ - 0:38
6:08 「湯俣川発電所」バス下車
↓ - 2:42(入渓準備等含む)
8:50 入渓
↓ - 2:50
11:40 お昼休憩地点
↓ - 1:10(素麺)
12:50 出発
↓ - 1:50
14:40 八本歯沢出合
↓ - 2:10
16:50 北岳山荘水場
↓ - 0:10
湯俣川発電所のところでバス下車。すぐに堰堤が見えてきた |
ああ今日もこんな天気か・・・ |
ううん?こんな水量のところあったっけ・・・的なすけろくさんの発言にビビる我々。 |
林道をしばし進む |
ダイナミックに崩落 |
前回はこんなところこんな風に流れてなかった・・・らしい |
この堰堤で一苦労 |
昨年は普通に歩いて乗れた場所なのに、崩落していてよじ登る羽目に。。。 すけろくさんが一人突破、あとはスリングで引き上げて貰った。 |
このヘリの部分にロープが垂れていたが、足元水没してる。 水量が多くなければきっとこのロープ伝いに登れるのだと思う |
黄色い丸で囲んだところの梯子から、弘法小屋尾根の作業道に入る。 んが、その手前に激流www 昨年は靴を濡らさずに渡れたレベルだったというが・・・ |
腰まで浸かる・・・w |
★我々も渡る・・・ |
我々も一度は素足でトライしたが、私は2秒で無理と判断。
このまま突っ込んで足元探りながらゆっくり渡渉していたら足が冷たすぎて動かなくなる・・・
面倒だったが一旦沢靴に履き替え。面倒なので、もうこのタイミングで私は沢装備に切り替え。
割と時間的にタイトな可能性もあるので先を急ぐ。 |
急登、しかし踏跡明瞭。またどうせ降りるのに大分登らされる・・・ |
吊橋のあたりで沢に下る |
見えてきた流れが異様に速く、水量も多い |
あまりにも多ければ諦めるかも。と言っていたすけろくさんだったが「時間かかるかも」と言いながら出発。。。 不安を隠せない・・・ |
深いっていうよりなんか全体的に流れが速くてよろめく |
あまりの水量で遡行に時間がかかりすぎると判断し、巻けるところは巻く。 |
登れない・・・ |
その様子を見ながらフラフラと歩く私、釜の脇はヘツらず浸かって歩こうと心に決めたのであった…
滑ったらドボン!怖い! |
これも登れない・・・ |
★お昼ご飯は素麺。 |
しかし寒かったので更に素麺で体中完全に冷え切る・・・そして震えが止まらず、たまらず出発。。。 |
青空が出てきた |
雪渓が登場。出合は右へ。左には滝。 |
いよいよ詰めにさしかかりそうなので休憩を。 |
ずっと雪渓が続くかと思うとそうでもない。まだ流れてる。 |
冷たい! |
八本歯沢の本流(右)と旧北岳小屋方面の支流(左)の出合。 八本歯沢は雪渓になっていたが進む左の流れには雪渓なし。 |
ゴールが近付いてきた |
左へ。 |
藪漕ぎもなくゴールに辿り着けそう |
ポンプ小屋見えた! |
お疲れ様でした |
幕営地に着く前にここで明日の行動中の水までみっちり汲む |
北岳山荘とポンプ小屋を結ぶトレイルは踏み跡も明瞭。 |
絶景でした |
旧北岳小屋跡 |
昨日決まった遡行だったし元々一緒に行く予定すらなかった状態からの北沢なので食事計画はそれぞれ。
スパイシーバジルツナ?みたいなアジア風パウチシリーズを持参。あまりの辛さにマヨネーズで誤魔化す。 カロリー補給のために持ってきたマヨネーズがこんな用途で生きるとは・・・ |
6:00 出発
↓ - 0:50
6:50 北沢小屋
↓ - 0:25
7:15 トラバース分岐(北岳ピークは巻く)
↓ - 0:35
7:50 トラバース終了(八本歯のコル)
↓ - 3:05
10:55 広河原山荘
4時起床。朝焼けが最高に綺麗! いつも寝坊するけど、景色が良ければ起きられるんだけどね、と普段の山での自分を正当化。 |
昨夜食べきれなかったご飯と魚肉ソーセージを突っ込んだラーメン。 上にはチューブ肉味噌を絞ったものを乗せて担々麺風に。。。絵面汚いな・・・ |
いやぁいい天気! |
いい天気だよ・・・ぉ・・・あれ? |
出発即ガス。 |
ハクサンイチゲ |
水場へ至るルート(今歩いてきた道)を示す道標。でもきっと殆どの人が行かないんだろうな。遠すぎる。 |
マスタ、少し遅れて北岳小屋に到着。マスタをベンチで待つすけろくさんと私 |
キバナシャクナゲ |
太陽を背に佇むすけろくさん(足元は地下足袋) |
キタダケソウです |
おおっ!?晴れ間が見えてきた! |
ここに来るまでキタダケソウが何色なのかさえ知りませんでしたよ(←酷い |
因みに北岳のピークは行かず。 |
八本歯のコル |
完全に晴れるちょっと手前 |
大樺沢の雪渓を下る |
マスタも真似して尻セード・・・ってストックが無いのに滑り始めたもんだから止まらなくなって大変なことに。
100mくらい滑っただろうか、、、途中の岩のところで止められたから良かったものの、
人や岩に激突したら大変なことになっていただろう。
昨年すけろくさんはここの尻セードでストックが折れたらしいが、滑るスピードを見ると確かに納得がいく。
他にも滑ってコケて10mくらい流れていっている人も何人か見かけた。
雪渓で転ぶと案外危険なのね。。。
私はこのトレランシューズで下る。
そもそもチェーンスパイク持っていないし、アプローチシューズにトレランシューズを使っている時点で
軽アイゼンを付ける気も無いし。でも意外とグリップして歩きやすかった。
防水性能はないのでそれなりに濡れるが、乾きが速いので全く問題なし。
と、雪渓の途中にあるトイレ横の休憩場所で友人らのパーティーとばったり出くわす。
どうやらこの連休中、15人以上の友人が北岳界隈を歩いていた模様w
大縦走だったり、トレランだったり、沢だったり、思い思いのルートで、打ち合わせもなくこの地に
集合していたのかと思うとなんだか胸が熱くなるw
沢沿いを一気に下る |
梅雨明けたんじゃないの、というくらいのカラリとした晴れ模様。実際翌日梅雨明けが発表になった。 |
東京スカイツリーアイス@200円。中にラムネが入ってます。 コーラも飲みたかったけれどあまりの暑さでアイスに心変わり。 |
温泉と寿司で今回の南アは締めくくり。
家の方向が違うので帰りはすけろくさんの車を降りて、ホゲさんに都内まで送って貰った。
ホゲさんとはあれこれ共通項が多かったり何だりでやたら盛り上がって喋りまくっている内に
あっという間に時間が過ぎた。。。とても今回初対面だったとは思えない。
急だったにも関わらず充実の2日間となった。
今回折角の3連休だったのに1日無駄にしてしまったけれど、これがかえって吉と出たような気がする。
何があるかわからないものだ。
勿論、元々行こうと思っていた別の沢はまたあたためモードに入ってしまった。。。一体いつ行けるのか。
あと、今回ずっとザックの左側に挿して歩いていたテンカラ竿は、初日の素麺休憩の時に一度だけ出した。
出したが、、、ハリスに毛鉤が取り付けられなくて終わった・・・
素晴らしい、3年前にほぼ同じコースでF&Peakしたので懐かしかった
返信削除janさん!
返信削除ブログ見ましたよ~詰め間違いとか・・・さぞかし苦労なさったことでしょうね。しかも吊橋より下から入って釣り上がったのでは結構キツかったのではw
でも、尾根越えてきちんと目的の場所に辿り着けたのはほんと素晴らしいです!あんな場所、普通に歩ける保証なんて全く無いのによく突っ込んだなぁと(・∀・)ニヤニヤしながら読みましたよ。復帰した瞬間て嬉しくてドーパミンどばどばですよね。
北沢の記録ってjanさんとすけろくさんくらいしか無いんですよw 今後入る人出てくるんですかねぇ。というかこの3年で何パーティー入ってるんですかねwww
相変わらず、突っ込んでるねぇw
返信削除ヤバそうな所は、多少時間かかってもロープ出してもらったほうがいいかも。
水流速そうなので、落ちたら流されて、浮き上がってこれないこともあるから。。。
スクラム渡渉も有効よん。
かさごちゃん・・・一人で入ってヤバイなと思ったら二人で渡ったりはしてました~
返信削除そもそも結構ビビりなので、あんまりビビってると進めないっていうw
でも、多分見た目ほど流れは速くないと思います!不安になるような箇所はほんと2箇所とかそれくらいしかなかったので。
本気でヤバイところをまだ渡ったことがないので、早めにその練習がしたいですw